公開日:2026-03-15 

マンションの断熱性能を上げるリフォームの種類|内窓や断熱材追加の費用相場や補助金・減税制度も解説

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マンションの断熱等級(断熱性能)を上げるリフォーム方法

 

築年数の古いマンションは、断熱等級(断熱性能)が現在の基準よりも低いケースが多いため、夏の暑さや冬の寒さに悩まされたり、エアコンが効きにくく光熱費がかさんだりといった悩みにつながってしまうことがあります。

 

このコラムでは、内窓設置や壁への断熱材追加など、マンションの断熱性能や省エネ性能を上げるリフォームの種類や費用相場について解説します。

 

中古マンションを自分らしくリノベーションして住みたい方は、ぜひ断熱性能の向上にも注目して、自分好みの空間で快適に暮らせる住まいを実現してくださいね。

 

この記事のポイント
  • ・マンションは、内窓設置や内断熱など、物件や住戸の特徴に合ったリフォームを段階的に実施することで、断熱性能を上げることができます。

  • ・補助金制度や各種減税制度を賢く活用することで、リフォームにかかる費用負担を大きく軽減できる可能性があるため、中古マンションのリノベーションを検討している方は、断熱性能を高めるリフォームを同時に実施するのがおすすめです。

SHUKEN Re 編集部


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住宅リノベーション専門家集団が、単に情報をまとめただけの簡易的な記事ではなく、真剣にリノベーションを検討している読者に役立つ、価値ある中身の濃い情報をお届けしています。

 

 

 

■マンションの「断熱等級」はリフォームでどこまで上げられる?

 

 

建物全体の性能を示す「断熱等性能等級」は、一棟ごとに設定されるため、公式な等級評価を変更するには外壁や屋上など共用部の改修が必要です。

 

そのためには管理組合の合意が必須となり、大規模な工事となるため現実的ではありません。

 

ただし、専有部(住戸内)の断熱リフォームによって、体感性能を大幅に向上させる(実質的な断熱性能を上げる)ことは十分可能です。

 

特に、住宅全体の熱の出入りの約5~6割を占めるとされる窓を優先的に強化することで、夏の暑さや冬の寒さ、結露を大幅に軽減できるだけでなく、冷暖房効率がアップし光熱費の削減も期待できます。

 

例えば、築40年以上で断熱材が使われていない(無断熱)マンションでも、適切な断熱リフォームによって性能を高めることはできます。

 

具体的には、2025年4月から新築住宅で義務化されている基準である「断熱等性能等級4」(1999年制定基準)相当や、さらに上位の等級5(ZEH基準)相当のレベルを目指すことも可能です。

 

逆に言えば、比較的築浅で「認定長期優良住宅」「認定低炭素住宅」「ZEH-M(ゼッチ・マンション)」などの認定を受けている物件なら、一定の断熱性能基準を満たしているため、断熱リフォームの費用を抑えやすくなります。

 

 

■マンションの断熱性能を上げるリフォームの種類と費用相場

 

マンションの断熱性能を上げるリフォームの種類と費用相場

 

断熱性能が低いマンションでも、マンションの管理規約や構造上の制約を踏まえつつ、「専有部分」でできる断熱性能を上げるリフォームを組み合わせることで、快適性や光熱費を大きく改善できます。

 

マンションの専有部分で可能な断熱リフォームの種類と費用相場を紹介します。

 

 

内窓(インナーサッシ)の設置

 

既存窓の内側に樹脂製の窓を追加して二重窓にする方法で、窓が多いマンションの最上階・角部屋の北面窓に特におすすめの方法です。

 

窓と窓の間に空気層ができることで、断熱性・防音性が大きく向上し、結露軽減効果も得られます。

 

加えて、ガラスをLow-E複層ガラスなどの高性能な仕様にすれば、窓からの熱の出入りを大幅に抑えられます。

 

ガラスの間にある空気層が熱の伝わりを抑制するため、外気の影響を受けにくくなり、快適な室温を保ちやすくなります。

 

内窓設置の費用は1か所あたり5万円~30万円程度が目安です。

 

 

壁・天井の内断熱(付加断熱)

 

壁や天井を解体し、外周に面する壁の内部や天井裏にグラスウールなどの断熱材を充填して断熱性能を高める方法です。

 

