憧れのホワイトキッチン
この日おじゃましたのは、台湾ご出身のC様邸。
ご夫妻と小学6年生の息子さんと小学3年生の娘さんの4人家族です。
ご夫妻は2007年から都内に暮らし、日本語はペラベラ! お二人とも朗らかなお人柄で、ご主人がちょこちょこはさんでくるジョークのおかげで笑いの絶えない取材となりました。
夢が叶った白いキッチン
さっそくお部屋へ案内していただくと、目の前に現れたのは白を基調としたナチュラルな空間。
大きな窓のある白いL字形のキッチンは、ヨーロッパのカントリーハウスさながらです。
リノベ前のキッチンはマンションの建築当時のままで、色はブラウンだったそう。
インスタグラムでキッチンのリサーチしていた奥様が、「理想にぴったり!」と見つけたのがこちらのイケアのキッチンで、同じものを採用しました。
「もともとカントリースタイルのインテリアが好みで、白いキッチンが夢だったんです」と奥様。
「妻は朝早くから朝食を用意することによく不満をもらしていたんですが、今はまったくないですね(笑)。毎朝、家族みんなでこの素敵なダイニングキッチンで朝食を食べられることが自慢です」とご主人。
ダイニングテーブルや、オーブンレンジを納めた収納の横のデスク(キッチン天板のあまりを使ってDIYしたそう!)で仕事をすることもあり、「カフェみたいな感じですごくいいです」。
キッチンの配置はアイランド型にすることも考えたそうですが、壁付けのL字形にしたことでスペースにゆとりができ、ダイニングテーブルをキッチン内に置けるようになったのがよかったとか。以前はダイニングテーブルをLDKの出入り口とリビングの間をさえぎるように置かなければならず、動線がスムーズではなかったそう。
LDKの出入り口の水色のドアはプランナーから提案されたもので、奥様のお気に入りです。
“エアコンありき”でリノベをスタート
来日されて5年ほどは賃貸物件に暮らしていたというC様は、今後も日本に長く滞在する予定のため、お子さんが2人になるタイミングでこちらの中古マンションを購入しました。
8年ほど暮らした住まいをリノベーションすることにしたのは、どんな理由だったのでしょう?
「子ども部屋をつくることがリノベの最大のテーマでした」とご主人。
2人のお子さんが成長してそれぞれに個室を与えたいと思いましたが、3室ある個室の1つは窓のない納戸扱いの部屋で、ご主人いわく「人が住むような環境じゃなかった(笑)」とか。“倉庫”になっていたこの部屋を子ども部屋として使えるようにするため、リノベをおこなうことにしたといいます。
ただ、そこには1つ問題が! “倉庫”になっていた部屋は窓がない(=外壁に接していない)部屋だったため、エアコンの配管用の穴もなく、室外機を置く場所もありません。
「人が住める環境」にするためには、エアコン設置は必須と考えたC様でしたが、最初に相談をしたリノベ会社では、「とても複雑な工事になると言われてしまい、工事費用も高額だったんです」。
そこで、奥様がネットで見つけて気になっていたという、別のリノベ会社に相談へ。
それが当社、SHUKEN Reでした(ありがとうございます!)。
エアコン新設の件を相談すると、「できます!」と心強い回答が。2種類必要な配管のうち、1つは天井裏を通して外壁側に抜けるように新設。もう1つは既存の水回りの配管につなげるという方法で、担当プランナーが検討に検討を重ねて考え出したプランです。
「費用的にも工期的にもバランスがよくて、即決でした」と、当社に依頼を決めた理由を話してくださったご主人。“エアコンありき”で当社を選んでくださったというのは、ちょっとめずらしいパターンかもしれません!
↑の写真は、初回のご相談の時に持ってきてくださったもの。奥様の手描きのイメージ図です!(クオリティの高さに受付担当もビックリでした)
遮音性の高い床材で長年のストレスを解消
子ども部屋の“エアコン問題”がクリアになり、他の部分のプランニングもとてもスムーズに進んだとか。
「叶えたいイメージはほとんどインスタグラムで探して、プランナーさんに『こんな雰囲気にしたい』と画像を送信。それに合わせて内装材などを3種類ほど提案してもらい、その中から選ぶという感じだったので、とても効率よく進められました」。
実は、こちらの物件に入居した初日に、階下の部屋の住人さんから子どもの足音について苦情を言われてしまったというC様。
「それ以来、約8年もの間ビクビクしながら暮らしていたのですが、SHUKEN Reさんが床の遮音性を高める工事を提案してくれたんです。既存のフローリング材の上から張れる床材を使ってもらったことで、コストが抑えられたのも助かりました」。リノベ以降は足音に神経質にならず、のびのびと過ごせるようになったとか。ナチュラルな色合いも気に入っているそうです。
床と同様、天井もC様のお気に入りです。「リビングは特にこうしたい!という強い希望はなかったのですが、天井がもっと高くなるといいなと思っていました」。
幸運なことに、こちらの物件は最上階で、建物のオーナーさんが住んでいた “特別仕様”の部屋。折り上げ天井だったことから天井を高くでき、ご主人はそれが一番気に入っているポイントだといいます。
奥様念願のウォークインクローゼットも実現
寝室はグレイッシュなインテリアがとっても素敵!
