公開日:2023-02-02 更新日:2023-04-07
リノベーション済み分譲マンションはお得?選ぶ時のポイントや注意点を解説
夢のマイホーム購入を検討する際に、新築物件だけではなく中古物件にまで視野を広げる方が増えています!
東京・神奈川・埼玉などの都市部で物件を探していると、目につくのが「リノベーション済み」の分譲マンション。
しかし、一体どのようなメリット・デメリットがあり、どのようなポイントに気を付けて物件選びをすればいいか不安に感じている方も多いでしょう。
そこで、今回は「リノベーション済み分譲マンション」について、その特徴から選ぶ際のポイントまで詳しくお話しします。
これからマイホーム購入を検討し始める方はもちろん、今のお住まいをリノベーション済み物件として売却したい方も、ぜひ参考にしてください。
・マイホームへのご要望によっては、リノベーション済み物件・未リノベーション物件のどちらが適しているかが異なります。
・リノベ済み・未リノベ物件かで迷ったら、約20年で8,000件超の実績があるSHUKEN Reにご相談ください。
目次
■ リノベーション済み分譲マンションが増えています
事例を見る:Case143「光あふれ、風に寄り添うワンルーム」
国土交通省が2021年に行った調査によると、日本全国の分譲マンションストック戸数(既存分譲マンション戸数)約685.9万戸のうち、同年に新築されたマンション戸数(新規供給戸数)は、わずか約10.7万戸に過ぎません。(参考:国土交通省|分譲マンションストック戸数)
つまり、現存する分譲マンションの大半が「中古マンション」であるということです。
特にマンションの多い首都圏へ目を向けてみると、2021年の中古マンション売買成約件数は39,812件と過去最高を更新し、㎡単価及び物件単価も2011年以降の最高水準に達しています。(参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2021年))
ここで注目すべきなのが、実際に売買された物件、もしくは売り出されている物件の平均築年数です。
つまり、多くの売買される中古マンションは、“リノベーション済み”もしくは“リノベーションをしなくてはいけない状態”であるということです。
最近盛り上がっている中古マンション市場で競合物件との差別化を図るために、付加価値としてリノベーションをして売り出すケースが増えています。
■ リノベーション済み分譲マンションのメリット・デメリットは?
では、リノベーション済み分譲マンションのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
●買主の目に留まるように、デザインに凝った物件が多い
●新築マンションと同様に、引き渡し後すぐに引っ越せる
●住宅ローンとリフォームローンの二重ローンをする必要がない
●完成形で購入できるため、イメージ違いが少ない
●トータル予算が分かる
●立地・間取り・デザインについて、物件の選択肢が多い
●リノベーション工事の手抜きや不具合をチェックできない
●付加価値をつけるためにリノベーションをしているため、条件の割に価格が高い可能性がある
〈関連コラム〉
リノベーション済み分譲マンションは、ストック住宅の増加に伴い後発で増えてきているため、新築マンションや未リノベーション物件と比べるとイメージが湧きにくいかもしれません。
しかし、リノベーション済み分譲マンションの売り出し件数が増えている今だからこそ、メリット・デメリットを十分理解して、選択肢に入れることは重要です。
■ リノベーション済み分譲マンションを買う時の注意点やポイントは?
では、実際に「リノベーション済み分譲マンション」を購入しようとした際に、どのようなポイントを押さえればよいのでしょうか。
特に重要な9つのポイントについて詳しく解説します。
● 建築時期を確認する
現存している住宅ストック(既存住宅)総数約5,362万戸(2018年時点)に対して、国土交通省が行った調査によると、1980(昭和55)年以前に建築された住宅が1,160万戸、1981(昭和56)年以降に建築された住宅が3,612万戸ほど存在していることが分かりました。(参考:国土交通省|我が国の住宅ストックをめぐる状況について)
1980年と1981年でデータを分類しているのには大きな意味があります。
1981年の建築基準法改正によって、建物の耐震性に対する基準が大幅に変更されたのです。
- 建築基準法改正前(1981年5月31日までに建築確認申請を受けた建物):「旧耐震基準(震度5程度の地震にまで耐えられる)」
- 建築基準法改正後(1981年6月1日以降に建築確認申請を受けた建物):「新耐震基準(震度6〜7程度の地震にまで耐えられる)」
いくらリノベーション済みで表面的にきれいになっていたとしても、必ずマンションそのものがいつ建築されたのかを確認しましょう。
旧耐震基準のマンションですと、購入後すぐに大規模な耐震補強工事を行うことになったり、建て替えなくてはならなくなったりするかもしれません。
● 建て替え計画等がないか確認する
2022年に国土交通省が行った調査によると、2004〜2022年の間に270棟ものマンションが建て替えられており、現在計画が進んでいるマンションも46棟あります。(参考:国土交通省|マンション建替えの実施状況 )
2019年時点で築40年超のマンションは国内に92万戸あり、2029年には約2.3倍の214万戸、2039年には約4.2 倍の385万戸にまで上ると試算されています。(参考:国土交通省|マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律の一部を改正する法律)
この現状を踏まえて、2021年には「マンションの管理の適正化の推進に関する法律及びマンションの建替え等の円滑化に関する法律」が施行され、老朽化したマンションの建て替えに対する法的なハードルが低くなりました。
そのため、いくら専有部分がリノベーション済みであっても、築40年近いマンションですと、建て替えの計画が既に立ち上がっている可能性もゼロではありません。
● 立地や間取り以外の要素も生活と合うか確認する
