中古マンションのメリットを伸ばす方法とは|購入ポイントと2つのデメリット
今まで住宅に対する価値観は、「新築こそがステータス」という側面が強くありました。
しかし近年ではその価値観も大きく変化し、古きものを活かす「中古マンションの購入」を選択肢に入れる方も増えてきました。
また「購入にかかる費用をなるべく抑えたい」「自分の暮らしに合う住まいが欲しい」など、住宅に対する希望や思いも多様化しつつあります。
後悔しない住まいの購入のためには、「その建物の特徴を知ること」がとても大切です。
今回は、中古マンションのメリットとデメリットを中心に、買う前に「知っておきたい購入ポイント」にクローズアップしてみましょう。
中古マンションを購入するか、それとも新築マンションがいいのかと迷っている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
・中古マンションのメリットを知ることで、その良さを伸ばすことができます。またデメリットを知ることが、リノベーションなどを活用し、「リスクを軽減するアイデアを取り入れる」ことにつながります。
・中古物件の特徴を活かした住まいづくりの方法を知ることができます。購入の選択肢を広げ、自分らしい住まいを手に入れましょう。
Contents
注目視されている「中古マンション」
以前のマンションの立ち位置としては、「戸建てを買う前の1ステップに過ぎない」と考えている方も多かったのが現状です。
平成30年度に行った国土交通省の調べでは、下のようなデータが公表されています。
引用:「平成30年度マンション総合調査結果」|国土交通省より
ライフスタイルの変化や都心部での利便性への意識の高まり。
そして迎えつつある人生100年時代の住み替えニーズの高まりなどもあり、マンションを「終の棲家」として考える方も多くなってきています。
また、住み替え意識のない方の傾向としては、「新築マンションの需要」が高いことが当たり前と思われてきましたが、今は中古マンションへの注目度も変化してきています。
特に首都圏では新築分譲マンションの供給が減る一方、中古マンションの成約戸数が増加し続けており、ついに2016年にはその数字も逆転しています。
引用:「首都圏マンション市場の動向について」より参照
このように今は、「中古マンションのメリットを活かした住まいづくり」に注目が集まっています。
中古マンションで抑えた費用でリノベーションし、暮らしやすさをアップさせる方法もそのひとつです。
より良い住まいにするためには、中古マンションのメリットやデメリットを含め、「その建物の特徴を知ること」
そしてその知識を上手に活かしていくことが大切なのです。
中古マンションのメリット
終の棲家としての購入意識の高まっている中古マンションでの暮らし。
では実際に購入するに当たり、どんなメリットを実感することができるのでしょうか。
新築マンションではなく、中古マンションが選ばれているその理由を、「中古マンションのメリット」から見ていきましょう。
メリット①:新築マンションに比べ、購入価格を抑えられる
中古マンションの最大のメリットは、「購入価格を抑え、負担を軽減できる」部分でしょう。
・新築とは、「新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して1年を経過したものを除く)」と定義されています。
簡単にすると、「過去に誰も住んでいない、建築後1年未満の物件」となります。
新築マンションと定義されている期間はとても短く、購入する物件を上手に判断することで「新築マンションにも負けない中古マンション」を購入することも可能です。
そして中古物件の価格査定例では、下のようなデータが公表されています。
引用:「中古住宅流通 リフォーム市場の現状」|国土交通省
住宅の市場価値は経年により減少する傾向があり、マンションでは(ヘドニック法による分析の場合)
○ 新築を購入し5~10年の間に、その価値は約2割も下がってしまう
○ 最初の2年は、木造戸建て住宅よりも価値の下がり方が早い
ということが上のデータからくみ取ることができます。
中古マンションであれば購入にかかる費用がリーズナブルな分、抑えた費用を
○ もっと生活しやすいエリアを選ぶ
○ より広いマンションを検討する
○ リノベーションを活かし、ライフスタイルに合わせた住まいをつくる
など、たくさんの選択肢を増やすことが可能です。
特に中古の戸建てでは、築20年を経過すると建物の価値は「ほとんどない」に近い状況となります。
中古マンションは建物の価値も下がりにくく、資産になりやすい部分も大きな魅力のひとつでしょう。
マンションを古く感じさせる要因のひとつが、建物などの管理です。
マンションの購入時には、「マンションは管理を買え」とも言われています。
