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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

Partnership

この記事の見所ポイント

  • インテリア好きのご主人の願いを叶えるべく、リノベ前提で物件購入。
  • 無限にあった「リノベでやりたかったこと」を、ご夫妻で意見を調整しながら実現。
  • しっくいの壁、無垢材の床、モールテックスの腰壁など、内装材も希望どおり。
  • 奥さまの希望に合わせて、収納スペースは「隠す収納」メインに。

 

この日訪ねたのは、しっくい仕上げの白壁にグリーンが映えるKさんファミリーのお宅。ご夫妻と誕生したばかりの娘さんの3人で、千葉県柏市のマンションにお住まいです。

 

以前は隣の駅の賃貸住宅に暮らしていましたが、インテリア好きのご主人の「リノベをしたい!」という希望を叶えるべく、築18年、広さ約82㎡のこちらの物件を購入。賃貸のころのエリアが気に入っていたため物件は近隣で探し、2軒ほどの内見で決めたそうです。

 

「希望したエリアはまだ中古マンションの供給が少ない、比較的新しい街なんです。広さ、築年数、価格の条件が合えばすぐ買う!という感じで、物件は早々に決めました」とご主人。

 

 

リノベ前、こちらのLDKは右側が和室、左側がLDと2部屋に分かれていましたが、和室を撤去して広々としたLDKに一新しました。

 

間仕切り壁がなくなって、1階の部屋でも明るさは申し分なし! マンションの植栽とKさんがエクステリア会社に依頼して整えたテラス、そして室内の観葉植物の相乗効果で、リゾートのような心地よさです♪

 

 

ご主人はインテリア雑誌を見るのが好きで、新築&リノベ経験のある職場の同僚から刺激を受けることも多かったそう。「賃貸だと自由にできない」という不満から、中古マンション購入×リノベを熱望していました。

 

奥さまは、どちらかというと自分たちが暮らす「街」を重視していたそうで、希望のエリアで物件を購入することができたため、リノベの主導権はご主人へ。「お風呂がきれいになるとか、それくらいの想定だったのですが、こんなことになるとは…」と笑います。

 

 

家具のセレクトにも、なみなみならぬセンスを感じるKさま邸。その多くがリノベに合わせて新調したもので、ダイニングテーブルは、偶然通りかかった表参道の「ウッドユウライクカンパニー」で購入したそう。ちょうど無垢の床材を検討していた時期だったため、店頭の“無垢の木の家具”という表示に思わず目が留まったのだとか。

 

右側のヴィンテージチェアは、デンマークの家具デザイナー、ボーエ・モーエンセンのもの。左側は家具デザイナー村澤一晃氏による「pepeアームチェア」で、グッドデザイン賞も獲得した椅子です。

 

「スターバックスの鎌倉御成町店に行ったときに、あまりに椅子の座り心地がよくて、調べたらpepeアームチェアだったんです。日本で製作されている現行品だったので、同じものを購入することができました」とご主人。

 

 

リビングにも、ハンス・J・ウェグナーのソファ「GE290」や、フランク・ロイド・ライトのフロアランプ「タリアセン」などなど、こだわりの品々が並んでいます。

 

「リノベでやりたかったこと」をうかがうと、「夫には無限にあったんです(笑)。パワーポイントで要望書のようなものをつくって提出していました」と、ご主人の打ち合わせ当時の様子を教えてくれた奥さま。

 

ご主人によると、「まず、壁をしっくいで仕上げたいという希望がありました。光が当たると表情が出るんですよね。仕上げについては、できるだけコテ跡を残さずにすっきりと…という、妻の希望を取り入れました」

 

 

「リビングの造作ベンチも、ぜひ設けたいと思っていたものです。妻が“隠す収納”が好みということもあって、なんでも放り込める収納を兼ねたつくりにしてもらいました」とご主人。娘さんはまだ0歳ですが、今後おもちゃや絵本などの収納場所として重宝しそうですね!

 

リノベで造作工事が発生した場合に、外注になるのはコストの面で避けたいと設計施工一貫方式のリノベ会社を探したというKさま。その流れで当社を見つけていただき、奥さまの好みの「隠す収納」を取り入れた施工事例も豊富だったことから、当社を選んでいただきました(ありがとうございます!)。

 

 

造作ベンチは機能性だけでなく意匠性にもこだわって、角の部分をアールに仕上げたのがポイント。このベンチのおかげでテレビ台が不要になり、テレビまわりがすっきりしました。

 

 

リビングの天井にもご主人のこだわりが! 「天井は板張りにしたかったんですが、薄い板がペラッと張ってあるだけだとカッコ悪いなと思ったんです。それで、サイドの部分に板を足してもらって厚みがあるように見せています」

 

 

照明をつけるとリビングはこんな感じに♪ 天井の間接照明とデザイナーズ照明が相まって、大人っぽく落ち着ける雰囲気に仕上がりました。「夜の雰囲気もすごく気に入っています。お酒もおいしく感じますね」とご主人。

 

リノベで叶えたいイメージはインスタグラムやピンタレストで探して、いいなと思った画像をご夫妻のグループLINE上に送り合ってプランニングや素材選びを進めたそうです。

 

 

LDの床は、当初モルタルやカーペットを検討したそうですが、「妻に『生活する場としてありえない』と言われて(笑)、フローリングにしました」とご主人。ショールームに足を運んで、さまざまな樹種のフローリングの色みや足触りを確認したそうで、おふたりのお眼鏡に叶ったのは、柔らかくて節の少ないヒノキ材でした。

 

「室内に植物を置きたいと伝えていたこともあって、プランナーさんが窓辺だけ床をフロアタイルにする提案をしてくれました」。フロアタイルとフローリング材の境目には真鍮の見切り材を選んだので、洗練された印象に。壁際にはモールテックスでプランターボックスを造作。左側に造作ベンチが続いています。

 

 

ダイニングの造作ベンチも、リビングと同様に内部は収納スペースになっています。いちばん端にはロボット掃除機の“基地”も完備!

