公開日:2022-11-12 更新日:2024-07-04
【2022年】リノベーション関連の補助金は?2023年以降はどうなる?
「リノベーションをしたいけど費用が気になる」そんな方に朗報です。
実は、国や各地方自治体では、既存住宅の活用を目的として、リノベーションに関わるいくつもの補助制度を設けています。
しかし、それぞれの情報を見ても、結局どれが使えるのか分からないという方も多いでしょう。
そこで今回は、リノベーションをする際に利用できる補助金を厳選して紹介します。
対象となる工事についてもお話ししますので、これからリノベーションを検討する方は、ぜひ参考にしてください。
・補助事業によって条件や申請方法が異なるので、それぞれ詳細を確認しましょう。
・補助金を利用する際には、事前に注意点を把握して、申請に不備がないように気をつけましょう。
目次
■ どうしてリノベーション関連の補助制度があるの?
今まで日本では絶対的な「新築信仰」が根強く、既存住宅のリノベーションはあくまも費用を抑えるための一手段として“仕方なく”選ばれてきました。
しかし、近年は建築技術の進歩によって住宅の長寿命化が実現可能となったこともあり、全住宅流通量に占める既存住宅のシェアが増加し続けています。
それに伴って、リノベーションの重要性が再認識され、国もそれを推奨しています。
少子高齢化が進行して住宅ストック数が世帯数を上回り、空き家の増加も生ずる中、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会に移行することが重要であり、政府としても、既存住宅流通・リフォーム市場の環境整備を進めていきます。
現在では、様々な自治体や団体がリノベーションに関する補助制度を設けており、ストック住宅の更なる活用を後押ししているのです。
■ まだ間に合う!リノベーションに関する補助金
では、実際にどのような補助制度があるのでしょうか?
ここでは、2022年10月時点でも継続されている関連事業を5つ紹介します。
それぞれ、対象となる工事や条件、申請方法が異なりますので、利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
・こどもみらい住宅支援事業
少子化が深刻化している現代において、子育て支援の観点から、主に若年世帯を対象に、省エネ住宅購入や省エネ改修の負担軽減を目的として2021(令和3)年に開始されました。
改修工事の申請件数は、71,596戸にまでのぼり、実際に多くの世帯が省エネ住宅化を実現させています。
世界的な原油高に伴う物価高騰を考慮して、2023(令和5)年3月末まで申請期限が延長されたため、これからリノベーションをしたい方にもおすすめです。
〈申請条件〉
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〈対象となる工事〉
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〈申請期限〉 2023(令和5)年3月末まで(2022年10月時点) |
主な申請条件は「こどもみらい住宅事業者」として登録されている会社に、対象となる省エネ改修工事をお願いすることのみで、特に厳しい審査などはないため、条件さえ満たしていれば補助金を受け取れます。
ただし、予算に限りがあるため、なくなり次第事業が終了してしまう可能性もゼロではありません。
ですから、任意ではありますが、事前に施工会社に「交付予約」をしてもらいましょう。
本来ならば完工後に申請するところを、工事契約の締結時点で予算を確保してもらえます。
対象となる工事内容は以下の通りです。
〈開口部の断熱工事〉
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〈外壁や屋根・天井または床の断熱改修工事〉
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〈エコ住宅設備の設置工事〉
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〈耐震改修〉
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〈空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置工事〉
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〈子育て対応改修〉
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〈バリアフリー改修〉
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申請対象は戸建住宅・マンションの限定はありませんが、客観的に考えると分譲マンションで区分所有者ができる工事はかなり限定されます。
ですから、マンション物件の改修についてはごく一部が対象になると理解しておきましょう。
〈関連コラム〉
リノベーションのプランニングで“できること”と”できないこと”は?
