公開日:2022-10-22 更新日:2024-12-19
中古マンションのリノベーション・ケース別費用を抑えるポイント
新築マンションの中で予算に見合うマンションは希望する立地条件を満たさないという場合、中古マンションなら見つけやすいという良さがあります。
加えて、いわゆるマンションの内装ではなく個性的な内装にしたいと思う人も多いので、中古マンション×リノベーションを選ぶケースが増えています。
リノベーションにはどの程度の費用を考えておけばよいのでしょうか?
また、予算内でどこまで思い通りの内装や間取りにできるのでしょうか?
購入とリノベーションにかけられる予算と、購入とリノベーションにかかる予算を併せて把握しておくと、住宅ローンの組み方も含めて資金計画が立てやすくなります。
・リノベーションの費用はこだわりの部分が増えるほど高額になり、シンプルにするほど抑えられます。
・内装に使う素材は費用にも影響しますが、空気環境にも影響があることを考えた上で予算内に収まる素材を選びます。
・断熱の方法によって暮らし始めてからの省エネ性が変わるので、リノベーション予算とランニングコストを併せて検討する必要があります。
目次
リノベーションの内容と費用の差
マンションでのリノベーションは戸建て住宅とは違い、外壁や窓、玄関ドア、バルコニーなどの共用部分には手を付けられません。
外壁や窓、玄関ドア、バルコニーはマンション全体の外観と耐震性に影響が出てしまうからです。
中古マンションを購入した場合のリノベーションの多くは、フルリノベーションと言われる耐震上変えられない壁や柱だけを残し、それ以外の部分はすべて取り除くリノベーションです。
その中でもリノベーションの内容によってリノベーションの費用は1,000万円から1,500万円と大きな幅が出てきます。
リノベーションでは間取り変更とそれに伴う造作家具設置、内装の張替え、住宅設備機器の交換、断熱改修工事が行われます。
それぞれの項目に対する内容によってリノベーションにかかる費用が変わります。
間取り変更の費用を変える要素
壁式構造の場合には壁、ラーメン構造の場合には壁にある柱や梁の位置は変更できませんが、それ以外は自由に間取が変更できます。
壁式構造の外せない壁の表面を取り除いて構造部を見せる、柱や梁を利用してちょっとしたコーナーを作るなど、変えられない部分を活かして間取り計画を進めます。
高額になるケース
新たに間仕切壁を入れて部屋割を変える、内部にこだわったウォークインクローゼットを設ける、間仕切壁に室内窓を設けるなどの間取り変更は費用が嵩みます。
また、外せない柱や梁の間に家具を置くとデッドスペースが生まれてしまいますが、造作家具にすれば、隙間なく仕上がります。
その際に、クッションのついたソファや、ガラスの入った扉付きの収納など、凝った造作家具にすると費用が嵩みます。
平均的なリノベーション費用でできるケース
- ・LDKの他に一部屋とウォークインクローゼットといったシンプルな間取りにする
- ・ウォークインクローゼットは内部の造りにこだわらない
- ・間仕切壁に設ける室内窓はFIX窓にする
といった工夫をすれば、いわゆる相場と言われる予算の範囲内に抑えられます。
また、デッドスペースを防ぐ為に造作家具を設けたい場合にも工夫が必要です。
- ・大工工事だけにして家具工事は避ける
- ・ソファではなくベンチにする扉のない収納にする
予算を抑えられるケース
部屋を区切らずワンルームにする、収納は壁付の棚程度にするなどの工夫で相場よりも予算が抑えられます。
ポイント
間取りと造作家具に凝るとリフォーム費用がかさみ、シンプルにすればするほど費用を抑えられます。
内装張替えの費用を変える要素
天井や壁、床の張替えでは張り替える素材によって予算が変わります。
高額になるケース
- ・珪藻土や漆喰の塗り壁にする
- ・チークやオーク、ウォールナットなどの高級樹種の壁やフローリングを使う
- ・麻や絹などの自然素材を使った織物クロスを使う
- ・高級ブランドの紙クロスを使う
など自然素材を多用したり、ブランドにこだわったりすると内装にかかる費用が嵩みますが、室内の雰囲気が良くなり、空気環境も良くなります。
平均的なリノベーション費用でできるケース
- ・無垢材は使うが費用を抑えられるアカシアやパインなどの樹種を使う
- ・複合フローリングにする
- ・全面的に自然素材を使わず部分的に使う
- ・高級ブランドのクロスは避ける
など、樹種の種類や使う範囲を少なくすると、標準的な費用内に収められます。
費用を抑えられるケース
- ・ビニールクロスや紙クロスの中から定番商品を選ぶ
- ・ビニールクロスや紙クロスの中には高価なタイプもありますが、メーカーの定番商品の中から選ぶ
などすると費用を抑えられます。
ポイント
内装材は室内の雰囲気を演出しますが、それだけではなく室内の空気環境に影響があります。
自然素材には有害な成分を空気中に揮発させない、調湿性があるなど室内環境を向上させます。
一方、高価である、シミになりやすいなどの問題点もあります。
予算だけではなく、家族の健康や掃除のしやすさなども考え併せた上で選んでいきましょう。
住宅設備機器交換の費用を変える要素
キッチン、浴室、洗面所、トイレの水回り設備には、高級仕様から標準仕様まであり、全て合わせると、選び方で100万円以上の差が出ます
交換の相場費用には幅があるので、予算に合わせて選べます。