 

ご主人の好きなヴィンテージ家具は、赤茶色のチェリー材やチーク材が使われていることが多いことから、造作ベンチも同じような色で塗装して統一感が感じられるようにしています。

 

 

こちらは、セミクローズド型からフルオープンにつくり替えたキッチンです。以前のキッチンは窓に向かって東西に配置されていましたが、90度回転させて南北の配置に。

 

モールテックスの腰壁は、日光で立ち寄ったカフェのキッチンがイメージソースになったそう。「シンクにお鍋を置いたままにすることもあるので、LD側から見えないようにしたかったんです」と奥さま。

 

ご主人も「LDと一体感のあるキッチンにしたかったんですが、キッチンって作業場なので汚れることもありますよね。生活感をカバーするのにモールテックスの腰壁はいいなと、私も妻の意見に大賛成でした」

 

 

ご夫婦ともにキッチンに立つというおふたり。「賃貸の住まいのときにキッチンですれ違うのが大変だったんです。壁付け用の奥行きが浅めのキッチンをアイランド式に配置したことで、通路を広くとることができました」とご主人。

 

システムキッチンは白くて継ぎ目のない人造大理石の天板が気に入った「リクシル」の製品をチョイス。奥さまいわく、「デザイン性を優先してコンロはIHに。食洗機はないと生きていけないので必須でした(笑)」

 

 

「隠す収納」派の奥さまのリクエストで、背面側は引き戸で丸ごと隠せる大容量の収納に。内部はつくり込まず、「無印良品」のシェルフを置いて調理道具や食器、食材、ゴミ箱などを収めています。

 

内部をチラッと見せてもらったところ、一般家庭らしからぬ大きな寸胴鍋を2つ発見! コロナ禍のときに、ご主人お得意のスパイスカレーを会社のお仲間とつくって、飲食店で“間借りカレー店”を開いたときのものなのだとか。おふたりの結婚披露宴のときに、レシピを会場のシェフに伝えてつくってもらい、招待客にもふるまったそうです~。

 

 

以前から好きだったミッドセンチュリー系に加えて、近ごろは北欧系が気になるようになってきたというご主人。リビングドアは北欧をイメージして、「クラシックリブパネル」を使って造作しました。

 

リビングドアというと、採光のためにガラス入りを選ぶかたも多いですが、ご主人は「壁」のようにしたかったそう。Kさま邸らしい、レトロモダンな雰囲気に仕上がりましたね!

 

左側の白い引き戸の奥は洗面室です。LDKから直接アクセスできる、もともとの間取りを生かしました。

 

 

洗面台はおふたり同時に使うこともあるので幅を広めにとり、奥さまが座ってメイクができるようにカウンターも設けました。左右の壁面にそれぞれコンセントをつけたのも、おふたりでストレスなく使えるようにという工夫です。

 

 

LDKにこだわりを詰め込んだため、洗面室の優先順位はそれほど高くなかったそうですが、いえいえ、とても素敵です! 「黒のマットな水栓と置き型のボウルは希望して採用してもらいました」

 

 

ユニットバスは「TOTO」の製品を採用。「特にこだわりはなかったのですが、やわらかくて水はけがいい『ほっカラリ床』が決め手になりました」とご主人。

 

 

こちらは「パナソニック」の製品に交換した玄関収納。容量の多さからこちらを採用したそうですが、真ん中に余白もあるので、これからディスプレイを楽しんでいきたいとか。

 

 

この日は、奥さまのお父さまからの入居祝いという、かわいらしいゾウのペーパーウエイトが飾られていました♪

 

 

意見の相違はあっても結果オーライ!

 

「リノベ中、ご夫妻で意見の相違はありましたか?」とお尋ねすると、「めっちゃありました! そもそも熱量が違うので(笑)」と奥さま。

 

「夫のやりたいことをすべて叶えようとすると、費用がすごいことになっていって…。しっくい壁でなくしっくい風のクロスじゃダメなの? 無垢フローリングでなく複合フローリングじゃダメなの?という葛藤がありました」

 

 

「でも、プランニング中に夫の同僚の新築やリノベをした人の家を見に行って、家の素材の話で盛り上がっているのを見たら、『楽しそうだし、いいか』って思っちゃったんです(笑)。仕上がって住んでみると、おしゃれだしきれいだし、私は大満足です」

 

ご主人からは、「リノベ後もまだ、もう少しこうしたい、ああしたいがというのがあって、終わらないんですよ」と、インテリア好きらしいご感想が。

 

プランニングの当初に作成した要望書には、おふたりの好きな空間のイメージとして「緑に囲まれたカフェ」や「静かな美術館」というキーワードを書いていたそう。まさにイメージどおりの空間に仕上がったのではないでしょうか!

 

 

ご主人は、ダイニングのベンチに座って見るリビングの光景がいちばんのお気に入り。「朝の気持ちよさも格別で、植物に囲まれてコーヒーを飲むのが至福の時間です」

 

奥さまは、「すごく実用的なんですけど、キッチンの背面側の収納がいちばん気に入っています。忙しいときでも、扉を閉めればなんとかなるのがいいですね」とにっこり。

 

 

インテリア好きで、デザインにもこだわりのあるご主人と、「暮らし」にかかわる部分はしっかり意見された奥さま。

 

リノベに対する“熱量”は違っても、おふたりのパートナーシップがあったからこそ、デザイン性も機能性も大満足のお住まいが完成しました!

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター志賀朝子

撮影/カメラマン清永洋