週末過ごすセカンドハウスは“都心”もおすすめ|メリット・デメリットや税優遇について徹底解説
皆さんは「セカンドハウス」と聞くと、どんな住まいを想像しますか?リゾート地にある別荘をイメージする方が多いでしょう。しかし、近年都心部に構える第二の居場所として、「セカンドハウス」を購入する方が増えています。
そこで、今回はセカンドハウスの概要からメリット・デメリット、各種税制度について解説します。新たな暮らし方をしたい方は、是非参考にしてください。
・セカンドハウスは、別荘とは異なり様々な税控除が受けられる
・セカンドハウスは、日常生活の身体的・精神的負担を軽減できる
・セカンドハウスは、将来的な都心への移住を検討している人にもおすすめ
Contents
セカンドハウスって別荘のこと?メリット・デメリットは?
セカンドハウスは直訳すると「第二の家」という意味ですが、一般的には別荘とは区別されて使われます。日常生活と分けてゆっくり過ごすための家という意味では同じ意味ですが、あくまで別荘は余暇のための場所として捉えられます。
一方、セカンドハウスは通勤しやすい場所や家族が過ごしやすい場所という概念を持ち、生活には欠かせないものとして扱われます。
税法上は「別荘以外の家屋で、『週末に居住するため郊外等に取得するもの』『遠距離通勤者が平日に居住するために職場の近くに取得するもの』等の住宅」とされており、毎月1日以上は利用することが条件とされています。
では、具体的なメリット・デメリットはどのような点でしょうか。具体的に解説します。
メリット
メリットは、主に下の6点です。
- 通勤がしやすくなる
- 子供の教育に関して選択肢が増える
- 場合によっては、減税措置が取られる
- 交友関係が広がる
- 収納スペースとしても活用できる
- テレワークのためのスペースにもなる
- 立地次第では将来的に貸し出すこともできる
まず、通勤スタイルで仕事をしている方にとって、ゆったりと生活する場所と平日に通勤するための拠点を分けることは大きなメリットとなります。特に、出勤時間が早い方や帰宅時間が遅い方にとって、精神的身体的負担は大きく軽減されるでしょう。
セカンドハウスは、お子さんにとっても有意義な場所となる可能性もあります。それは、学校に通うための場所としての活用方法です。主に生活する家から通える学校とセカンドハウスから通える学校というように、選択肢が一気に増えるため、より高い教育を受けさせたい親御さんや自然豊かな場所でゆったりと学ばせたい親御さんにおすすめです。
そして、セカンドハウスは先ほどもお話した通り、「生活に欠かせない場所」として認められた場合は不動産所得税や固定資産税が減額される可能性もあります。ただし物件の広さや自治体によって判断は異なるので、購入する前に事前確認は欠かせません。
交友関係が広がるのもセカンドハウスの魅力です。特に、一拠点で近隣の方と“密”に関係性を築くのが苦手な方にとって、二拠点で人間関係を築けることでストレス軽減につながります。
そして、物理的には所有するスペースの面積が広がるため、収納スペースとして季節によって使わないものを保管するのにも便利です。また、急にテレワーク勤務に切り替わり、自宅で作業場所が確保できないという方にとっても、セカンドハウスはプライベートオフィスとして使うこともできます。
万が一、家族構成やライフスタイルの変化に伴ってセカンドハウスが必要なくなった場合でも、立地環境によっては賃貸物件として貸し出すこともできます。
デメリット
多方面でのメリットがある一方、慎重に検討せずに購入して後悔してしまう方も少なくありません。注意しなくてはいけないデメリットは、下記の3点です。
- 立地を検討しないと、資産価値も低く使わなくなりがち
- 定期的に利用しないと「保有施設」として扱われてしまう
- 通常の住宅ローンではなく、高金利のセカンドハウスローンになる
まず、セカンドハウスを検討する際にも立地環境は十分に検討しなくてはいけません。主な家から行き来する際のアクセス利便性を考慮しないと、結局行くのが億劫になって無駄な場所になってしまいますし、値段重視で人気のない場所を選んでしまうと、不要になった際に貸し出しにくかったり売却しにくかったりしてしまいます。
立地が良くてもセカンドハウスが生活スタイルに合わずに、あまり使わなくなってしまうと、別荘同様「保有施設」として扱われ、今まで税控除を受けられたとしても、それが認められなくなる可能性もあります。
そして、購入時に自己資金ではなくローンを利用しようとする場合にも注意が必要です。一般的な住宅ローンは、あくまで主な生活場所のみが対象となり、セカンドハウス購入時には利用できません。一般的にはセカンドハウスローンは高金利で審査も厳しいため、その点もあらかじめ理解しておきましょう。
セカンドハウスは“田舎”と“都心”どちらがいい?どんな人におすすめ?
