公開日:2024-04-21 更新日:2024-12-13
【ルーフバルコニー付き中古マンション】後悔しないための注意点や活用方法を解説
広々としたルーフバルコニー付きの中古マンションをお探しの方も多いでしょう。
開放的で色々な使い方ができるルーフバルコニーには、いくつもの魅力があります。
ただし、意外に知られていない欠点や注意点もあるので、マンション購入の前にぜひ知っておいてください。
今回は、ルーフバルコニー付き中古マンションの購入を後悔しないために知っておいた方が良い注意点を紹介します。
活用方法や多くの方からいただく質問も紹介しますので、ルーフバルコニーのある中古マンションに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
・ルーフバルコニーにはメリットがある反面、事前に知っておくべきデメリットや注意点もあります。
・ルーフバルコニーをフル活用して快適なマイホームにするためには、室内とのつながりも重要です。
・後悔のない中古マンション購入を実現させたい方には、物件探しからリノベーションまでまとめて相談できる「ワンストップリノベーションサービス」がおすすめです。
目次
マンションのルーフバルコニーとは?|メリット・活用方法・使い方
リフォーム・リノベーション事例を見る:Case169「Growing」
ルーフバルコニーとは、マンション最上階の部屋に隣接している階下の屋根スペースを利用した屋外空間です。
ルーフテラスやルーフガーデンと呼ばれるケースもあります。
マンションに付属する屋外空間としてはベランダやバルコニーも思い浮かびますよね。
それらとの大きな違いは、広さと屋根の有無です。
マンションのバルコニーやベランダは上階のベランダ・バルコニー床が屋根になりますが、最上階にあるルーフバルコニーには屋根がありません。
そんなルーフバルコニーに憧れる方は多く、中古マンションの市場に出ると、すぐに売れてしまいます。
人気な理由は、いくつかのメリットがあるからです。
【ルーフバルコニーのメリット】
- ・窓から見た景色が開放的
- ・日当たりが良い
- ・部屋が広く見える
- ・室内と一体感があり、アウトドアリビングとして使える
- ・広いため、色々な使い方がある
- ・視界がひらけているため、眺望が楽しめる
- ・高級感がある
- ・物件の絶対数が少ないため、希少価値があり売却時に有利
では、ルーフバルコニー付きのマンションに住んでいる方は、広々とした屋外空間をどのように活用しているのでしょうか。
よくある使い方を紹介します。
【ルーフバルコニーの活用例】
- ・ガーデニングや家庭菜園のスペース
- ・日光浴や軽い運動をするスペース
- ・バーベキューや流しそうめん、お家キャンプ、ビニールプールなどを楽しむスペース
- ・室内からでも目が届くお子さんの遊び場
- ・ドックランなどプライベートなペットの遊び場
- ・大きな洗濯物を干すスペース
- ・アウトドア用品を手入れするスペース
- ・DIYの作業スペース
このように、ご家庭によってルーフバルコニーを色々な用途に活用しています。
ルーフバルコニーはマンションの最上階にあるため、地面よりも強い風にさらされます。
そのため、戸建住宅の庭と同じようには活用できないので注意しましょう。
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ルーフバルコニー付き中古マンションのデメリット・欠点
魅力的で人気の高いルーフバルコニー付き中古マンションですが、住む前に知っておいた方が良いデメリットや注意点もあります。
購入の前に、ご自身の理想やライフスタイルと合うか確認してください。
「風が強い」
日本のマンションは、建築基準法の規定に沿って5階建て・10階建てのマンションが多いため、ルーフバルコニーの高さは地面から20m程度もしくは40m近い物件が多いです。
階段状に部屋が積み重なるマンションですと、最上階だけではなく中階層にもルーフバルコニーがついている可能性もありますが、それでも地面からの高さは10mを超えているでしょう。
風は基本的に高い場所ほど障壁がなく直に吹き付け、階数が高い場所ほど受ける風は強くなるのです。
風の強さは3階の高さで約2倍、7階の高さで2.5倍、10階の高さで3倍になるとも言われているため、ルーフバルコニーに出る際は、風の強さにも注意してください。
風が吹き抜けやすい場所やビル風が強い場所のルーフバルコニーでは、洗濯物が飛んでいったり、風が強くて長時間いられなかったりする可能性があります。
そのため、ルーフバルコニー付きの中古マンションを買う際は、内覧の時に必ず外に出てみましょう。
「規約によって使用方法に制限がある場合も」