外周部に面する壁(約20㎡)の断熱改修費用は、既存壁の解体・断熱材(高性能ウレタンボード等)の充填・下地組み・クロス仕上げまで含めると、60万〜100万円程度が相場となります。

 

2025年以降、資材価格と人件費の高騰が定着しているため、あまりに安価な見積もりは断熱欠損や仕上げの質の低下を招くリスクがあるため注意しましょう。

 

 

床下の断熱補強

 

主に最下階・1階の住戸で効果的なリフォームです。

 

コンクリートスラブに発泡ウレタンを吹き付けたり、グラスウールなどの断熱材を敷き詰めたりして、床下からの冷気を遮断することで、床の底冷えを軽減し、冬場のヒートショック予防にもつながります。

 

費用は1㎡あたり数千円〜数万円程度が目安になります。

 

 

断熱仕様のフローリングに交換

 

フローリングを張り替える際に、床下に断熱材を敷き込む、あるいは断熱材が一体となったフローリング材を選ぶ方法です。

 

床の表面温度が向上し、足元の冷えを和らげる効果が期待できます。

 

費用は、既存の床を剥がして断熱材を施工し、新しいフローリングを張る場合で、1㎡あたり1万円~2万5000円程度が目安で(60㎡で60~150万円程度)、防音性能を兼ね備えた製品もあります。

 

 

浴室断熱

 

ユニットバスをまるごと断熱仕様のものに交換する方法です。

 

壁・床・天井に断熱材が組み込まれ、浴槽も保温性能の高い高断熱浴槽が採用されているため、浴室全体の寒さが和らぎ、入浴時のヒートショック対策に有効です。

 

さらに、エコキュートやエコジョーズなどの高効率給湯器を併用すれば、お湯を沸かす際のエネルギー消費量を抑えられるため、光熱費の削減効果が高まります。

 

費用はユニットバス全体の交換で80万円~150万円が目安です。

 

高断熱浴槽や高効率給湯器の導入など、住まいの省エネ性能を高めるリフォームは、国や自治体の補助金制度を利用できるケースもあります。

 

 

玄関ドアの断熱・気密対策

 

玄関からの冷気や隙間風を防ぐリフォームです。

 

断熱ドアへの交換

 

マンションの玄関ドアを断熱仕様のドアに交換する方法です。

 

ただし、玄関ドアは共用部分と定められている場合が多く、交換には管理組合の承認が必要となります。

 

費用は工法などによりますが、1戸あたり12万円~30万円程度が目安です。

 

隙間の気密処理

 

ドア本体の交換が難しい場合でも、ドア枠のゴムパッキンを交換したり、気密テープを施工したりすることで、隙間風を大幅に減らすことができます。

 

数千円から3万円程度の費用でDIYでも可能です。

 

どの断熱リフォームを実施するかは、リフォーム・リノベーション会社に相談し、現状や目指すレベルに基づいた提案をしてもらうのがおすすめです。

 

ただし、壁・天井・床のリフォームでは、これらの費用に加えて既存の内装の解体・撤去費用や、工事完了後の壁紙(クロス)の張り替え・塗装といった内装仕上げ費用が別途発生します。

 

そのため、最終的な総額は断熱工事単体の費用よりも高くなることを見越して、余裕を持った資金計画を立てましょう。

 

 

■マンションの断熱リフォームで使える減税・補助金制度

 

マンションの断熱リフォームで使える減税・補助金制度

 

2026年現在、マンション断熱リフォームには国・自治体の補助金制度や減税制度が充実しており、内窓の設置や壁・床への断熱材の追加など、多くの断熱リフォームが対象となります。

 

特に窓の改修は補助率が高い傾向にあり、複数の制度を賢く組み合わせることで、工事費の負担を大幅に軽減できる可能性があります。

 

2026年(令和8年度)に断熱リフォームで活用できることが見込まれる減税や補助金制度の概要を紹介します。

 

※この記事で紹介する2026年度の減税・補助金制度は、2026年2月時点で発表されている情報に基づきます。活用を検討する際は、必ず国や自治体の公式ホームページで最新の情報をご確認ください。

 

〈減税制度〉

リフォーム促進税制(所得税・固定資産税)

