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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

Backyard

 

Aさまのお住まいは、20年前にハウスメーカーで建てられた一戸建て。思い入れのあるご自宅をもっと快適にしたいとリノベを決められました。これまでは故障した設備の交換程度で、大きく手を加えるのは今回が初めてだそう。

 

きっかけとなったのはコロナ禍。在宅時間が長くなり、ご夫妻でお料理をする機会も増えましたが、キッチンが狭く、2人で立つと動きにくいことに気づいたといいます。

 

「ほかにも、和室のおかげでリビングが暗かったり、収納が使いにくかったり、寒暖の差が激しかったり、何とかしたいポイントがいくつもあって。2人とも60代ですから、バリアフリーのことも考えておかなきゃ、という思いもありました」

 

長く暮らしていると家族のライフスタイルも変わり、住まいと生活が合わない部分がどうしても出てくるもの。そうした問題を一気に解決するべく、おもに1階を中心としたリノベ計画がスタートしました。

 

 

オーセンティックなインテリアを楽しむLDK

 

 

キッチン周りは今回のリノベでもっとも大きく変わった場所のひとつです。元のレイアウトはカウンターが窓側を向いた対面式でしたが、通路の幅が狭くて行き止まりだったため、お2人で作業するにはストレスがあったそう。

 

そこで、カウンターの周囲をぐるりと回遊できるアイランドスタイルに変更。のちほど詳しくご紹介しますが、キッチン内部にもゆったりした広さを確保しました。左右どちらからもアクセスできるキッチンは家事動線がスムーズ。さらに右奥の引き戸を開けると洗面室にも直行できます。

 

白×グレー×ダークブラウンのシックなモダンスタイルに、25年ほど前から愛用しているという「カリモク」のテーブル&チェアがすんなりとマッチ。存在感のある梁と柱はリノベで新たに設置しました。

 

 

梁と柱は耐震補強のために必要だったものですが、デザイン上のアクセントとしても素敵ですよね♪ ペンダントライトは「アートワークスタジオ」でセレクト。インダストリアルな質感とアイスクリームコーンのようなフォルムが決め手になったそう。

 

 

ダイニングに置かれたネストテーブルは、以前お住まいだったスウェーデンから持ち帰ったものとか。ご主人のお仕事の関係で、北欧やアメリカなどでの滞在経験が豊富なAさま。飾られた雑貨のセレクトにもセンスのよさが表れています。

 

 

玄関ホールに通じるリビングドアの位置は以前と同じ。ただし、袖壁から右側はもともと和室でした。床も20cmほど上がっていましたが、段差をなくしてフラットなワンルームにしたところ…

 

 

道路側の窓から明るい光が入る、広々としたくつろぎスペースが生まれました。「以前は間にふすまがあったので、LDKは昼間でも薄暗かったんです。リビングの狭さも気になっていましたが、このプランでどちらの悩みも解消しました」

 

うまく使いこなせていなかったという和室が、ダイニングやキッチンまでひと続きの広々とした空間に。さらに「将来もし介護が必要になったら、1階には段差はないほうがいいと思っていたので、バリアフリー化という意味も大きかったですね」

 

断熱性を高めるため、窓にはすべてインナーサッシを設置しましたが、道路側にあたるリビングの窓にはすりガラスを採用。視線をやんわりと遮ってくれるため、カーテンなしで快適に過ごせるそうです。

 

リビング、ダイニング、キッチン、洗面室にはそれぞれ床暖房を新設。特に洗面室に採り入れたのがポイントで、冬場も快適に着替えができ、万一のヒートショックも防いでいます。

 

ソファは「BoConcept」で購入した北欧家具。ゆったりした座面とアームレストの高さがお気に入りだそうで、「横になったとき、枕にするとちょうどいい高さなんですよ(笑)」。ここで日差しを浴びながらのお昼寝、気持ちよさそうですね♪

 

 

カットグラスが美しいシーリングライトは、ご結婚当時に手に入れた「YAMAGIWA(ヤマギワ)」の製品。以来40年間、引っ越しのたびに大切に運んで使いつづけてきた特別なご愛用品です。「家具を選ぶときはいつも、このイメージに合わせてきたんですよ」。Aさま宅に漂うオーセンティックな雰囲気は、こちらの照明が原点だったんですね!

 

 

収納充実の水回りですっきり暮らす

 

リビングもダイニングもすっきり片づき、家具や雑貨がゆったりと配置されているAさま宅。ここからはその秘密をたっぷりとご紹介しましょう。実はAさま宅、バックヤードがすごいんです!

