公開日:2022-05-12 更新日:2024-07-04
【施工事例紹介】おしゃれな空間づくりには間接照明が欠かせない|効果的な取り入れ方を部屋別に解説
部屋のデザインを左右する要素はいくつかありますが、その中で忘れられがちなのが「照明計画」です。
どんな器具を取り付けるか、明るさはどれくらいにするかなど…、意外と一般の人では分からないことも多いはず。
照明について検討する際に、おすすめなのが「間接照明」です。
そこで今回は、間接照明のメリット・デメリットから、器具選びのポイント、施工事例まで丸ごと解説します。
ご自宅のリノベーションについて検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
■ 間接照明とは?メリット・デメリットは?
「間接照明」とは、器具から直接光を照らすのではなく、壁や天井、床に反射させて明るさを確保する手法を言います。
光源(光を発するもと)が見えないのが特徴です。
それと相反するのが「直接照明」で、こちらは電球などの光源から直接周囲を照らす手法で、従来の一般的な方法です。
では、間接照明にはどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
【メリット】
- ●柔らかい光になるため、目が疲れにくい。
- ●照度が強くなりすぎず、リラックスできる。
- ●視線を集めたい場所をさりげなく強調できる。
- ●照明器具が直接見えないため、シンプルでおしゃれな空間になる。
- ●光のグラデーションが生まれ、奥行き感ができる。
まず、間接照明は反射光で周囲を照らすため、柔らかい明かりで目への負担を軽減できます。
また、直線的な強い光ではなく周囲をふんわりと照らすため、リラックス空間にはぴったりです。
そして、壁に飾った絵画など人の視線を集めたい場所に間接照明の光を集めると、ギャラリーのような雰囲気になります。
照明器具そのものが見えないというのも、間接照明の特徴です。
余計な要素を排除したいシンプルインテリアなど、生活感を出したくない場合には、間接照明を取り入れると良いでしょう。
また、狭い部屋や天井が低い部屋に間接照明を取り入れると、明かりのグラデーションができて、視覚的に奥行き感が広がります。
【デメリット】
- ●掃除がしにくい。電球が変えづらい。
- ●作業をする際に十分な明るさが確保できない。
- ●施工費がかかる場合も。
まず、取り付け場所や器具の形状によっては、掃除がしにくく電球が変えづらい可能性があります。
ただし、最近一般的なLED照明器具の場合は、そもそも電球の交換は不要で、寿命を迎えた時には器具ごと取り替えなくてはいけないため、大きなネックにはならないでしょう。
間接照明で最も重要な注意点は、「薄暗くなりがち」という点です。
書斎など細かい作業をするスペースの場合、スタンドライトなどと併用して、手元を重点的に照らす必要があります。
そして、直接照明など器具を単純に設置する場合と比べると、費用がかかる場合があります。
例えば、照明を埋め込んだり、折り下げ天井を作ったり、光を反射させるための反射壁を造作すると、その分施工費が上乗せされます。
適宜、予算に合わせて直接照明と間接照明を使い分けましょう。
■ 器具の種類や選び方のポイントは?
