公開日:2024-09-30  更新日:2024-10-04

スケルトンリフォームとは?フルリフォームとの違いやメリット・デメリット、施工期間、費用、実例も紹介

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スケルトンリフォームとは?メリット・デメリットを詳しく解説

 

建物の老朽化や家族構成の変化など、暮らしを一新させたいタイミングで、住み替えや自宅リノベーションをお考えの方もおられるでしょう。

 

「スケルトンリフォーム」は、その名の通り住宅の「骨組み」だけを残して行う大規模改修です。

 

今回は、ご家族が安全に住み続けるための快適な環境維持・改善につながる、スケルトンリフォームの魅力や注意ポイントを解説します。

 

スケルトンリフォームの基礎知識や具体的な実例を見ながら、施工期間や費用の目安も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪

 

この記事のポイント

・スケルトンリフォームは、建物の「骨組み」だけを残す改修方法で、自由度の高い間取り変更や設備交換が可能です。
・耐震補強や断熱対策などにより、建て替えや新築よりも優れた価格で、安全で快適な住まいを実現できるのがポイントです。
・専門家とのプランニングや資金計画を通して、部分的なリフォームでは得られない統一感のある理想の暮らしを追求しましょう。

 

 

■スケルトンリフォームとは?フルリフォームとの違い

 

スケルトンリフォームとは?フルリフォームとの違い

マンションのリノベーション事例を見る:Case191「Planner’s Home」

 

現在の自宅や購入した中古物件のリノベーションを検討している方なら「スケルトンリフォーム」を聞いたことがあるかもしれません。

 

スケルトンリフォームは、住まいの構造部分を残した大規模リフォームで、ご家族のライフスタイルや理想に合わせた新築のようなプランが実現することから注目を集めています。

 

「スケルトンリフォームの規模や予算は?」「リノベーション後の住み心地は?」など、疑問をお持ちの方向けの相談会も実施しております。

 

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スケルトンリフォームとは

 

スケルトンリフォームは、柱や梁など住宅の骨組みだけを残し、内装や設備などを撤去・解体する大規模改修です。

 

通常の部分リフォームでは難しい、配管や配線などの移動や交換もしやすいため、間取り変更に伴う水回りの配置換えも可能です。

 

また、構造躯体だけの状態から間取りや内装をつくり直すため、特に現行の建築基準法に適合していない築古物件に必要な、建物の耐震性や断熱性も向上させやすくなります。

 

なお、戸建てとマンションでは、リフォーム・リノベーションできる範囲に違いがあるため注意が必要です。

 

「戸建てのスケルトンリフォーム」

柱や梁などの建物構造躯体のみを残す大規模改修で、屋根や外壁のリフォーム・リノベーションもできる。

 

「マンションのスケルトンリフォーム」

専有部をコンクリートむき出しの状態まで解体して、間取りや内装、設備のリフォーム・リノベーションができる。

ただし、マンションの管理規約や構造を事前に確認する必要があります。

 

 

フルリフォームとの違いは?

 

スケルトンリフォームと似たような言葉に「フルリフォーム」があります。

 

フルリフォームでは工事の範囲が間取り変更や配管交換までは及ばず、水回り設備の交換や壁紙、床材の張り替えなどの「表層リフォーム」を指します。

 

住まいの構造部分のみを残して大規模改修するスケルトンリフォームとは、工事内容が異なる点に注意しておきましょう。

 

フルリフォーム

間取り変更はせず、住まい全体の目に見える部分を一新する工事。

スケルトンリフォームよりも広義に使われる。

 

 

スケルトンリフォーム向きの住まいやタイミング

 

それでは、スケルトンリフォームを検討すべき住宅やライフステージのタイミングには、どんなケースがあるでしょうか。

 

  • ・「耐震性が不十分」:現行基準に適合していない1981年5月31日以前に建てられた住宅

 

  • ・「建物全体が老朽化している」:断熱性や耐火性が低く、窓の結露やカビの発生などが進行する

 

  • ・「家族構成やライフスタイルの変化」:ライフステージに合わせた間取り変更が必要

 

  • ・「実家を譲り受けた場合」:長く住み継げる住まいのために、将来的な安全性や快適性を確保する

 

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■スケルトンリフォームで得られるメリット

 

戸建て・マンションのスケルトンリフォームの魅力ポイント

戸建てのリノベーション事例を見る:Case134「実家を住み継ぐ」

 

スケルトンリフォームを検討する際には、メリット・デメリットをバランス良く把握した上で、ご家族の暮らしや経済、将来設計に有利な選択をすることが大切です。

 

まずは、スケルトンリフォームの主なメリットを見ていきましょう。

 

 

間取り変更や設備の一新が実現

 