  • ・対象工事:内窓設置、壁・天井・床断熱、太陽光発電設備設置、高効率空調機/高効率給湯器設置/太陽熱利用システム設置
  • ・主な要件:工事の標準的な費用相当額50万円以上、リフォーム後の住宅が平成28年省エネ基準相当に向上すること
  • ・所得税控除:標準的なリフォーム工事費用の10%を控除(対象工事限度額250万円※)
  • ・固定資産税減税:翌年1年間1/3減額(家屋面積120㎡まで)

※合わせて太陽光発電を設置する場合上限350万円

(例)内窓30万円+壁断熱50万円=合計80万円の対象工事の場合、その10%にあたる8万円が所得税から控除されます。加えて、固定資産税の減額も受けられます。

 

住宅ローン減税(増改築型)

  • ・主な条件:工事費100万円以上、返済期間10年以上
  • ・控除:年末残高の0.7%×10年間

(例)省エネリフォームを含む総工事費500万円をローンで借り入れ、初年度の年末残高が500万円だった場合、その0.7%である3.5万円がその年の所得税から控除されます。

 

※リフォーム促進税制と住宅ローン減税(増改築)は併用できませんのでご注意ください。

 

 

〈補助金制度〉

 

先進的窓リノベ2026事業

・対象工事:内窓設置、窓サッシ交換、窓ガラス交換

・補助額:開口部ごとに定額補助、1戸あたり最大100万円

 

みらいエコ住宅2026事業

・対象工事:窓+壁断熱+床下断熱の複数組み合わせ

・補助額:1戸あたり最大100万円

 

既存住宅の断熱リフォーム推進事業

・対象工事:高性能建材(ガラス・窓・断熱材)を用いた断熱改修、家庭用蓄電システム・蓄熱設備の導入など

・補助額:最大15万円~20万円/戸(集合住宅)

 

【東京都】既存住宅における省エネ改修促進事業

・対象工事・補助額

高断熱窓・高断熱ドア:130万円/戸
断熱材追加:100万円
高断熱浴槽:95,000円 など

 

(参考)
国土交通省ウェブサイト「住宅をリフォームした場合に使える減税制度について
国土交通省ウェブサイト「住宅ローン減税
先進的窓リノベ2026事業【公式】
みらいエコ住宅2026事業【公式】
公益財団法人北海道環境財団「【全国対象】既存住宅の断熱リフォーム支援事業
クール・ネット東京「(令和7年度)既存住宅における省エネ改修促進事業 (高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽)

 

内装デザインや間取り変更、水回り交換などのリノベーションを検討しているなら、断熱リフォームも一緒に実施することをおすすめします。

 

マンションでもできる断熱リフォームの種類や費用相場、リフォーム補助金の詳細は以下のコラムで詳しく紹介していますのでご覧ください。

 

〈関連コラム〉

マンションでできる断熱リフォームの内容と費用相場|工事前に確認すべきポイントと補助金制度の種類

2026年リフォーム補助金まとめ|東京・千葉・神奈川で中古住宅リノベに使える制度一覧

 

 

■マンションの断熱×デザインリノベーションの流れ

 

マンションの断熱×デザインリノベーションの流れ

 

中古マンションを購入してリノベーションするなら、「物件状態に適した断熱性能向上リフォーム」と、内装や間取りを自分好みにする「デザインリノベーション」を同時に行うことで、快適性・デザイン性・資産価値を同時に高められます。

 

SHUKEN Reがご提案している、断熱×デザインリノベーションのご相談から施工までの具体的な流れを紹介します。

 

 

初回相談

 

ご来店もしくはオンラインにてお打ち合わせを行い、ご要望・ご検討状況のお伺いやSHUKEN Reの特徴や費用感などをご説明します。

 

お客さまのご要望(寒さ・結露の悩み、理想のデザイン・間取り)を詳しくお伺いした上で、断熱性能の情報も活用し、現状の断熱性能診断とデザインコンセプトの方向性を明確化いたします。

 

 

現地調査

 

物件にて採寸や現状の確認、ご要望イメージのヒアリングなどを行います。

 

その後、プランとお見積りの作成に約3週間いただきます。

 

 

プラン提案

 

リノベーションの1stプランや完成イメージ、たたき台となるお見積りをご提案します。

 

内窓・床下断熱などの省エネ工事+補助金活用+デザインリノベーションを統合したプランとなります。

 