まず、メリットとデメリットを踏まえると、セカンドハウスは下記のような人におすすめです。
- 週末移住や二拠点生活に憧れている方
- 通勤が大変で、仕事の日は「寝るためだけに帰る」という方
- 家にテレワークするためのスペースが確保できない方
- お子さんのための理想的教育環境と仕事場が離れている方
では、セカンドハウスは田舎と都心のどちらに構えるのが理想なのでしょうか? 郊外と都心どちらにセカンドハウスを持った方がいいのかを比較してみましょう。
田舎の場合 | 都心の場合 |
・テレワーク場所としては利用できるが、通勤負担は軽減できない ・移動などに車が必要な可能性がある ・季節によって使わなくなる可能性がある |
・テレワークスペースとしても通勤拠点としても使える ・車が必要ない ・通年中行き来がしやすい |
今までは、都心に主な家を構えて週末に郊外やリゾート地でゆっくり過ごすというライフスタイルが一般的でした。しかし、リモートワークの普及に伴って生活が逆転している人も増えています。また、ゆったりとした自宅を都心で持つことは難しくても、最低限の機能を持った物件を都心に持つことは可能というご家庭も多いでしょう。
そして、仕事をする日は自宅で過ごし、休日は都心で楽しむというケースも少なくありません。また、お子さんの情操教育や食育などを目的として、子育ては田舎でして、通勤負担を軽減するために都心にセカンドハウスを持つ方も多いです。
何より、田舎でセカンドハウスを持つと、主な家だけではなくそちらにも自動車を用意しなくてはいけない可能性もあり、生活コストがぐんと上がってしまいます。また、場所によっては雪が降る季節は行き来が大変などの問題も起こりかねません。
そういった観点からも、生活拠点は田舎や郊外にして、セカンドハウスを都心に持つ方が増えています。田舎暮らしと都会暮らしの“いいところどり”ができることこそ、セカンドハウスを持つ最大の魅力と言えるでしょう。
長年使い続けるなら“賃貸”よりも”中古物件の購入”がおすすめ
都心部にセカンドハウスを構えるなら、賃貸よりも購入が断然おすすめです。なぜなら、使わなくなった場合に賃貸で貸し出せる可能性が格段に高いためです。
また、家賃では税控除が受けられないため、単純な支出になってしまいます。そして、将来的に便利な都心への移住を考えている方にとっても、徐々に都心生活へシフトするための拠点として利用できるため、小さい物件でも購入する価値はあると言えるでしょう。
特におすすめなのが、中古物件の購入です。新築よりも低コストで好立地の物件を購入できますし、リノベーションを施して付加価値をつければ、転売などの際にも有利です。
セカンドハウスに関する税制度や優遇制度は?
セカンドハウスは生活に余裕がある方が所有するものですが、せっかくなら出来るだけ維持コストは少なくしたいですよね。そこで、ここではセカンドハウスを所有する際の税制度や税控除について解説します。
住民税
まず、第一に知っておかなくてはいけない点が「住民税」についてです。主な家の自治体に住民票を置き住民税を払っていたとしても、セカンドハウスのある自治体にも住民税は支払わなくてはいけません。その点は、保養施設である別荘と比べても大きな差と言えるでしょう。
ただし、セカンドハウスにかかる住民税は、均等割という算出方法で、所得額に応じて金額が変わるようなものではありません。
個人住民税には、所得に応じた負担を求める「所得割」と、所得にかかわらず定額の負担を求める「均等割」があります。所得とは、企業から受け取る給与や、事業による利益をいいます。所得割の税率は、所得に対して一律10%とされており、前年の1月1日から12月31日までの所得で算定されます。
引用:総務省|地方税制度|個人住民税
均等割は、個人住民税は「地域社会の会費」的なものであるとして負担を求める個人住民税の性格を反映したもので、通常5,000円(市町村民税3,500円、道府県民税1,500円)※と定められています。
固定資産材・都市計画税
「住民票がないのに住民税を払わなきゃいけないのは納得できない」という方もいるかもしれませんが、自治体に保有施設ではなくセカンドハウスとして認定してもらえれば、固定資産税と都市計画税が一部控除されます。
特例区分 | 固定資産税 | 都市計画税 |
小規模住宅用地(住宅用地で住宅1戸につき200m2までの部分) | 課税標準 × 1/6 | 課税標準 × 1/3 |
一般住宅用地(小規模住宅用地以外の住宅用地) | 課税標準 × 1/3 | 課税標準 × 2/3 |
どちらも保有施設である別荘には適応されないため、セカンドハウスとして申告する場合には月1日以上いたことを証明するための、生活用品購入のレシートや光熱費の明細書を自治体へ提出するなどの義務が発生します。ただし、自治体によって認定されるかどうかは異なるため、事前に相談しておくことをおすすめします。
不動産取得税
不動産取得税は、取得した不動産の床面積が50㎡〜240㎡の場合のみ減税措置が受けられます。対象物件の築年数や耐震基準、リノベーションの内容によっても控除額は異なりますので、都度自治体へ相談しましょう。
下記ページでは東京都における不動産取得税の算出方法や、控除額が掲載されています。
〈関連ページ〉
東京都主税局|不動産取得税
物件探し・リノベーションの会社はどうやって選ぶ?
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東京で夢のセカンドハウス計画を始めるなら…
都心にセカンドハウスを持つことは、生活をより豊かにするだけではなく、日々の通勤通学のストレスを軽減できます。そして、何よりも将来的な資産となるため、リタイア後に便利な都心への移住を検討している方にもおすすめです。
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