ルーフバルコニーは専有部分ではなく共有部分なので、管理規約によって使用方法は制限されます。
よくある禁止事項は以下のとおりです。
【ルーフバルコニーに関する管理規約で定められている禁止事項例】
- ・外周フェンスに布団を干すこと
- ・外部から見える場所に洗濯物を干すこと
- ・家庭菜園用プランターや物置、洗濯物干し台などを置くこと
- ・テーブルやチェアを常時置くこと
- ・パーゴラなどの造作物を設置すること
- ・砂場を設置すること
- ・花壇を造作すること(床に直接土を置くこと)
- ・火気を使用すること
- ・決められた時間帯以外に使用すること(騒音防止)
「ルーフバルコニーでバーベキューや家庭菜園を楽しみたい」という方は、必ず事前に管理規約の内容をチェックしてください。
「使い方によっては近所トラブルになる場合も」
管理規約でバーベキューや花火などが禁止されていなかったとしても、場合によっては音や臭いで近所トラブルになる可能性があります。
外でパーティをする場合や、お子さんが三輪車やスクーター、スケートボードで遊んだり走り回ったりする場合も要注意です。
なぜなら、ルーフバルコニーの下は階下の居室であるからです。
そのため、空気を伝わる空気伝搬音だけではなく、固体(建物)が振動して伝わる固体伝搬音にも注意しましょう。
「使用料を払わなくてはいけない」
ルーフバルコニー付きの中古マンションを購入すると、毎月、管理組合へ「使用料」を納めなくてはいけません。
使用料の金額は、物件やルーフバルコニーの広さによって異なりますが、一般的には「1,000〜2,000円」程度のところが多いです。
家計を圧迫するほどの費用ではないものの、使わないのに使用料を払い続けるのはもったいないですよね。
そのため、ルーフバルコニー付き中古マンションを買う際は、「本当に使うか」を十分検討してください。
「方角によっては暑い・眩しい」
ルーフバルコニーの魅力は、その日当たりの良さですが、逆に言うと、直射日光がもろに当たるということです。
方角によっては、ルーフバルコニーに反射した日差しが窓から室内に差し込み、眩しさや暑さが気になる場合があります。
最上階はただでさえ日射熱の影響を受けやすいので、天気のいい日に内覧するのがおすすめです。
日除けとして窓の上にオーニングをつける方法もありますが、マンションでは共用部である外壁にビス穴が開けられないため、設置型のタイプを選ぶ必要があります。
ただし、置き型のパラソルやロープで固定するタープも、風で吹き飛ぶ可能性があるため、設置が許可されないケースが大半です。
そのため、暑さ対策としてできることは、室内側から窓ガラスに遮熱フィルムを貼る方法ぐらいしかないので、注意してください。
「大きなものは置けない」
マンションのベランダやバルコニーは避難経路となっているため、人の行き来を妨げる大きなものは置けません。
そのため、ルーフバルコニーがいくら広くても、大きなプランターや物置を置くのはNGです。
避難の妨げにならないとしても、すぐに移動できない重いものを置くのも規約違反になる可能性があるので注意してください。
「リノベーションできない」
ルーフバルコニー内の床や壁を塗装したり、何かを固定したりすることはできません。
なぜなら、ルーフバルコニーはプライベートな空間であるものの、共用部分だからです。
このルールは、ルーフバルコニーに限らず、中層階のバルコニーも同様です。
「鳥のフンが気になる場合も」
ルーフバルコニーには屋根がないため、鳥の糞害が気になるケースもあります。
特に、家庭菜園で野菜や果物を育てる場合は要注意です。
洗濯物を干していると汚れて、床のあちこちに糞が落ち衛生的でなくなる可能性があるため、内覧時には床やフェンスの汚れも確認しましょう。
近くに大きな公園がある場所などでは、ルーフバルコニーが鳥の溜まり場となり、鳴き声がうるさいというケースも聞きます。
「定期的な点検・掃除をしないと雨漏りに」
ルーフバルコニーの雨漏り原因として真っ先に思い浮かぶのが、防水層の劣化ですが、原因はそれだけではありません。
気をつけなくてはいけないのが、「排水溝(排水口)の詰まり」です。
ルーフバルコニーは地上から高い位置にあるため、落ち葉が溜まる心配はあまりありませんが、洗濯物を日常的に干していると、糸屑や埃が溜まり、排水不良を起こす可能性があります。
排水溝(排水口)が詰まると、雨水が溜まってプール上になり、防水層の劣化を早めかねません。
そのため、共用部であっても、居住者が定期清掃する必要があります。
万が一鋭利なもので防水層を傷つけても雨漏りの原因となるため、小さいお子さんがいるご家庭やチェア・テーブルを置きたい方は十分注意しましょう。
ルーフバルコニー付きの部屋に住む場合は、日頃から防水層の劣化に気を配る必要があります。