中古マンションの購入時には、建物だけではなく、管理などのサポート面もしっかりと確認することをおすすめします。
メリット②:流通数の多さから得られる利点
注目視されている「中古マンション」でご紹介したデータでも分かるように、今は新築マンションの販売数も少ないのが現状です。
特に都市部などの人気のエリアでは、大きな敷地を入手する機会も少なく、新築マンションができることはそう多くないでしょう。
一方、中古マンションは流通数が多いため、
○ 自分たちが住みたいと思えるエリアを選びたい
○ 通勤などが楽になるマンションが欲しい
○ 利便性が高いなどの物件を、少しでもお手軽な価格で購入したい
○ 日当たりなど、環境の良いマンションを選びたい
など、さまざまな要望を反映させた物件を見つけやすくなるのです。
また希望するエリアを少し広げることで、「希望に合う物件に出会える可能性を上げられる」部分は大きな魅力です。
メリット③:住環境を実際に確かめながら、購入を検討できる
新築マンションの場合、モデルルームなどで体感することができても「実際に生活しているイメージ」につなげるのは難しいケースもあります。
マンションなど生活の基盤となる部分では、建物だけではなく、周囲の環境選びも重要です。
○ マンション周囲の環境
○ マンションに暮らす人のマナーなどの状況
○ 建物の管理の仕方やマンション全体の維持などの方向性
○ マンションからどんな景色が見えるのか
○ 周囲から自分の住まいがどう見えるのか(プライバシーと防犯の両面)
○ 日当たり・風の通りなどの環境面
など、暮らしてからでなければ分かりにくいことも「購入前」に確認し、購入検討のひとつの要素として活用することができます。
また上のような要素は、新しい生活へのイメージがしやすくなります。
メリット④:リノベーションなどで「生活環境を整えやすい」
新築マンションの場合、「間取り」などの「暮らしやすさに直結する部分の変更は難しい」でしょう。
中古マンションの場合、新築マンションよりも費用を抑え購入できるため「浮いた分をリノベーションへ回すこと」も可能です。
間取りにあった生活ではなく、ライフスタイルに合わせた住空間がつくれることは、精神的にも大きな安心と安定をあたえてくれるのです。
同じ中古マンションであっても、構造などにより「リノベーションしにくい物件」というものがあります。
「リノベーションを前提に中古マンションを・・・」と考えている方は、物件探しの前にリノベーションにも強い「不動産仲介会社選び」をおすすめします。
上のような特徴のある会社を選ぶことで、購入後にできるリノベーションの幅を広げてくれます。
また今は、物件の購入からリノベーションまでを完結できる「ワンストップ型リノベーション」にも注目が集まっています。
自分たちの声にならない思いもくみ取ってくれる!そんな物件探し・資金計画・リノベーションのプランまでトータルに相談できるワンストップリノベーション会社を探してみるのも方法のひとつです。
購入した中古マンションのメリットを最大限に活かしたリノベーション例
中古マンションを購入し、リノベーションで叶えたいこと。
希望することは、人それぞれです。ここでは、リノベーションにより住まいの可能性をグッと広げた!そんな事例をご紹介します。
「普通の新築マンションを購入するのではつまらない」から、中古マンション+リノベーションへ
【リノベーション費用】1200万円
【築年数】43年
【施工期間】2ヶ月
子どもたちも自分たちの道を歩み始め、ご主人の定年へのカウントダウンのタイミングでにわかに動き出したT家のマイホーム購入計画。
さまざまな条件を集め検討していくうちに「普通のオーソドックスな新築マンションを購入するのではつまらない」と思い始め、リノベーションをスタートさせました。
「新婚時代に購入した食器棚とダイニングテーブル、椅子は捨てたくないよね」と25年間、家族の食卓を見守り続ける愛用の家具を基調に、使い勝手のいい棚をキッチンに造作しました。
またリノベーションの願いのひとつである「朝日が見える明るいキッチンで家族のごはんをつくりたい」希望も、キッチンカウンターを東に向けて配置し、物件の良さを最大限活かしています。
リビングのすぐ脇には、家族が使えるファミリークローゼット+上部はロフトの個室を配置。
居住空間に感じやすい広さの制限をカバーするアイデアが施されています。
今までの視野や価値観を少し変化させるだけで、新たな良さを見つけることができます。
・居室の天井高はマンション・戸建てに関係なく、建築基準法施行令第21条において「2.1メートル以上」と定められています。
・ロフトなどを住まいに取り入れたい方は、「天井高」という部分も物件選びの中から注意しておきましょう。
ワンストップでスピード対応の物件探し+リノベーションを実現!