リノベで家族みんなで過ごせる広々としたLDKが実現できるので、「寝室は寝るだけの部屋でいい」と考えた奥様。「一番欲しかったのがウォークインクローゼット。もともとこの部屋には普通のクローゼットがあって、これをウォークインにできるか相談したら『大丈夫です』と言ってもらえてうれしかったです」。
寝室内のウォークインクローゼットも、見とれてしまうくらいすっきりキレイ!
リノベで枕棚やハンガーパイプを設けて、さらに市販のケース類を上手に活用して収納されています。
3室ある個室には、それぞれアクセントクロスを採用しています。
寝室は「落ち着いた雰囲気にしたいけれど、白いクロスは地味かなと思って」グレーをセレクト。カーテンやベッドファブリックもグレーを選んで、トータルコーディネートされているのがさすが!です。
こだわりの妹とおまかせの兄
バルコニー側の個室は娘さんの部屋です。
「娘はちょっと主張が強くて」と笑うご主人。娘さんから「床をLDKより明るい色にしたい」という要望があり、この部屋だけ床材の色を変えたのだとか。
ベッド側の壁に採用したパステルブルーのアクセントクロスも、娘さん自身がセレクトしたそうです。
一方こちらは玄関側の息子さんの部屋。
リノベ前は“倉庫”と化していた、エアコンを無事設置することができた部屋です。息子さんからのリクエストは特になかったそうで、アクセントクロスは「もうすぐ中学生なので、子どもっぽくないイメージでネイビーを選びました」と奥様。
窓のない部屋でしたが、玄関ホールとの間仕切り壁に開閉できる室内窓を新設。採光と通風に役立ちます。
清潔感たっぷりの水まわり
ここからは、水まわりを見せていただきましょう。
以前は洗面台と洗濯機置き場の位置が逆で、使い勝手がよくなかったため、リノベで両者を入れ替えました。「堅苦しい印象のユニット洗面台から、イメージ通りの造作の洗面台になってうれしいです」とご主人。
木の質感がすがすがしく、清潔感たっぷりです。水がかり部分にあしらったタイルがアクセントに。
くるっと振り向くと洗濯機置き場が。
以前はこちら側に洗面台がありましたが、ちょっと窮屈そうで、使いにくかったというのもうなずけます。位置の入れ替えはグッドアイディア!
リノベを機に欲しかったドラム式の洗濯機も新調しました。可動式のオープン棚は、奥行が浅くて使いやすそう。スペースを有効活用してタオルや洗剤類の収納場所を確保しています。
こちらは洗面室からアクセスするトイレです。
「プランナーさんから『すぐ近くに洗面台があるので、手が洗えるタンク式トイレでなく、タンクレストイレがいいかもしれませよ』とアドバイスしてもらったのですが、やはり手が洗えるほうが……と、タンク式のトイレを選んだんです。でも、実際に半年ほど暮らしてみて、タンク式トイレの手洗いの利用率はかなり低いです(笑)。さすが経験豊富なプランナーさんだなと思いましたね」。
リノベで植物が似合う空間に
玄関ホールはもともと広さにゆとりがありましたが、靴箱以外の収納がなかったため、正面の壁一面に大容量のクローゼットを新設。以前はここにラックなどの置き家具が並んでいたので、どうしてもごちゃつきが気になりましたが、今は見違えるようにすっきり!
掃除機や日用品のストックなどをたっぷりしまえて重宝しています。
以前は内装のベースカラーはブラウンでしたが、リノベで白にチェンジしたことで植物の緑が映えるようになったことが、入居後の新たな発見だったそう。住まいのあちらこちらに植物を置いて楽しんでいます。たたきに採用した八角形タイルは、奥様が特に気に入っているとか。
C様邸のリノベは2020年8月に着工し、ご入居は10月でした。「コロナでいろいろな制限があったなか、スムーズにリノベができたことが驚きでした」とご主人。今、改めて印象に残っていることをお尋ねすると、「SHUKEN Reの皆さんがすごく親切で、専門的なことも素人の僕たちに対してわかりやすく説明してくれたのがうれしかったです」。
ダイニングキッチンでお茶を飲みながらおしゃべりを楽しむなど、リノベ後は夫婦2人で過ごす時間がぐんと増えたとか。「たとえケンカをしても、この部屋だとすぐにおさまります(笑)」と、最後まで楽しくお話を聞かせてくれたC様。リノベは夫婦仲にも効果大ということを、改めて胸に刻んだスタッフでした!
お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。
取材・文/ライター志賀朝子