スケルトンリフォームの最大のメリットは、間取り変更や新しい空間に似合う設備の一新ができるポイントです。

 

構造躯体のみを残す、自由度の高いリノベーションで、家族構成やライフスタイルに合わせた設計が可能になるため、開放的なリビングやバリアフリーな生活・家事動線も実現します。

 

構造に影響のない壁や仕切りを取り払うことができるため、暮らしやすい効率的なレイアウトや統一感のあるおしゃれなデザインを検討したい方におすすめです。

 

 

耐震補強や断熱対策も可能

 

スケルトンリフォームでは、現行基準に合わせた住宅性能への強化も可能です。

 

耐震性能においては、2000年基準に合わせた構造用合板や補強金物などの使用で、大地震に備える安全性の高い住まいが実現します。

 

また、住まいの冷暖房効率を高め、ランニングコストを抑えるための屋根や壁、床の断熱材交換や追加、窓の断熱性・気密性向上などが同時に進められるのは大きな魅力です。

 

 

配線や配管の交換もしやすい

 

スケルトンリフォームでは、内装をすべて解体するため、老朽化した配線や配管の交換がしやすいのもメリットです。

 

将来的な水漏れや電気系のトラブルを未然に防ぐためにも、点検をかねたインフラ設備の更新をしっかりと行いましょう。

 

また、配線や配管のリフォームは、大規模な間取り変更に伴う水回りの移動が必要なケースにおいても有利です。

 

 

新築や建て替えよりも高いコストパフォーマンス

 

スケルトンリフォームは、新築や建て替えと比較して、費用対効果が高い点も大きな魅力です。

 

建物の構造躯体をそのまま活かせるため、工事費用や廃材の処理コストを抑えながら、最新技術や設備、デザインが取り入れられます。

 

自宅リノベーションの場合、土地の購入費用も不要であるため、予算をこれからの暮らしに必要な部分に効率的にかけられるのがポイントです。

 

〈関連コラム〉

実家建て替えでよくある後悔と解決策|リノベーションの成功ポイントと実例

 

 

■スケルトンリフォームで注意すべきデメリット

 

戸建て・マンションのスケルトンリフォームで注意すべきポイントと対策

 

設計の自由度や安全性、経済面でメリットのあるスケルトンリフォームですが、大規模工事であるがゆえの注意点も存在します。

 

 

部分的な改修よりも工期やコストがかかる

 

スケルトンリフォームでは、まず建物全体を骨組みだけの状態に戻す解体工事から始めるため、部分的な改修に比べて工期が長く費用も高くなる傾向にあります。

 

特に、築年数の古い物件では、基礎や構造の補強、耐震改修が必要な場合が多く、シロアリ被害があるケースでは追加工事にも時間やコストがかかります。

 

事前に詳しい見積りとスケジュールを確認しておくことで、工期の遅れや予算オーバーを防ぎましょう。

 

SHUKEN Reでは「リノベーションの工期や費用が気になる」という方向けに、納得してプランニングに進むための事前相談会を実施しています。

 

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仮住まいの確保や引っ越し費用が必要

 

大規模な間取り変更や配管・配線の交換などを行うスケルトンリフォームの場合、改修期間中の仮住まいを確保する必要があります。

 

そのため、スケルトンリフォームの総額を見積る際には、仮住まいにかかる家賃や引っ越し費用を含めておきましょう。

 

また、工事が長引く場合には、仮住まいや家財道具の保管期間の延長に費用がかかるため、十分なスケジュール管理と余裕をもった予算設計が大切です。

 

 

マンションにおける規約確認の必要性

 

マンションでスケルトンリフォームを検討する場合、まず管理規約を見て、リフォーム可能な範囲や使用できる素材などを確認しましょう。

 

マンションでは、構造に影響を与える工事や、共用部分に関わる改修が制限されているケースがあり、工事内容によっては事前に管理組合への申請や承認が必要な場合もあります。

 

また、マンションの構造が壁面で建物を支える「壁式構造」である場合、構造体である壁を解体することができず、希望通りの間取り変更ができない可能性もあります。

 

 

将来の売却に与える影響

 

スケルトンリフォームは、資産価値の向上やオリジナリティの実現につながる魅力的なプランですが、将来、売却の予定がある場合には注意が必要です。

 

例えば、個性的な間取りやデザインが市場の需要に合わない場合、買い手が見つからず価値が下がる可能性も考えられます。

 

スケルトンリフォームを計画する際には、ご家族らしい暮らしの他、将来の売却の可能性も視野に入れたプランニングが求められる場合もあります。

 

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■【実例】スケルトンリフォームの施工期間と費用の目安

 

2024年4月1日以降の住宅リフォーム・リノベーションでは、所得税や固定資産税の減額対象となる工事があります。

 