 

 

まずはキッチン。カウンターのダイニング側はすべて収納になっています。Aさまは30cmの奥行きを生かして食器のコレクションを収納。カウンター自体に幅と高さがあるので、収納量はかなりのものとか。

 

「最近はフラットカウンターが人気みたいですが、うちは調理中に散らかすので(笑)、ダイニング側を110cmと高めに立ち上げて、中が見えないようにしました」

 

 

キッチン内部にも収納がたっぷり。吊り戸棚とお手持ちのカップボードのほかに、大型の背面カウンターをとり入れました。奥行きはなんと60cm!引き出し式なので奥まで無駄なく使えて、カウンター上も広々。トースターなどの調理家電を置いてもゆとりがあります。

 

 

ダークグレーのシックなキッチンは「トクラス」。色を決める際はカップボードの引き出しを1つ抜いてショールームに持っていき、トーンが合うかどうかチェックしたそう。

 

ワークトップは高めの90cm。通路幅にもゆとりをもたせたので、2人ですれ違ってもぶつかることはありません。キッチンにこれだけの面積を割けたのは、やはり和室をなくしてリビングを広げたからこそ。大胆なプラン変更のおかげで、ご夫妻で料理を楽しみたいという理想が叶いました。

 

 

キッチン奥の引き戸は洗面室に直結しています。この動線は以前からあったもので、便利だったためそのまま生かしました。洗面台は「TOTO」のユニットタイプに交換。やはり収納をたっぷり備えたタイプを選び、タオルや洗面用具などをすっきりと納めています。

 

 

洗面台の背後にも生活用品をしまえる収納が。さらにその右側には、今回のリノベで実現したウォークインクローゼットが隣接しています。

 

こちらがウォークインクローゼットの内部。たっぷりと奥行きがあり、おもに日常使いの衣類が収納されています。こうした大型収納が1階にある暮らしは、奥さまにとって長年の希望だったのだそう。

 

「以前は玄関ホールにハンガーラックを置いて、そこに普段着を掛けていたんです。それ以外にも、目につく場所に荷物があふれている状態。造りつけの収納棚もあったのですが、しまうものとサイズが合っていないから、ただ押し込むだけになってしまって。そういう収納の悩みに真摯に応えてくれたのが、SHUKEN Reさんだったんですよ」

 

もともと「SUVACO」を通して私たちにアプローチしてくださったAさま。数社のリノベ会社を検討しましたが、「この機会にものを減らしましょう」とアドバイスされることがほとんどだったといいます。

 

「ものが多いことは分かっていましたが、私は一度出会ったものは手放せないタイプ。服はもちろん、本、食器、レコードやCD、子どもたちの思い出のものなど、大切にしたいものがたくさんあるんです。

 

だから、しまうものに合わせた収納をきちんと作ってくれるリノベ会社が理想でした。その点、SHUKEN Reさんだけが『減らしましょう』ではなく『何とかしましょう』と言ってくれて。私たちのライフスタイルを理解して、受け入れてもらえたんです」

 

ミニマル生活にあこがれる人は多いけれど、捨てすぎて後悔したり、ものが少なすぎて寂しいと感じたり、誰にでも当てはまるものではない面も。Aさまはご自身の生活スタイルをしっかり把握し、それを私たちに伝えてくださったことで、理想の収納計画を実現することができました。

 

 

予算をかけたいポイントに絞り込み、無駄を省くのもAさま流のリノベのスタイル。こちらの浴室もそのひとつです。

 

 

「TOTO」の「シンラ」よりグレードをワンランク下げて「サザナ」を選択。カラーパネルなどの余分なパーツもつけず、シンプルな白のみで統一しました。いっぽうで、お手入れのしやすさには配慮し、床や浴槽を自動洗浄する機能をつけました。

 

「手すりはプランナーさんに提案していただきました。玄関や階段の手すりもそうなんですが、『絶対必要です。あれば使います』と言われて。実際に住んでみると、本当に自然と握っているんですよね。ちょっと体を支えられるだけでこんなにラクなんだ!と実感しています」

 

 

バリアフリーと収納を賢く両立

 

 

Aさま宅のバックヤードの充実ぶりはまだまだ続きます。こちらは洗面室から廊下に出たところ。このように、玄関ホール~リビング~キッチン~洗面室~廊下~玄関ホールをぐるりと回遊できます。