〈補助金の詳細はこちらから〉
こどもみらい住宅支援事業
・次世代省エネ建材の実証支援事業
こちらは、戸建住宅(一部、集合住宅も)で「外張り断熱(外断熱)」「内張り断熱(内断熱)」「窓改修」の工事を行なった場合が対象です。
既存住宅において、省エネ改修工法や次世代省エネ建材の効果を実証することを目的としています。
二次募集は予算に達してしまったので、2022(令和4)年10月21日で締め切っていますが、2022(令和4)年10月31日から第三次募集をすることが決まっています。
〈申請条件〉
他の国庫補助金を受けていないこと |
〈対象となる工事〉
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〈申請期限〉 2022(令和5)年11月末まで(2022年10月時点) |
第三次公募の締切も、今年の11月末と迫っていますが、引き続き来年度も継続される可能性もありますので、断熱改修工事を検討してる方は、ぜひチェックしてみてください。
〈補助金の詳細はこちらから〉
一般社団法人 環境共創イニシアチブ|令和4年度 次世代省エネ建材の実証支援事業(第三次公募)
・介護保険の住宅改修支援制度
こちらは、ご家族に要介護者の方がいらっしゃる場合のみ対象となる補助制度です。
バリアフリー工事に対して、最大で9割相当額が償還払いとして返金されます。
ただし、要介護者お一人につき生涯申請できる額には上限が定められており、最大で20万円の9割である18万円までしか補助されず、それ以上の費用は自己負担となります。
〈申請条件〉
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〈対象となる工事〉
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〈申請期限〉 申請期限なし(2022年10月時点) |
こちらは、申請者や工事内容がかなり限定的で支給額も少額ではありますが、今後も継続的に事業が実行される可能性が高いです。
ですから、今すぐでなくても今後のための内容を把握しておくことをおすすめします。
・各自治体・補助事業
各地方自治体が独自にリノベーションに関する補助事業を設けている場合もあるため、工事をする前に必ず物件所在地の管轄部署に詳細を確認してください。
ここでは一例として東京都が実施している関連補助事業を紹介します。
■既存住宅における省エネ改修促進事業
こちらは、東京都地球温暖化防止活動促進センターが主体となって運営している事業で、都内に住宅を所有する人が限定で利用できます。
申請期限にまだかなり余裕があるため、対象となる工事をする場合はぜひ申請してみましょう。
〈申請条件〉
東京都内に住宅を所有してる個人もしくは法人が、既存住宅に対象となる設備を令和4年4月1日以降に設置すること |
〈対象となる工事〉
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〈申請期限〉 2025(令和7)年3月末まで(2022年10月時点) |
ただし、こちらも予算に限りがあるため、期限が先だからといって申請を先送りしていると支給されない場合もありますので気をつけましょう。
〈補助金の詳細はこちらから〉
クール・ネット東京|既存住宅における省エネ改修促進事業
■東京ゼロエミポイント
こちらは、省エネ対応のエアコンや冷蔵庫、給湯器、照明器具などに取り替えた方へポイントが付与される事業です。
既に終了しているグリーン住宅エコポイントの“東京都限定版”といったところです。
ポイントは、各種商品券などに交換支給されます。
〈申請条件〉
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〈対象となる商品〉
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〈申請期限〉 2023(令和5)年3月末まで(2022年10月時点) |
こちらは、リノベーション工事というよりも、それに付随する商品の購入に対する補助制度ですが、最大12,000P(LED割引券1,000円分+商品券11,000円分)が支給されるため、ぜひとも利用したいお得な制度です。
面倒な手続きは必要なく、オンラインで簡単に申請ができるため、対象となる方は、ぜひ詳細をご確認ください。
〈補助金の詳細はこちらから〉
東京都|東京ゼロエミポイント
■ 補助金を利用する際の注意点は?