 

リノベーション申込み・打ち合わせ

 

ご提案の内容がイメージとマッチしたらリノベーションのお申込みをいただき、詳細のデザインやお見積りなど、夢が叶うプランを一緒に作ります。

 

 

契約~工事準備

 

プランの最終チェックと金額をご確認いただき、工事内容や工期を調整後、ご契約となります。

 

ご契約から約3週間かけて、工事申請や近隣へのご挨拶、資材の発注や職人の手配など、工事の準備を進めます。

 

 

着工

 

フルリノべーションの工期は約2~3か月前後が目安です。

 

工事中は弊社の現場監督が工程管理や仕上がりの確認をし、素敵なお住まいを作り上げます。

 

 

完成・引き渡し

 

最後に工事内容や仕上がりをご確認いただき、お引渡しとなります。

 

工事保証書や設備の取扱説明書も一緒にお渡しします。

 

SHUKEN Reでは、お客さまの条件に合った物件探しはもちろん、内覧時の断熱レベルやリノベーションの自由度など、物件選びのアドバイスも含めてサポートしますので、お気軽にお問い合わせください。

 

▶︎はじめての方のための「ふんわり相談会」はこちら

 

 

■マンションの断熱リフォームに関するQ&A

 

マンションの断熱リフォームに関するQ&A

 

最後に、東京・千葉・神奈川エリアで約25年にわたり8,000件超のリノベーション設計・施工実績があるSHUKEN Reが、マンションの断熱リフォームに関するよくある疑問にお答えします。

 

 

 

■まとめ

 

マンションでは、内窓設置や内断熱など、物件や住戸の特徴に合ったリフォームを段階的に実施することで、断熱性能を上げられます。

 

例えば、築40年以上で断熱材が使われていない(無断熱)マンションでも、適切な断熱リフォームによって「断熱等性能等級4」(1999年基準)レベルや、より上位の等級を目指すことも不可能ではありません。

 

さらに、2026年現在においても、「先進的窓リノベ2026事業」「みらいエコ住宅2026事業」などの補助金制度や、各種減税制度が実施されています。

 

これらを賢く活用することで、リフォームにかかる費用負担を大きく軽減できる可能性があるため、中古マンションのリノベーションを検討している方は、断熱性能を高めるリフォームを同時に実施するのがおすすめです。

 

SHUKEN Reでは、中古マンション・戸建ての物件探しからフルリノベーションまで、
断熱・耐震・間取り・デザインをトータルでご提案しています。

 

お客さまの条件に合った物件探しはもちろん、ご検討中の物件に適した断熱リフォームも含めた、理想の住まいを実現するリノベーションプランをご提案しますので、お気軽にご相談ください。

Q マンションの断熱性能を上げるリフォームはどこから始めるのがおすすめですか?

A

費用対効果を考えると、まず「窓」の断熱対策から始めることをおすすめします。

 

特に、既存の窓の内側にもう一つ窓を追加する「内窓(インナーサッシ)」の設置は、比較的工事が簡単で効果を実感しやすい方法です。

 

窓は家の中で最も熱の出入りが大きい場所のため、内窓を設置することで断熱性が大きく向上し、年間の冷暖房費を削減する効果が期待できます。

 

国や自治体の補助金制度も充実しているため、上手に活用すれば導入費用を抑えられます。

Q マンション最下階の住戸の場合は、どんな断熱リフォームを優先すべきですか?

A

最下階の住戸で特に問題となりやすい床からの底冷え対策として、「床の断熱リフォーム」を優先的に検討することをおすすめします。

 

具体的には、床下に断熱材を入れたり、断熱性能のあるフローリング材に交換したりする方法が有効です。

 

加えて、熱の出入りが最も大きい「窓」に内窓を設置することで、部屋全体の断熱性がバランス良く向上します。​

Q 管理規約でサッシ交換ができない場合の対応方法はありますか?

A

サッシを交換できない場合でも、室内側への内窓(インナーサッシ)設置で断熱リフォームが可能です。

 

内窓設置工事は1か所あたり数時間程度で終わることが多く、比較的コストを抑えながら体感を変えやすいのがメリットです。

 

ただし、開閉や掃除の際に窓が1枚増える点は事前にイメージしておきましょう。

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