 

リビングと廊下を仕切る壁にはスリットを設けました。天井に沿って光が広がり、廊下が暗くなるのを防いでいます。

 

 

こちらはトイレの入り口。もともとは引き戸ではなく開き戸でしたが、万一の際に介助しながら出入りできるよう、引き戸に変更しました。さらにトイレの内側にもうひとつドアがありますが…

 

 

なんと中は階段下収納でした!こちらのスペースは以前からありましたが、トイレの入り口を引き戸にする関係で、階段下収納の入り口も向きを変える必要があったのだとか。

 

階段下といっても高さも奥行きもあり、大人が入れるほどの広さ。掃除用具や梱包材などをしまう納戸として重宝しているそうです。

 

 

廊下から玄関ホールへと戻ると、Aさま宅らしい白×ダークブラウンを基調としたゆったりした空間が。「パナソニック」の靴箱もフローリングと同系色を選びました。正面の壁にアールをつけたのもポイント。壁に沿って通行しやすく、見た目にも広がりが生まれています。

 

 

玄関ドアの横にはシューズインクローゼットをプラン。こちらもお2人の念願だったもので、ゴルフバッグやアウター、山歩き用のストック、工具などが収納されています。壁面には有孔ボードを取りつけ、吊るす収納も実践されていました。

 

「以前は玄関ホールにハンガーラックやゴルフバッグが置いてあって、家に入るなり雑然とした印象でしたが、ウォークインクローゼットやシューズクローゼットのおかげですっきり。ものを減らさなくても理想の空間が手に入りました」

 

 

2階では断熱リノベが効果を発揮

 

 

最後にご紹介するのは2階。階段ホールでは新設した手すりが大活躍しているそう。

 

 

よくある直線ラインの手すりと違い、階段の傾斜に沿った手の込んだ造り。握ると自然な木のぬくもりが伝わってきます。「浴室の手すりと同じで、やっぱり“あれば使う”んですよね。今は手すりなしで上り下りしていた生活が思い出せません」

 

 

2階ホールは天井付近に熱が溜まり、夏場の暑さが悩みの種だったため、天井裏にしっかりと断熱材を施工。温度差の問題が解消されて、勾配天井の素敵なデザインだけを楽しめるようになりました。

 

 

トイレ前の手洗いスペースは「パナソニック」の製品に交換しました。シックな木目調の面材がインテリアになじんでいます。

 

 

西日の当たるトイレでも暑さ対策がマストだったそう。窓を風通しのできるルーバータイプに替え、さらに断熱性の高いインナーサッシで西日の熱を遮っています。

 

 

寝室をはじめ、2階の個室は内装のみを一新しました。寝室はゆったりした天井高が心地いい空間。このお部屋にはウォークインクローゼットが2つあり、出番の少ないスーツ類などをまとめています。

 

 

1階と同様、すべての窓にはインナーサッシをプラス。「暑さ寒さはもちろん改善しましたが、驚いたのは遮音性。1階も2階も室内がすごく静かになって、ゴミの収集車が来ても気づかないくらいです(笑)」

 

 

ハウスメーカーのフリープランで建てられて以来、20年もの間、大切に住み継がれてきたAさまのお宅。物件を購入してすぐリノベする中古リノベと違い、“住んできたからこそ分かる不満点を生かせる”という持ち家リノベのメリットをフルに生かされました。リノベを終えられて、今はどんな変化を感じていらっしゃるのでしょうか。

 

「やっぱり一番変わったのはキッチンでしょうか。最初はこんなに大きいの!?とびっくりしましたが、慣れたらやっぱり使いやすくて。作業スペースは広いし、2人で料理してもぶつからないし、もう元には戻れませんよね。

 

あとは持ち物が納まるべきところに納まったのがうれしい。こちらの要望にきちんと応えてくれるリノベ会社さんに出会えたことが大きかったですね。あと、これはたまたまかもしれませんが、SHUKEN Reさんは納期までの進め方も私たちに合っていて、焦りすぎず遅すぎもしない絶妙なスケジュールだったんです。リノベは長い時間がかかるものなので、そういう相性のよさも大事な気がします」

 

リノベの計画中から相性のよさを感じてくださっていたAさま。おっしゃる通り、リノベは長期間にわたるプロジェクトなので、ストレスなく進められることは大切な要素ですよね。貴重なアドバイスをありがとうございました!

 

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

 

取材・文/ライター後藤由里子

撮影/カメラマン清永洋