システムキッチン | 50〜150万円 |
システムバス | 50〜150万円 |
洗面台 | 10〜50万円 |
トイレ | 15〜50万円 |
高額になるケース
- ・アイランドキッチンやミストシャワー付きのシステムバス、捨て水の要らない洗面台など上位機種を選ぶ
- ・浴室やキッチンの壁にタイルや大理石を使う
- ・トイレ内に手洗いを設ける
平均的なリノベーション費用でできるケース
- ・標準仕様の機種の中で使いやすいサイズを選ぶ
- ・オプションは最低限にする
予算を抑えられるケース
- ・標準仕様の中で小さいサイズを選ぶ
- ・オプションをつけない
ポイント
カタログだけで選ばずショールームで使い勝手を体感することが大切です。
住宅設備機器は有名メーカーが毎年競い合って新機種を発表しています。
新機種はデザイン性が優れている上に多彩な機能がついている為、つい上位機種に心を奪われてしまいます。
ただ、その機能の中には使い勝手を向上させる機能もあれば、実際にはほとんど使わないという機能もあります。
標準仕様が最も費用を抑えられますが、実際に使ってみると機能的に足りないと感じる部分が出てくることがあります。
標準仕様の中でもサイズを小さくすると価格が抑えられますが使い勝手が悪くなる恐れがあります。
できればカタログだけで選ばず、ショールームに行き予算内で選べる機種の中から、使い勝手の良いタイプを選ぶことが良い結果に繋がります。
無駄な機能だと感じてグレードを下げれば無駄に予算を使わずにすみます。
要らないと思った機能が実際に使ってみたらあった方が便利だということが分かれば、暮らし始めてからの後悔を避けられます。
断熱工事の費用を変える要素
室内の温熱環境を調える為には断熱工事が必要です。
断熱性が低いまま暮らし始めると省エネ性が低下し光熱費が嵩みます。
マンションの場合、個人でできる断熱工事には壁に断熱材を入れる方法と、窓の断熱があります。
壁や床に断熱材をいれる
施工方法や断熱材のグレードによって1㎡に対して5,000円~3万円という大きな幅があります。
温熱環境を調えやすい断熱性の高さにしていくほど、費用は嵩みます。
ただし、戸建て住宅とは違い外気に接している壁が少ないので、断熱が必要な面積は少ないです。
内窓を設置する
マンションの窓は共用部分なのでほとんどの場合窓の交換はできませんが、内窓設置なら許可されるケースが多くあります。
窓のサイズと数、内窓に入れるガラスの断熱性の高さによって幅がありますが、全ての窓を交換しても50万円以内に収まることが多いです。
壁に断熱材を入れるより、外気と直接接している場所である窓を断熱化する方が効果をあげられます。
ポイント
断熱工事はリノベーション全体の予算と暮らし始めてからのランニングコストを考え併せて断熱工事に充てる予算額を決める
予算に合わせたリノベーションにする為にはリノベーションの会社選びが重要
リノベーション費用を変える要素を項目ごとにチェックしてきましたが、実際に計画を進めながら、全ての項目について調べていくとなると、非常に時間と労力がかかります。
たまたま家族の中に、住宅建材や設備機器に詳しい人がいるというような場合には助けになりますが、全般的な知識となると、なかなか難しいのではないでしょうか?
早めに専門家のアドバイスを受けられれば、無垢材にしたいけれどパイン材は安っぽいから嫌だな…という場合には、アカシアなど高級感はありながら価格を抑えられる樹種や無駄な機能は省くが使い勝手は良い設備機器などに対しての提案が受けられます。
間取り計画を進めながら、柱や梁、外せない壁を活かすアイディアや、造作家具でカバーするアイディアなど、豊富な経験と知識から、家族だけで考えていても見つからない答えが返ってきます。
そもそもの始まりとして、理想の間取りにしやすい中古マンション選びから一緒に進められるというリノベーション会社との出会いが、予算内で理想の住まいを生み出すことに繋がります。
中古住宅探しから理想の住まいの完成までをトータルしてお手伝いします
SHUKEN Reのワンストップリノベーションは、中古物件探しからスタートするワンストップサービスです。
家族だけで中古住宅を探してからさらにリフォームを依頼する会社を見つけるという方法は効率が悪い上に、予算オーバーになってしまったり、理想の間取りや内装にならなかったりする恐れがあります。
中古住宅購入とリフォームはセットで依頼するという方法が最も効率が良く失敗のない方法です。
中古住宅をリノベーションして家族の住まいにするという計画を効率よく進めるためには、物件探しからリノベーションまでを一括して依頼できる会社を探すことが早道です。
専門的な知識がないと判断し難い戸建て住宅の耐震性や、構造部の状態を把握した上での優良物件、家族の希望する間取りに変更可能な中古住宅に関する提案が受けられます。
提案された耐震や住宅の劣化状態に不安がなく、なおかつ理想の間取りが実現できる家の中から、家族が選んだ中古住宅を理想の家にする為の計画が作られていきます。
この方法であれば、後悔するような中古住宅を購入する心配がない上に、家族の暮らし方や価値観、好みに合った新しい住まいが実現します。
私たちSHUKEN Reは、中古物件探しからリノベーションまで一貫してお役に立ちます。
予算立てやローンの組み方などのご相談もお受けしているので、お気軽にお問い合わせください。