補助金は「条件を満たしていればOK」という訳ではありません。
もらえると思い込んでいざ申請してみると、対象外と判断される場合も少なくないのです。
そこで、ここでは補助金を利用する前に知っておくべき注意点を5つ紹介します。
これらのポイントを早めに把握しておくことで、確実に補助金がもらえる可能性が高まります。
その① 認定された施工会社でないといけないかどうか
まず、最も注意しなくてはいけないのが、「施工会社選び」です。
補助事業によっては、登録された施工会社と契約を結ばなくては、そもそも対象とならないものもあります。
ですから、補助金を利用したい場合は早い段階で対象となっているかどうかを施工会社に確認してください。
その② 申請のタイミングは工事前か工事後か
申請のタイミングは、補助事業によって異なります。
契約時に申請するものもあれば、完工時に申請するものや、期間内であればずっと前の工事も該当する場合もあります。
場合によっては、決められた申請のタイミングを逃してしまうと対象外となるかもしれません。
申請期限の段階でどの行程まで終わらせておかなければいけないかも、併せて確認しましょう。
その③ 施工証明書や製品の性能証明書は必要かどうか
申請書類に施工証明書や製品の性能証明書が必要な場合も要注意です。
施工会社にこれらの書類がきちんと作成してもらえるかを事前に確認しておきましょう。
また、これらは一度発行されると紛失や破損した場合に再発行してもらえない可能性もあるため、しっかり管理してもらえるかも重要です。
その④ 対象となる製品が限られていないか
事業によっては、いくら対象となる工事をしても使った製品が認定されていないものだと、補助金が受け取れない可能性もあります。
ですから、まずはその補助事業の対象となる製品が限定されていないかを確認し、それからスペックやデザインを検討してください。
その⑤ 「予算がなくなり次第終了」かどうか
補助事業は基本的に税金が原資です。
ですから、確保された予算がなくなれば、事業そのものが終了となってしまいます。
実際に期限を迎える前に終了する事業は多く、「まだ申請期限まで余裕がある」と思っていても、申請できなかったというケースは少なくありません。
補助金を利用したい場合は、早めに申請を済ませるか、こまめに申請状況等を確認するようにしましょう。
■ リノベーションを検討中の方は“個別相談”をご利用ください
東京・神奈川・千葉エリアで素敵な家づくりを目指すなら、リノベーション専門店のSHUKEN Reにご相談ください。
お客様一人ひとりに合わせたオーダーメイドプランで、もっと素敵に暮らしやすいマイホームづくりをお手伝いします。
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恵比寿・世田谷・浦安の店舗での来店相談のほか、オンライン相談もご用意しています。
補助金活用してコスパ良くリノベーションをしたいという方は、ぜひご連絡ください。
スタッフ一同お待ちしております。
■ 2023年以降に再開される可能性のある補助事業は?
リノベーションに関連する補助事業のうち、既に申請受付を終了しているものや申請期限を間近に迎えているものがいくつかあります。
ただし、これらの事業も来年度の予算次第で追加募集する可能性があります。
今後リノベーションを検討する方は、定期的に実施状況を確認することをおすすめします。
・既存住宅における断熱リフォーム支援事業
天井や壁、床下の断熱材や、高断熱窓、高断熱ガラスを用いて、住まい全体を断熱改修する場合や、部屋ごとに部分的な断熱改修工事を行う場合が対象となります。
公募期限は、2022(令和4)年11月18日と差し迫っていますが、過去にも追加募集が繰り返されているので、今後も継続する可能性があります。
〈補助金の詳細はこちらから〉
【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
こちらも予算に達してしまったため、令和4年度の申請は既に終了してしまっています。
しかし、来年度も公募する可能性があるため、要チェックです。
「性能向上リフォーム工事」「三世代同居対応改修工事」「子育て世帯向け改修工事」「防災上の向上・レジリエンス性の向上改修工事」が対象で、インスペクションの実施や維持保全計画の作成など、条件は厳しいものの、最大300万円も補助されます。
〈補助金の詳細はこちらから〉
国立研究開発法人 建築研究所|長期優良住宅化リフォーム推進事業
・家庭における熱の有効利用促進事業(高断熱窓・ドア/熱利用機器)
こちらは、東京都が行っている事業なので、都内の住宅のみが対象です。
高断熱窓や高断熱ドア、蓄電池、V2H、太陽光利用システム、地中熱利用システムなどを導入すると補助金が受けられます。
既に今年度分は予算に達しており終了してしまいましたが、次年度以降も高断熱窓・高断熱ドアへの改修に対する補助事業は実施される予定です。
詳細はまだ発表されていないため、気になる方はこまめにサイトを覗いてみてください。
〈補助金の詳細はこちらから〉
東京都|家庭における熱の有効利用促進事業(高断熱窓・ドア)
東京都|家庭における熱の有効利用促進事業(熱利用機器)
■まとめ:補助金をうまく活用してコスパの良い住まいに
補助金は、国や自治体がより高性能の住まいを実現させることをサポートするためのものです。
ですから、断熱改修など社会的環境的意義のあるリノベーションが対象となります。
省エネ改修などを検討中の方は、ぜひ積極的に補助金を活用して、コスパのよいリノベーションをしましょう。
私たちSHUKEN Reは、常に最新の情報に耳を傾け、お客様にとって最善のリノベーションを実現すべく努めています。
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