【リノベーション費用】778万円
【築年数】16年
【施工期間】1.5ヶ月
お好みのラフな質感や雰囲気をデザインするため、無垢材や古びたレンガ、モルタルやステンレスなど様々な質感を楽しめる空間に仕上げました。
リビングダイニングの床材・無垢フローリングは、オイル塗装とダークブラウン塗装のサンプルをそれぞれご用意し、お好みのニュアンスを細部までチェックするなど「こだわりのデザイン」を実現しました。
また、おしゃれなファッションアイテムを多数お持ちのご夫妻のために、お気に入りのアパレルショップの試着室をイメージしたウォークインクローゼットを設置。
洋服をインテリア感覚で飾りながらしまい、リビングから窓越しに眺めることもできるオリジナル空間を楽しめることもリノベーションならではの醍醐味です。
・新しい住まいに対するイメージは、物件を見ただけで簡単に想像できるとは限りません。
・リノベーションの可能性やリノベーション後の効果などのアドバイスがあることで、「安心して購入」する道が広がります。
・気軽に相談できるパートナー選びが、購入までのスピードや出来映えにも大きな影響をあたえます。
このように新しい住まいでどんな暮らし方をしたいのかにより、リノベーションの方向性は大きく変化します。
「こんな風にしたい」「こんな風に暮らしたい」など、あなたの思いを声にしてみましょう。
中古マンション2つのデメリット
中古マンションにかかわらず、メリットがあれば少なからずデメリットは存在します。
デメリットと聞くと、どうしても悪いことと想像しがちですがそうとは言い切れません。
デメリットをしっかりと把握することで、リスクを軽減できるだけではなく、「デメリットをメリットに変化させるチャンス」にもつながります。
ここでは購入前に知っておきたい「中古マンションのデメリット」を2つ解説していきましょう。
デメリット①:建物自体の老朽化
新築マンションとは違い中古マンションは、選ぶ物件により「築年数」が違います。
建築物は、基本的に経年劣化が起こることが一般的です。
経年劣化が起こることで、建物本体のコンクリート部分や電気・ガス・給排水の設備などの老朽化が進みます。
その影響は暮らし始めた後、たくさんのトラブルにつながる可能性もあるのです。
そのため居住空間から見た印象とは別に、建物全体の老朽化も把握しておかなければいけません。
住まいの弱い部分を、住む前に知ることができること。
トラブルにつながる部分を未然に対処できることは、デメリットからメリットに変わる部分とも言えるでしょう。
デメリット②:大規模修繕などの備えが不足している
中古マンションだけにかかわらずマンションの所有者は、修繕費用の積み立てを求められます。
建物の老朽化を防止する、万が一の災害に備えるなど「大規模な修繕のための事前準備」は、とても大切なのです。
ただし、大規模修繕の計画自体が考えられていない。
長期修繕計画に基づいて修繕積立金がきちんと積み立てられていないなど、最悪なケースも考えられます。
購入後、「こんなはずでは・・・」とならないために、建物を維持していく管理体制のチェックは忘れずに行いましょう。
まとめ:中古マンションのメリットを伸ばし、デメリットを感じさせない住まい選びを
今回は、買う前に「知っておきたい購入ポイント」の中から「中古マンションのメリット」を中心に解説してきました。
中古マンションの良さを伸ばす、デメリットのリスクを軽減するためには、物件の選び方や事前の確認によって防げるトラブルも多くあります。
そのためにも「信頼できる不動産仲介会社選び」はとても重要です。
○ 気軽に相談できる会社を選ぶ
○ 購入後の暮らしもアドバイスしてくれる会社を選ぶ
○ 疑問や不安に対して、レスポンスの早い会社を選ぶ
など、物件探しの前に自分たちに必要となる特徴に特化したパートナー探しをしましょう。
私たちhowzlifeは、中古物件探しからリノベーションまで一貫してお役に立ちます。
予算立てやローンの組み方などのご相談もお受けしていますので、お気軽にお問い合わせください。