耐震リフォーム:所得税控除・固定資産税控除

バリアフリーリフォーム:所得税控除・固定資産税控除

省エネリフォーム:所得税控除・固定資産税控除

長期優良住宅化リフォーム:所得税控除・固定資産税控除

同居対応リフォーム:所得税控除

子育て対応リフォーム:所得税控除

 

スケルトンリフォームの施工期間や費用は、リフォームの内容や規模により大きく異なりますが、国や自治体が提供する補助金や、リフォーム減税などが活用できる可能性があります。

 

総合的な資金計画とスケジュール管理で、快適な住まいを実現させましょう。

 

(参考)国土交通省「住宅リフォームにおける減税制度について」

 

 

「耐震リフォーム」で地震に備える住まい

 

耐震リフォームで地震に強い住まい

 

耐震リフォームは、特に築年数の古い住宅に採用されることが多く、建物全体の耐震性を強化するためのスケルトンリフォームがおすすめです。

 

自由な間取り変更で叶える、おしゃれなルーフバルコニー

 

築50年の平屋を、工期約4か月でスキップフロアやルーフバルコニーのある間取りにリノベーションした実例。

 

戸建てのスケルトンリフォームの相場は、1㎡あたり約16~22万円です。

 

 延べ床面積  44㎡(約13坪)
 間取り  1LDK+蔵+ワークスペース
 リフォーム費用  約704~968万円

 

耐震リフォームでは、現行の耐震基準に適合するための工事など一定の要件を満たせば、所得税や固定資産税の税額控除が受けられます。

 

 

「バリアフリーリフォーム」で老後も安全な住まい

 

バリアフリーリフォームで老後まで安全なほっこりレトロな住まい

 

バリアフリーリフォームは、高齢者や障害者をはじめ幅広い世帯が、安全に暮らせる環境を整えるためのリフォームです。

 

ダイニングキッチンからフラットにつながる開放的なサンルーム

 

築47年の戸建てを購入して、親子3人で暮らせる古民家風の内装にリノベーションした実例。

 

 工期  約2か月
 延べ床面積  97.2㎡(約29坪)
 間取り  3LDK+パントリー+小上がり
 リフォーム費用  約1,555~2,138万円

 

バリアフリーリフォームは、所得税や固定資産税の減額を受けるご家族が、居住(所有)している住宅に対して適用されます。

 

 

「省エネリフォーム」で経済的かつ快適な暮らし

 

省エネリフォームで快適な愛猫と暮らすドラマチックなマンション

 

マンションの省エネリフォームでは、断熱材の追加や高性能な内窓の導入などを通して、エネルギー効率の高い快適でエコな住まいを実現します。

 

日当たりや風通しに優れた愛猫と暮らせる快適マンションリノベーション

 

愛猫と一緒に暮らすための快適な住環境を求めた、築11年のマンションリノベーション実例です。

 

 工期  約2~3か月
 延べ床面積  55㎡(約17坪)
 間取り  1LDK+WIC
 リフォーム費用  約880~1,210万円

 

省エネリフォームでは、バリアフリーリフォームと同様に、対象工事の標準的な費用相当額が50万円を超えている場合に減税適用されます。

 

 

「長期優良住宅化リフォーム」で家族が住み継ぐ家

 

長期優良住宅化リフォームで家族が住み継げるおしゃれな住まい

 

長期優良住宅化リフォームは、住宅の耐久性や耐震性、省エネ性を向上させ、次世代が住み継げる環境づくりを目指したプランです。

 

 

築31年のマンションを夫婦で上品かつ自由に暮らすためにこだわった、ハイレベルな持ち家リノベーションの実例。

 

 工期  約3か月
 延べ床面積  125㎡(約38坪)
 間取り  3LDK+パントリー
 リフォーム費用  約2,400万円

 

長期優良住宅化リフォームでは、一定の耐震リフォームまたは省エネリフォームと併せた「耐久性」向上改修を行った場合に、所得税や固定資産税の税額控除が受けられる可能性があります。

 

 

 

 

■まとめ:「新築のように暮らす」こだわり活かせるスケルトンリフォーム

 

スケルトンリフォームは、住まいを骨組みから再構築することで、新築同様の住宅性能と快適な間取り、おしゃれなデザインが実現する魅力的なプランです。

 

その一方、想定外の費用が発生する可能性や工事内容に制限が出るケースもあるため、物件に応じた事前確認やリノベーションの知識豊富なプロから適切なアドバイスを受けるのがおすすめです。

 

また、賢くスケルトンリフォームを成功させるために、余裕のある資金計画とスケジュール管理はもちろん、補助金や減税制度も上手く活用していきましょう。

 

SHUKEN Reでは、金融・経済の幅広い知識を持つスタッフが、節税対策や将来を見据えた資金計画のお手伝いもしています。

 

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