マンションの資産価値を下げないためにも、万が一、劣化や異変に気がついたら、速やかに管理組合へ報告しなくてはいけません。(参考:国土交通省|マンション標準管理規約(単棟型)|第20条区分所有者の責務)
「定期点検や防水工事の時に人の出入りが多い」
長期修繕計画に基づく定期点検や大規模修繕工事の際には、他の部屋と比べて作業員の出入りが多い可能性があります。
また、実際にルーフバルコニーの防水補修工事をする際には、他のバルコニーよりも工期が長いため、長期間窓の開け閉めができないかもしれません。
「室内とのつながりがないとあまり使わない」
ルーフバルコニー付きのマンションは、広々としたアウトドア空間が手に入るため、物件の条件に加える方も多いですが、いざ住んでみると「ほとんど外に出ない」というケースも少なくありません。
ルーフバルコニー付き物件は最上階であることが多く、高値で取引されるため、使わなければ“お金の無駄”になってしまいますよね。
ルーフバルコニーのメリットを活かすためにポイントとなるのは、「室内とのつながり」です。
室内リビングと一体感のある間取りにすることで、使用頻度は上がります。
そのため、ルーフバルコニー付きのマンションを購入する際は、事前にどのような間取りにすればメリットを活かせるかイメージすることが重要です。
▶︎ルーフバルコニー付き中古マンションの購入を迷っている方はこちらから
【ルーフバルコニー付き中古マンションに関するFAQ】人工芝やタイル、バーベキューや花火、耐用年数
リフォーム・リノベーション事例を見る:Case182「Cinematic」
ルーフバルコニー付きの中古マンションを購入しようか迷っている方からよくいただく質問を紹介します。
中古マンションの購入を検討している方は、参考にしてください。
Q.「ルーフバルコニーに人工芝やタイルは設置できる?」
A.「固定せずにすぐ撤去でき、防水層を痛めなければ許可される可能性があります。」
一般的には、ルーフバルコニーにタイルや人工芝を接着剤で固定することは禁止されています。
なぜなら、防水層の劣化を定期点検できず、補修工事をするにはそれらの撤去に費用がかかるからです。
そのため、人工芝やタイルを敷きたい場合は、仮置きするパネルタイプを選びましょう。
ただし、仮置きパネルを置くと雨水がスムーズに排水されないリスクもあるため、作業の前に管理組合へ必ず相談してください。
タイルパネルや人工芝パネルを設置したことで下の階が雨漏りしたとなると、大きなトラブルになる可能性があります。
Q.「ルーフバルコニーでバーベキューや花火はできる?」
A.「管理規約を確認してから、匂いに配慮して、ルール・マナーを守って楽しみましょう。」
まず大前提として、管理規約によってルーフバルコニーでの火気使用を禁止しているマンションが大半で、その場合は当然バーベキューや花火はできません。
ただし、物件によっては、すぐに火を消せるバーベキューグリルなら使用してもいいとしている可能性もあるため、事前に規約内容をチェックしてください。
ルーフバルコニーでの火気使用に関する規約がない場合でも、大声による騒音や煙、臭いで近隣から苦情がでる可能性は大いにあります。
そのため、マナーを守ることも重要です。
Q.「ルーフバルコニーの防水は何年に一度補修工事する?」
A.「10〜15年に一度は大掛かりな調査や防水補修工事があります。」
それ以外にも、予期せぬ不具合や雨漏りトラブルによって、急遽、調査や工事をしなくてはいけない可能性もあるので、その際は快く協力しましょう。
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リフォーム・リノベーション事例を見る:Case165「INDUSTRIAL+PLANTS」
ルーフバルコニーの魅力を生かし、快適に使える空間にするためには、室内とのつながりが重要です。
そのため、物件を決める前から、どのような間取りにできるのかをイメージしておきましょう。
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まとめ:ルーフバルコニー付き中古マンションを買う際はメリット・デメリットの両方を知ることが大切
人気が高く希少価値のあるルーフバルコニー付き中古マンションですが、メリットだけではなく、デメリットや注意点もあります。
購入を検討する際は、ぜひ後悔しないためにもメリット・デメリットの両方を知っておいてください。
ルーフバルコニーを活かせる住まいにしたい方は、物件選びの段階からどのような間取りにできるのか想像を膨らますことも重要です。
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