間接照明に用いられる機種は主に下の6種類です。
●ダウンライト
ダウンライトとは天井に埋め込むタイプの器具で、通常は直接真下を照らします。
ただし、器具によってはランプの角度を変えられるものもあり、敢えて光を壁に当ててその反射光で周囲を明るくすることもできます。
器具の存在を強調したくない場合におすすめです。
●スポットライト
スポットライトは直接的な光を放つイメージがありますが、こちらも壁に光を当てて明るさを和らげることができます。
広い空間を照らすというよりも、アクセントとしての光を演出したい場合に適しています。
●フットライト
廊下や玄関など、それほどの明るさは必要ないが転倒防止のために最低限の照度を確保したい場所に適しています。
壁の足元に数カ所取り付け、「光の道しるべ」を作ります。
●ブラケットライト
ブラケットライトとは壁に取り付けるタイプの器具で、周囲の壁に光を反射させて照らします。
天井に十分な高さがない場合や、吹き抜けで照明器具のあかりが下まで届きにくい場合などに用いられます。
●スタンドライト
置き型の照明器具であるスタンドライトも、立派な「間接照明」の一種です。部屋の隅にインテリアアイテムとして置き、柔らかな光でリラックスできる雰囲気を作れます。
●間接照明専用器具
引用:Panasonic
間接照明専用の器具として、ライン照明などがあります。
これは棒状の細長い器具で、折り下げ天井や玄関框の下など、造作した部位に隠すように設置します。
ライン状に光が広がるため、部屋のメイン照明としても十分な明るさを確保できます。
これらをうまく組みあわせて照明計画を立てることで、間接照明の懸念点でもある「明るさが足りない」という問題をクリアできるのです。
■ 空間別の効果的な使い方
デザイン性が注目されがちの間接照明ですが、空間によって効果的に取り入れることで、その機能を十分に発揮できます。
ここでは、空間ごとにポイントを紹介します。
【リビング】
リビングは主にリラックスするための場所です。
そのため、全体を緩やかに照らす間接照明は、ぴったりです。
また、メインは直接照明であっても、夜だけスタンドライトで柔らかな光を作り出すのもおすすめ。
最近は、目への負担を和らげるために、テレビ裏に間接照明を設置する事例も増えています。
【寝室】
体や頭をゆっくりと休める空間である寝室に間接照明を設置すると、その優しい光が、緩やかに睡眠へと誘ってくれます。
基本的には暗くなってから過ごすことが多いため、あまり煌々と明るくしすぎる必要はありません。
少し薄暗く感じる程度にしておけば、ライトをつけたままで寝られます。
【子供部屋】
子供部屋に取り入れる場合には、十分な光量を確保できるライン照明と、勉強机などの手元を照らす直接照明を組み合わせましょう。
光源が目に入らない間接照明は、目に優しく睡眠の邪魔もしません。
【トイレ】
最低限の明るさがあればいいトイレには、ぜひ間接照明を取り付けてみましょう。
汚れが目立ちにくく、リラックス効果も期待できます。
また、照明器具を隠すことで、狭いトイレでも圧迫感が軽減でき、点灯時間も短いため、ランプ切れの心配も当分ありません。
■ 施工事例|間接照明を取り入れたおしゃれな部屋
私たちSHUKEN Reでは、間接照明を効果的に取り入れたお部屋を数多く手がけてきました。
そこで、ここでは特に特徴的な事例を3つ紹介します。
CASE① 折り下げ天井が美しい
こちらは、折り下げ天井とライン照明の組み合わせがスタイリッシュな事例です。
さらに一段上がったフロアの上がり框下にも間接照明を取り入れ、光でさりげなく段差を強調しています。
寝室にも間接照明を多用し、まるでホテルや旅館に訪れたようなラグジュアリー感が漂います。
このように、間接照明を効果的に使うことで、“非日常的”なデザイン性の高い空間に仕上がるのです。
CASE② 反射光をフル活用
こちらは、天井のダウンライトと部屋の隅に置かれたスタンドライトのあかりを白い壁に反射させ、あかりを拡散させているケースです。
直接照明であるシーリングライトと、間接照明が創り出す柔らかい光のコンビネーションが美しく、シーンに合わせて明るさを調節できるメリットもあります。
玄関の重厚感ある石張りの壁も、ダウンライトの光を当てることで、柔らかさをプラスし、圧迫感を押さえました。
CASE③ 光をアイスポットに
こちらの事例では、施主様の趣味である鉄道模型を効果的にライトアップするために、造作収納の棚に間接照明を取り付けました。
それにより、大切なコレクションを美しく照らすことができるだけではなく、自然と視線がそちらに向く効果もあります。
リビングスペースには、できるだけ直接照明は設置せず、スタンドライドやプラケットライトを点在させ、落ち着きのあるムーディーな空間づくりを意識しました。
■ まとめ:間接照明でスタイリッシュなお部屋に
間接照明は、光を和らげる効果以外にも、非日常を演出し、空間をスタイリッシュにしてくれます。
ただし、そのスペースの用途によっては、間接照明だけでは光量が十分でない場合もあります。
適宜、光の強い直接照明と組みあわてみましょう。
照明計画次第で、せっかくこだわったインテリアが台無しになることも少なくありません。
お部屋のデザインを検討する際は、ぜひ間接照明を取り入れるなど照明にもこだわってみてください。
千葉県浦安の本店と東京世田谷のリノベショップのほか、オンラインでも相談を受け付けています。
お家づくりが大好きなスタッフがお話を伺いますので、どんな疑問やご要望もお気軽にご相談ください。お待ちしております♪