公開日:2022-06-05  更新日:2024-12-19

【2022年】中古マンション購入しても住宅ローン控除は使えない?築年数による制限や頭金、年収別の借入額

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【2022年】中古マンション購入しても住宅ローン控除は使えない?築年数による制限や頭金、年収別の借入額

中古マンション購入する際に築年数によって住宅ローン控除が利用できなかったり、住宅ローンの制限があると聞いた人もいるのではないでしょうか?

結論から言いますと2022年以降は「築年数25年以内」の制限はなくなり「新耐震基準に適合」している住宅であれば住宅ローン控除が適用されます。

そこで今回は、住宅ローン控除の条件や築年数による制限、年収別の借入額の平均など詳しく解説します。  

 

このコラムのポイント
・2022年以降の中古マンションに関わる住宅ローン控除の条件や築年数による住宅ローンの制限がわかります。
・年収別の借入額の平均や諸費用、リフォーム費用や頭金についてわかります。

 

 

中古マンションでも住宅ローン控除が受けられる

中古マンション

中古マンションでも条件を満たせば「住宅ローン控除=住宅ローン減税」を受けることができます。

  2021年12月に住宅ローン控除の改正案が提出されました。これによって「築年数25年以内」が廃止。これから中古マンション購入を検討している人にとっては住宅ローン控除の恩恵を受けやすくなりました。  

 

【改正前】築年数「25年以内」

最初に改正前の条件を確認してみましょう。   2021年までは、木造住宅「築20年以内」マンション「築25年以内」という条件がありました。 また、25年以上のマンションで住宅ローン控除を利用するためには、3つの証明書のいずれかが必要になります。

 

  【証明書】

  • 耐震基準適合証明書
  • 既存住宅性能評価書
  • 既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書  

 

証明書の準備に手間と費用もかかることから、中古マンション購入には25年以内の物件が人気でした。

 

 

【改正後】中古マンションの住宅ローン控除の条件

【改正後の住宅ローン控除の条件】

  • 床面積「50㎡以上」
  • 返済期間「10年以上」
  • 「新耐震基準に適合」している住宅であること(昭和56年6月1日以降の住宅)
  • 自らの居住用であること
  • 床面積の2分の1以上が居住用  

 

築年数の制限が廃止されたことで中古マンションであれば「新耐震基準に適合」=「1981年6月1日以降の住宅」であれば住宅ローン控除が適用になります。これは中古マンション購入者にとって大きなメリットです。

 

  注意する点は「50㎡以上の床面積」です。対象になる面積は「登記簿面積」になり、マンションの場合「壁の内側面積」を指します。  

 

広告で表記されている面積が「壁の中心からの面積」だった場合、対象になる面積と差が生じます。 広告には51㎡でも登記簿面積が49㎡の可能性もあるため、必ず登記簿面積を確認するようにしましょう。  

 

2022年以降の住宅ローン控除とは

住宅ローン お金

中古マンションに関わる住宅ローン控除の主な変更点

ネットには改正前の情報も多く載っています。勘違いしないように変更点を確認しましょう。

  2021年まで 2022年~2025年
控除率 1% 0.7%
控除期間 10年間 10年間
所得制限 3000万円以下 2000万円以下
築年数の制限 25年以内 1981年6月1日以降の住宅

 

住宅ローン控除の内容

 

住宅ローン控除は「年末の住宅ローン残債×0.7%」が「所得税」や「住民税」から10年間控除される制度です。


  また、住宅の性能によって住宅ローン控除の対象になる借入上限額が異なります。  

 

【中古住宅の住宅ローン控除】

住宅の性能 借入上限額 控除期間 最大控除額  
ZEH・省エネ・認定住宅 3000万円 10年間 210万円
その他の住宅 2000万円 10年間 140万円

 

中古マンションの住宅ローンは築年数によって制限を受ける

中古マンション

中古マンションでも多くの金融機関では新築と変わりなく住宅ローンを組むことができます。  しかし、一部の金融機関では築年数によって「借入額「返済期間」の制限を受ける場合があります。  

 

借入額の制限

築年数がたっている中古マンションでは担保評価が下がります。そのため、希望の借入額まで住宅ローンを組めない場合があります。


担保とは、債務者がローンの返済が滞った際に、物件を売却してローンの残債を金融機関が回収するためにつけます。


マンションを売却し、貸した金額をしっかり回収するためにも金融機関が融資額を抑えることがあります。  

 

返済期間の制限

中古マンションの場合、耐久性の点から新築より返済期間を短く制限される場合があります。

 


つまり、債務者の年齢では35年間の返済が可能でも、担保になるマンションの築年数によって35年間ではなく25年間などに短縮されてしまうケースです。  


築年数何年以上が制限の対象になるという明確な定義はなく、金融機関によっても審査基準が異なります。  

 

中古マンション購入に必要な年収は?