中古マンションの購入を検討する際、立地条件や間取り・広さを中心に検討する方が大半でしょう。
しかし、忘れてはいけないのが、理想の暮らしを実現するのに必要なポイントはそれだけではないという点です。
「ペットが飼えるのか」「電気容量・水道容量は十分か」「インターネット環境は整っているか」「将来的に思い通りのリノベーションができるか」など、あなたの将来設計やライフスタイルと合っているかを確認しなくてはいけません。
不動産仲介会社を通して管理組合や売主の仲介会社に確認してもらうと確実です。
● 共有部のチェックを怠らない
専有部分がきれいにリノベーションされていても、エントランスやロビー、ゴミ置き場、自転車置き場などがしっかりと管理されていなければ、快適に生活することはできません。
必ず現地を訪れ、共有部についてもしっかりチェックしておきましょう。
管理費や修繕積立金がきちんと全戸の所有者から徴収されているかも、重要なポイントです。
● マンション全体の維持管理履歴を確認する
築年数の古いマンションでも、今まで定期的に適切な改修工事が行われていれば、資産価値が低いとも言い切れません。
そのため、築20年を超えるマンションの購入を検討する際には、必ず今までの「大規模修繕工事」履歴をチェックしましょう。
築15年を超えているにもかかわらず、適切な回数の大規模修繕工事が行われていないマンションですと、管理組合がきちんと機能していない可能性も高いですし、既に構造躯体の劣化が進んでいる可能性もあります。
● リノベーション内容がマンションの管理規約を遵守しているか確認する
リノベーション済みの場合には、その工事内容やプランがマンションの管理規約にきちんと則しているかも念のため確認しておきましょう。
通常の施工会社ですと、きちんと管理組合へ工事申請を行い許可をもらった上で着工しますが、残念ながら管理規約違反のプランや仕様にしてしまっている物件もゼロではありません。
万が一、購入後住み始めてから違反箇所を指摘されてしまうと、管理組合から是正工事を求められる可能性もあります。
● 専有部の躯体をしっかり把握する
リノベーション済みですと、なかなか躯体の状況や正確な位置を全て把握することは難しいですが、将来的にご自身でさらにリノベーションしたい場合、それらの情報がないといざ着工してからプラン変更を余儀なくされる可能性もあります。
そのため、もし可能であれば、リノベーション前の既存図面や施工途中の写真なども前所有者から譲ってもらえるか確認してください。
古いマンションですと、界壁(共同住宅など各住戸の間を区切る壁)以外の間仕切り壁も構造体、つまり専有部分となっており、思うように間取り変更できないかもしれません。
また、パイプシャフト(上下水道や、ガス管などの配管スペース)や、配管・給水菅の取り込み口の位置を把握しておけば、将来的なメンテナンスもスムーズに手配できます。
● 見えない部分も更新されているか確認する
リノベーションは、何も内装や設備機器を取り替えるだけではありません。
見えない部分にある電気配線や給排水管も劣化するため、築年数によっては入れ替えがきちんとされているか確認しましょう。
電気配線の寿命は20〜30年、給排水管の寿命は15年程度と言われているため、それ以上の築年数のマンションは要注意です。
● リノベーション会社や保証について確認する
リノベーションは、工事が終わればおしまいという訳にもいきません。
住み始めれば、何かしらの不具合が見つかるかもしれませんし、設備機器などが突然故障するかもしれません。
そのため、リノベーション会社の連絡先や施工保証などに関する情報が整っているかどうかは重要です。
いざという時にどこに連絡すればいいか分からないようでは、安心して住めないかもません。
どの会社がリノベーションしたかを購入前に確認できれば、工事に対する信頼性もある程度把握できる可能性もあります。
■ こんな方に「リノベーション済み分譲マンション」がおすすめ
事例を見る:Case131「Living with Cats」
ここまで、「リノベーション済み分譲マンション」の特徴や選ぶポイントについて解説しましたが、もう一つの選択肢が「“未”リノベーションの分譲マンション」です。
では、中古マンションを購入する際には、一体どちらを選べば良いのでしょうか。
●間取り・デザインにそれほどこだわりがない
●予算オーバーを防ぎたい
●複数のローン(住宅ローン・リフォームローン)を組みたくない
●あまり長く住むつもりはなく、転売も視野に入れている
●間取り・デザインにとことんこだわりたい
●理想通りの物件がなかなか見つからない
●リノベーションのプラン作りを楽しみたい
●工事の仕上がりをきちんと確認したい
「リノベーションのプランはプロに任せたい」「入居時期のリミットが決まっている」という方は、“リノベーション済み物件”がおすすめですし、間取りやデザインを専門家と一緒にじっくり作り上げたいという方は、“未リノベーション物件”から中古マンションを探してみましょう。
リノベーションが済んでいない物件は、物件購入とリノベーションの総コストが分かりづらいのですが、“SHUKEN Re/howzlife”の「ワンストップリノベーション」なら物件購入とリノベーションの総予算が明確になります。
物件購入費用とリノベーション費用を合わせたトータル予算が知りたい方はもちろん、リノベーションに適した物件を選ぶたいという方のお手伝いしています。
これからマイホーム購入を検討し始める方は、どうぞお気軽にお問合せください。
■ まとめ:リノベーション済み分譲マンションはメリット・デメリットを理解することから
中古マンションリノベーション済みの物件も増えてきています。
物件の写真などから受ける第一印象で気持ちが傾いてしまうかもしれませんが、リノベーション済み物件ならではの注意点があります。
今回紹介した注意点やポイントを踏まえ、まずはあなたにとってリノベーション済み物件が本当に適しているのかを考えてみてください。
「中古物件を探したいが、何から始めればいいか分からない」そんな方は、まず私たち“SHUKEN Re”へご相談ください。
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