公開日:2022-10-01 更新日:2024-07-04
知っているようで知らないリノベーションの“ローン”|基礎知識から審査・控除まで徹底解説
近年、中古マンションや中古住宅を購入してリノベーションする方が増えていますが、そこで多くの人が気になるのが「リフォームローン」ではないでしょうか?
特に、若い世代の方は「まだ一度もローンを組んだことがない」という人も多いかもしれません。
そこで今回は、リフォームローンの基礎知識から気になる疑問まで詳しく解説します。
今お住まいの住宅をリノベーションしたい方はもちろん、これから中古物件の購入を検討する方も、ぜひ参考にしてください。
・場合によっては、「リフォーム一体型住宅ローン」で住宅ローンと一本化できます。
・リフォームローンは審査に時間がかかるので、スケジュールには余裕を持ってリノベ会社へ相談しましょう。
目次
■ リフォームローンを利用する人はどのくらい?
中古住宅の需要が高まっている昨今、リノベーション事例は年々増加しており、それに伴いリフォームローンを利用するケースも増えています。
一般社団法人・住宅リフォーム推進協議会が2020年に実施した調査によると、比較的若い世代(20〜40代)の方でリノベーションを検討中の方の97.5%がローン利用を考えており、実際に工事をした方の51.44%が実際にリフォームローンを組んでいます。
(一般社団法人・住宅リフォーム推進協議会|2020年度 住宅リフォームに関する消費者実態調査 結果報告書のデータを元に作成)
つまり、ご自宅の改修を検討する方にとって、ローンは切っても切り離せないワードということです。
■ リフォームローンと住宅ローンの違いは?
リフォームローンも住宅ローンも住まいに関する融資商品ですが、この二つには明確な違いがあります。
そもそも、リフォームローンはあくまでも住宅を“改修”をするための資金を借入するサービスであり、住宅購入などその他の資金には充当できません。
そのため、中古住宅を購入してリノベーションする場合で自己資金が足りない場合は、住宅ローンとリフォームローンの2つを契約しなくてはいけないのです。
それぞれの違いは主に3点あります。
- ・金利を比較すると、リフォームローンの方が高め
- ・借入可能金額は、リフォームローンの方が少なめ
- ・返済期間は、リフォームローンの方が短め
まず、借り入れる際に最も気になる金利については、リフォームローンの方が高い傾向があります。
ただし、金融機関によって異なりますが、土地などを担保に入れることで、多少金利を下げることが可能です。
借入可能金額や返済期間にも、大きな違いがあります。
なぜなら、住宅ローンはその融資対象が担保となっているのに対して、リフォームローンは融資対象が“形”のある物ではないからです。
確かに、住宅を担保として入れることは可能ですが、その物件価格を超えた融資は受けられませんし、耐用年数(=返済期間)も短いと認識されています。
そのため、一般的には融資金額は1,500万円程度まで、返済期間は15年以内などの条件を設けている金融機関が大半です。
ですから、リフォームローンを利用する際は、住宅ローンと同じような心算でいると、大きな勘違いとなってしまうこともあるでしょう。
住宅購入資金 + 改修資金を一本化できるローンも
先ほど、「リフォームローンと住宅ローンをそれぞれ契約しなくてはいけない」とお話ししましたが、近年のリノベーション需要拡大に伴い、金融機関によっては住宅購入と改修を同時に行うことを条件に、住宅ローン金利でリノベーション資金も借入ができるサービスを設けているところもあります。
「リフォーム一体型住宅ローン」などという名称で呼ばれることが多く、住宅改修資金の金利が抑えられるだけではなく、返済期間が伸ばせるため、月々の負担を軽減できます。
また、契約を一本化することで借入状況が明確になるため、将来のライフプランを立てやすい点もメリットです。
ですから、リフォームローンを検討する際は、「リフォーム一体型住宅ローン」についても必ず検討してみましょう。
また、既に住宅ローンを借りていて、その上でさらにリフォームローンを契約する場合も、「リフォーム一体型住宅ローン」に借り換える方法もあるため、金融機関に事前に相談してみてください。
■ 実際の審査方法や審査期間は?“通らない”人の原因は何?
ローンを組む時に誰しも心配になるのが、「審査は通るのか」という点ではないでしょうか?