 

中古マンション

金利の緩和によって年収の「7倍~8倍」まで融資する金融機関も少なくありません。しかし、借入可能額な上限まで借りてしまった場合、問題なく毎月の返済ができるか心配ですよね?  


年収の何倍まで借りるのが平均なのか知ることで、住宅ローンを借りる際の参考にしてください。  

物件の種類 年収の何倍
新築マンション 7.1倍
新築戸建て 6.7倍
注文住宅 6.5倍
中古マンション 5.8倍
中古戸建て 5.5倍

※住宅支援機構の「2019年フラット35利用者調査」参照  

 


新築マンションでは年収の「7.1倍」中古マンションでは年収の「5.8倍」が借入額の平均という結果です。   しかし、全国平均ですので購入するエリアによっては上記以上の倍率になります。  

 

年収別の借入額

借入額の目安は「返済負担率 25%以内」と言われています。  

年収 借入額の目安
300万円 2045万円
400万円 2720万円
500万円 3400万円
600万円 4080万円
700万円 4760万円

※返済負担率25%以内、住宅ローン金利1.5%、35年の返済期間、元利均等返済、ボーナス加算なしでの条件  

 

月々の返済額

月々の返済可能額からいくらで住宅ローンを組むか計算することもできます。  

毎月の返済額 35年間の借入額
7万円 2280万円
8万円 2610万円
9万円 2940万円
10万円 3260万円
12万円 3920万円
14万円 4570万円

※住宅ローン金利1.5%、35年の返済期間、元利均等返済、ボーナス加算なしでの条件  


現在賃貸物件にお住いの方は賃料と比較して無理のない返済額を設定してみましょう。  

 

中古マンションの頭金や諸費用、リフォーム費用は?

中古マンションをリノベーション

中古マンションを購入するためには物件価格とは別に「諸費用」がかかります。また「頭金」「リフォーム費用」も必要であれば準備しておきましょう。  

 

諸費用の相場は「6%~10%」

諸費用には「仲介手数料」「税金」「司法書士への報酬」などがあります。中古マンションの諸費用の相場は、物件価格の「6%~10%」になります。


 4000万円の物件なら「240万円~400万円」が相場になります。  

頭金は「20%」

頭金の目安は物件価格の「20%」です。ですが、頭金は必ず準備する必要はありません。


ライフプランによっては、頭金を払わずに現金を手元に残す選択もあります。   しかし、頭金を支払うことで金利が優遇され、支払う利息を減らすことができる金融機関もありメリットは大きくなります。  

 

リフォーム費用の相場は「300万円~700万円」

築年数や床面積の広さによっても異なりますが、中古マンションのリフォーム費用は「300万円~700万円」が相場になります。  

 


リフォームやリノベーションを考えている方は、必ず資金計画する際にリフォーム費用を含めるようにしましょう。  

 

諸費用やリフォーム費用も含めて住宅ローンを組める

諸費用やリフォーム費用を含めて住宅ローンを組める金融機関も多いです。   リフォーム前提で中古マンションを購入する場合には、金利の高い「リフォームローン」ではなく低金利の「住宅ローン」がおすすめです。

 


ただし、売買契約時に支払う「手付金」と決済時に支払う「頭金」をローンに含めることはできないため、事前に現金で準備しておく必要があります。  

まとめ

中古マンションでも「築年数25年以内」でなく「新耐震基準に適合」していれば住宅ローン控除が利用できるようになりました。


しかし、一部の金融機関では築年数によって「借入額」や「返済期間」の制限を受ける場合もあります。


かしこく購入するためにも、リフォームやリノベーションを含めた資金計画ができる不動産会社に相談してみてはいかがでしょうか?

 

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    SHUKEN Re 編集部

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