公開日:2022-10-20 更新日:2024-12-19
中古住宅のリフォームにかかる費用は物件選びで変わる
中古住宅を購入しリフォームするまでの費用は、中古住宅に必要なリフォームの内容によって変わります。築浅の物件を購入するとリフォーム費用は抑えられますが、購入価格が嵩みます。
一方、一般的に築年数が長くなるほど中古住宅の価格は下落しますが、リフォーム費用が嵩みます。
耐震や断熱に関わる改修、配管の交換などに費用が必要になるからです。
狙い目となる中古住宅は同じ築年数であっても状態の良い住宅です。
暮らしやすさに必要なリフォームにかかる費用が抑えられれば、オール電化にするなど住宅のグレードを上げるプラスαのリフォームをする可能性も出てきます。
理想的な中古住宅購入とリフォームは、ある程度価格が下落している築年数の中古住宅の中で、できるだけリフォームの費用を抑えられる物件を選ぶことです。
購入価格とリフォームの費用を抑えられる物件を選ぶ為の目安を確認していきましょう。
・中古住宅の耐震性は1981年6月、断熱性は1980年を境に変わる為、築年数が耐震と断熱にかかるリフォーム費用に影響します。
・1981年以降に建てられた住宅であってもメンテナンスの頻度によって耐震性が低い場合があり、その場合にリフォーム費用が嵩みます。断熱性にかける費用を抑えると暮らし始めてからの省エネ性が損なわれます。
・築年数では1980年、1981年が一つの目安になり、住宅の状態がリフォームにかかる費用に影響します。
目次
中古住宅の購入価格を抑えるコツ
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中古住宅の価格は、築年数と住宅の状態、立地条件によって変わります。
築年数とリフォーム費用の関係
中古住宅は築年数によって価格が変わります。
新築から、不動産取引の為に定められている「木造住宅の法定耐用年数22年」までの期間には、年度ごとに一定の率で価格が下落し、22年を過ぎると緩やかになっていきます。
売りに出されるまでの住宅のメンテナンス状態にもよりますが、一般的には築年数が長くなればなるほど、快適に暮らす為に必要なリフォームの費用が増えていきます。
築年数によって大きく変わる部分は耐震と断熱と間取りです。
その分かれ目となる築年数が耐震に関しては1981年6月、断熱に関しては1980年です。
木造住宅の法定耐用年数22年が過ぎているので、住宅の価格は手頃になっていますが、外せないリフォームがある為、リフォーム費用は嵩みます。
まず、1981年6月以前に建築された住宅は旧耐震基準で建築されているので耐震改修が必要です。
加えて、1980年以前に建築された住宅には、省エネ基準がなかったため、断熱性のない住宅が多く、耐震改修が必要です。
耐震は安全な暮らし、断熱は省エネと快適性に繋がるので、この2つに関する改修は外すことができません。
その為、ここでは1980年以前に建築された中古住宅と、それ以降に建築された住宅に分けて、費用の差を確認していきましょう。
1980年以前に建築された中古住宅 築40年以上 フルリフォームなら1,300万円~
築40年以上の中古住宅でフルリフォームをすると、ローコスト住宅なら新築できるくらいのリフォーム費用がかかります。
内装の素材や外壁の塗料、住宅設備機器のグレードなどによっては2,000万円以上になることもあります。
フルリフォームは基礎と構造部以外はすべて取り除くため、間取り変更の制限が基礎の形状以外になく、水回りの位置、窓の位置も変更できます。
立地条件から考えてここしかないというような場合には、それだけの費用をかけても価値のある住宅に生まれ変わります。
部分リフォームであれば費用を抑えられますが、絶対に外せない改修がある為、少なくとも500万円は必要です。
部分改修であっても外せない改修
耐震改修
築40年以上の中古住宅は、旧耐震基準で建築されていますので、耐震改修が必要です。
断熱改修
40年前には現在ほど断熱に対する意識がなく、建築関係者であっても、正しい断熱施工に対する知識が不十分でした。
最悪な場合には、間違った断熱施工によって内部結露が発生し、耐震性が低下している場合もあります。
そのような時代に建てられた住宅の中には、断熱性能の不十分な住宅は少なくありません。
断熱性能が低いまま暮らし始めると、冬の寒さが厳しい為、快適には暮らせないことに加え、冷暖房費が嵩みます。
リフォーム費用を抑えてしまえば、暮らし始めてからのランニングコストが嵩みます。
1981年6月以降の中古住宅 1,000万円~
1981年6月以降の中古住宅であれば、新耐震基準で建築されています。
ただ、シロアリ被害や雨漏りによって耐震性が低下している場合には耐震改修が必要です。
耐震改修にかかる費用は、構造部の状態によって変わります。
耐震改修工事は100~150万円で行われることが最も多く、全体の半数以上の工事が約187万円以下で行われています。
断熱改修
築30年以上で1980年以降に建築された住宅は最低限の断熱性は備えていますが、その後断熱の基準に対しては3回の法改正が行われています。
その為、比較的新しい賃貸マンションで暮らしていた人にとっては、快適と言えるほどの断熱性能を備えていないことが多いです。
