建築基準法とは

【建築基準法（けんちくきじゅんほう）】

 

1. 概要

 

「建築基準法」とは、日本国内で建物を建築、修繕、リノベーションする際に守らなければならない、安全・衛生・防災に関するルールを定めた最も基本的な法律です。

 

国民の生命、健康、財産を保護することを目的としており、建物が満たすべき「最低限の基準」を規定しています。

 

 

2. リノベーションとの関係と重要性

 

リノベーションは、この建築基準法の規制の範囲内で計画・実行する必要があります。特に以下の点で密接に関わります。

 

• 耐震基準の根拠

  リノベーション物件選びで最重要となる「新耐震基準」と「旧耐震基準」の区分は、この法律の改正（1981年）によって定められています。

 

• 建築確認申請の要否

  大規模な間取り変更、構造躯体（柱・梁・壁・床）の半分（過半）を超える修繕・模様替、増築などを行う場合、その計画が建築基準法に適合しているかを審査する「建築確認申請」が必須となります。

 

• 内装・設備の制限

  建物の立地（防火地域・準防火地域など）や階数によって、火災時の安全を確保するため、壁紙（クロス）や床材などの内装材に燃えにくい素材（不燃・準不燃材料など）の使用が義務付けられる場合があります。

 

• 採光・換気

  居室（リビング、寝室など）として認められるためには、一定の面積以上の窓（採光）や、換気設備（24時間換気など）の設置が義務付けられています。

 

リノベーションのプランは、物件の構造や立地条件が建築基準法にどう適合しているか（または、していたか）を専門家が読み解くことから始まります。

 

 

3. 関連語

 

• 建築確認申請（けんちくかくにんしんせい）

• 新耐震基準（しんたいしんきじゅん）

• 旧耐震基準（きゅうたいしんきじゅん）

• 防火地域（ぼうかちいき） / 準防火地域（じゅんぼうかちいき）

• 既存不適格（きそんふてきかく）

• 建ぺい率（けんぺいりつ） / 容積率（ようせきりつ）