しかし、各金融機関は具体的な融資条件や審査の際のチェックポイントを公開していないため、事前に対策を取ることができません。
また、いざ審査が始まってどのくらいで結果が出るかもはっきりと分からないため、不安な日々を送る方も少なくないはずです。
そこで、ここではリフォームローン借入までの流れと審査期間の目安を紹介します。
〈事前審査申込〉
金融機関によって多少違いはあるものの、基本的には以下の情報を提出します。
- ・申込者情報(氏名・住所・性別・生年月日など)
- ・申込者の職業及び勤務先情報(会社名・住所・資本金・従業員数・雇用区分・職種・在籍年数など)
- ・リノベーションに関わる総資金
- ・リノベーションに充当できる自己資金額
- ・借入希望金額と返済希望期間
〈金融機関による事前審査〉
一般的には1〜3日、繁忙期でも一週間以内に審査結果が出ることがほとんどです。ただし、提出情報に不備があると再確認の作業が必要となり、審査期間が伸びてしまうので気をつけましょう。
〈本審査申込〉
事前審査が通った上で、より具体的な金額で詳細まで審査します。主に必要な書類は以下の通りです。
- ・本人確認書類(運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなど)
- ・印鑑証明書
- ・源泉徴収票
- ・住民税決定通知書もしくは課税証明書、納税証明書など
- ・勤続証明書や見込収入証明書など
- ・家族の住民票の写しなど
- ・工事請負書など
- ・その他のローンがある場合は借入明細書 …
ただし、必要書類は金融機関や借入金額によって異なるため、必ず事前に確認しましょう。
〈金融機関による本審査〉
一般的には10〜15日間ほどかかり、繁忙期は1ヶ月かかる場合もあるようです。申込時の申告内容に不備や虚偽があると、さらに審査期間が伸びてしまいます。本審査が通らなければ、工事にも着手できないため、リノベーション後の引越し予定日が決まっている場合は余裕を持って早めに手続きを済ませましょう。
リフォームローンが通らないケースの原因は?
審査が通らない主な原因は、以下の3つです。
- ・借入希望金額に対して収入が足りない
- ・勤続年数が短い
- ・健康面で不安があると判断される
まず、改修工事総額に対して自己資金が少なくローン割合が高い場合、それに見合う収入がなければ借入はできません。
年収300万円以下の人は、審査申込をする前に金融機関へ相談しましょう。
今のお勤め先での勤続年数が短い場合も要注意です。
一般的には、勤続年数が3年以内の場合は審査が通りにくいため、ローンを利用してのリノベーション時期はそれ以降でなくてはいけません。
また、申込者が3か月以内に大きな手術をしていたり、継続的な治療や投薬をしている場合も、融資条件に当てはまらなくなる可能性もあります。
ただし、どの条件も金融機関によって審査基準が異なりますし、疾病歴も病気の種類によって問題視されないものもあります。
最もNGなのは、「審査をどうしても通したい」という一心で虚偽の申告してしまうこと。
審査基準が低い金融機関もありますので、まずは全ての情報を正確に伝えることが重要です。
■ 忘れてはいけない確定申告時の“ローン控除”
ローンを組んでリノベーションを行う場合、一定の条件を満たしていれば、確定申告をすることで固定資産税や所得税の一部控除が受けられます。
条件となるのは以下の4点です。
- ・工事規模や工事内容
- ・申込者が居住するかどうか
- ・工事費用
- ・ローンの返済期間
まず、工事規模や工事内容については、主に「耐震リフォーム」「バリアフリーリフォーム」「省エネリフォーム」「長期優良化リフォーム」が対象となります。
ですから、単なる内装リノベーションだけでは対象外となってしまう可能性が高いです。
また、工事費用から各種補助金を差し引いた額が100万円以上でなければいけないため、小規模な改修工事では利用できません。
控除される税金の種類は、ローン借入期間が5年以上か10年以上かでも変わりますので、事前にその点についても確認してください。
〈関連ページ〉
一般社団法人・住宅リフォーム推進協議会|リフォームの 減税制度
※控除内容などは年度によって異なりますので、申請前には必ず詳細を確認してください。
■ 東京・千葉でリノベーションを検討中の方には“ワンストップリノベ”がおすすめ
“夢の住まい”実現のためにリフォームローンを利用する人は多いですが、借り入れる際にはあなたに合った融資計画を立てなくてはいけません。
また、これから物件を探す場合は、総予算内で物件購入とリノベーションをしなくてはならず、その配分も重要です。
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■まとめ:リフォームローンを活用して“夢の住まい”を現実に
ローンを組むことに抵抗のある方は少なくありませんが、それが理由で「理想の暮らし」を諦めてしまってはもったいない!
若い世代の方の多くはリフォームローンを検討し、実際に利用しています。
既に住宅ローンを組んでいる方も各金融機関が定める条件をクリアすれば、リフォームローンとの一本化も可能です。
一番大事なのは、「ライフプランに合わせたタイミングでリノベーションすること」。
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