壁や床に断熱材を入れる、窓を断熱化するなどのリフォームが必要です。
窓の断熱化だけなら100万円程度で高い効果が得られます。
住宅設備機器の交換
システムキッチンやシステムバスなどの住宅設備機器は、法定耐用年数は15年です。実際の耐用年数は20年程度ではありますが、築30年以上の住宅で、売り出されるまでに住宅設備機器の交換が行われていなかった場合には交換が必要です。
給水管の交換や修理が必要な状態であることも多いので、その工事も含めると300万円程度必要です。
内装の張替え
クロスや床、天井の張替えにかかる費用は、素材選びで変わりますが、800~1,500円/㎡程度必要です。
外壁塗装と屋根の葺き替え
外壁塗装は塗料のグレードによって大きな幅があり、30坪程度の住宅では60〜90万円、屋根も含めると80〜120万円が相場です。
瓦屋根の場合には瓦の種類で費用が変わりますが、70~240万円です。
耐震と断熱以外の改修は、住宅の状態に合わせて行うため、全体の費用に差が出ます。
法定耐用年数前後の住宅
築22年前後の住宅は、ほぼ下落しきっている為、手頃な価格で狙い目です。
ただし、住宅の状態によってリフォームにかかる費用が変わります。
新築時からマメにメンテナンスを行っていた住宅と手を入れてこなかった住宅の差があるからです。
耐震や断熱にかかる費用が少ない、外壁塗装や屋根の葺き替えが必要ないという住宅なら、内装と間取り変更、住宅設備機器の交換だけで快適な住まいにすることができます。
200万円~400万円程度の費用を見ておけば良いでしょう。
一方、メンテナンスをしてこなかった住宅では、リフォームする範囲が拡がる為、1,000万円程度かかってしまうこともあります。
同じ築年数でもリフォームの内容によって全体の費用が変わってしまう理由はそこにあります。
日当たりや間取り変更の可能性は見学時にある程度把握できますが、耐震と断熱に関しては判断が難しいです。
中古住宅を選ぶ際には専門家の手を借りることで、その住宅に必要なリフォームの内容とリフォームにかかる費用を明確に知ることができます。
その結果と中古住宅の価格を考え併せると、予算内に収まるかどうかという判断がしやすくなります。
大まかな判断基準としては1980年以前に建築された住宅は避けるということですが、1980年以降に建築された住宅であっても、住宅の状態を見極めることが最重要課題です。
中古住宅の価格に影響する立地条件
土地には経年による価格の変化はありませんが、社会や経済の情勢と、人気による変化があります。
社会や経済の情勢の影響で都心部の土地の価格は上がり続けていますが、その他に人気の衰退も影響します。
人気のあるエリアほど価格は高騰しますが、常に同じエリアの人気が高い訳ではなく、暮らしやすさランキングなどで人気のエリアは変わります。
人気エリアではないが、人気エリアと同じような利便性や環境の良さがあるという地域で中古住宅を探すということもコツの一つです。
リフォーム費用を抑えるコツは不動産とリフォームの両方に強いリフォーム会社と共に中古住宅探しをすること
中古住宅の築年数は書類を見ればわかりますが、住宅の状態は判断が難しい為、リフォーム費用を抑えられる中古物件との出会いに恵まれないかもしれません。
ただし、不動産とリフォームの両方に強いリフォーム会社と共に中古住宅探しをすることで、リフォーム費用を抑えられる優良物件との出会いの可能性が出てきます。
中古住宅購入からリフォームまでをまとめて請け負うリフォーム会社は多数あります。
デザイン力の違いや住宅性能へのこだわり、リフォーム費用など、それぞれの会社の特色を比較した上で、理想のリフォームを叶えられる会社を選びましょう。
中古住宅・中古マンション探しから理想の住まいの完成までをトータルしてお手伝いします
SHUKEN Reのワンストップリノベーションは、中古物件探しからスタートするワンストップサービスです。
家族だけで中古住宅を探してからさらにリフォームを依頼する会社を見つけるという方法は効率が悪い上に、予算オーバーになってしまったり、理想の間取りや内装にならなかったりする恐れがあります。
中古住宅購入とリフォームはセットで依頼するという方法が最も効率が良く失敗のない方法です。
中古住宅をリノベーションして家族の住まいにするという計画を効率よく進めるためには、物件探しからリノベーションまでを一括して依頼できる会社を探すことが早道です。
専門的な知識がないと判断し難い戸建て住宅の耐震性や、構造部の状態を把握した上での優良物件、家族の希望する間取りに変更可能な中古住宅に関する提案が受けられます。
提案された耐震や住宅の劣化状態に不安がなく、なおかつ理想の間取りが実現できる家の中から、家族が選んだ中古住宅を理想の家にする為の計画が作られていきます。
この方法であれば、後悔するような中古住宅を購入する心配がない上に、家族の暮らし方や価値観、好みに合った新しい住まいが実現します。
私たちSHUKEN Reは、中古物件探しからリノベーションまで一貫してお役に立ちます。
予算立てやローンの組み方などのご相談もお受けしているので、お気軽にお問い合わせください。