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マンションの修繕積立金の相場は?中古の注意点も

公開日:2022/04/30  更新日:2022/05/17
ロフト

マンションと戸建ての大きな違いとして、「管理費」「修繕積立金」といった費用の有無が挙げられます。

 

しかしマンションに暮らすのが初めての方には、あまり聞きなれない言葉ですよね。

 

とくに中古住宅を購入してリノベーションする場合だと、設備の劣化やメンテナンスの必要性など、心配になってしまう事柄が多いです。

 

そこでこの記事では、マンションを購入して暮らす際の管理費や修繕積立金の目安、中古マンション取得での注意点についてまとめていきます。

 

「これからマンション購入を検討している」「中古マンションならではの気を付けるべきポイントが分からない…」という方は、ぜひチェックしてみてください。

 

このコラムのポイント
・マンションでは管理費、修繕積立金が毎月掛かるのが一般的です。
・中古マンションの取得時には、管理状況や修繕積立金の値上がりの可能性についてしっかり確認しましょう。

 

〈関連コラム〉

下記コラムでは住宅ローンについてまとめています。合わせてご参考にしてみてください。

中古物件購入を検討中の方必見 |住宅ローンはどれくらい借りられる?目安額や月々の返済額はどのくらい?

 

マンションにはローンだけではない支払が必須

マンションを購入する際には、一括ではなくローンを組むケースが多いですよね。「賃貸に比べると月々の返済額が安くなる」という魅力的なセールスもありますが、忘れてはならないのが管理費や修繕積立金です。

 

毎月のローンの支払いとは関係なく掛かってくる費用なので、ローンを完済し終わった後も付き合っていく必要があります。

 

しかし、管理費や修繕積立金といった費用がどんなことに使われているのか知っている人は少ないのではないでしょうか?

 

「管理費・修繕積立金」とひとくくりにされることも多いので、違いがよく分からないという声もよく聞かれます。

 

そのためここでは管理費・修繕積立金の相場や、値上がりするケースなどについて紹介していきます。

 

①管理費

 

【管理費とは】

管理費とは、マンションの共有部分を良好な状態に保つために必要な費用を指します。

 

  • ホールやエントランスの掃除
  • エレベーターの点検
  • 建物周囲の植栽の水やりや剪定
  • 階段やホールの照明のメンテナンス
  • 管理人室やゴミ出しスペースなど共有部分の消耗品費用
  • 管理会社や清掃会社への業務委託費、人件費

 

具体的には上記のような事柄に使われ、毎日の暮らしの中で生じる汚れや不具合に対するメンテナンス費用と言えるでしょう。

 

【管理費の相場】

管理費の相場は、約15,956円とされています。国土交通省サイトより)

 

一般的なマンションでは住民自身が掃除や点検作業を行うことはあまりなく、管理会社に任せていることが多いですね。

 

高級な分類のマンションでは、24時間コンシェルジュが対応してくれるサービスが付いていることもあります。

 

管理費として集められた費用の大半は、管理会社や管理員への人件費となります。

 

マンションの規模が大きくなっても管理人の方の人数にほとんど差はないので、一般的に住戸の多いマンションのほうが管理費が安くなる傾向が見られます。

 

ただしジムやプール、ゲストルーム、シアタールームといった豪華な設備が付いた高級マンションの場合、管理費は高額になります。

 

維持費が掛かってしまうため、毎月の管理費が10万円前後というケースも。

 

管理費を抑えたいのであれば、戸数が100戸程度あり、共有施設がシンプルな物件を選ぶのがおすすめです。

 

 

②修繕積立金

 

予算の立て方

 

【修繕積立金とは】

修繕積立金とは、マンションの共有部分の大規模な修繕のために積み立てる費用のことを指します。

 

一般的に築10年以上経ったマンションは、あらゆる箇所に劣化や傷みが生じてきます。

 

そのため、定期的に大掛かりなメンテナンスを行うのです。具体的な工事内容は、下記のようなものが多くなります。

 

  • 外壁の塗り替え
  • 給排水の交換
  • 機械式駐車場のメンテナンス
  • 屋根のコーキング補修
  • 共用部の照明器具の交換

 

管理費が日々のこまごましたメンテナンス向けであるのに対し、修繕積立金は10年単位で生じる大規模なメンテナンス工事が対象という違いがありますね。

 

【修繕積立金の相場】

修繕積立金の全国平均は「12,268円/月」となっています。国土交通省サイトより)

 

しかしマンションの規模によって差が見られ、下記のようになります。

 

  • 5,000㎡未満:335円/㎡・月
  • 5,000~10,000㎡:252円/㎡・月
  • 10,000~20,000㎡:271円/㎡・月
  • 20,000㎡以上:255円/㎡・月

 

一般的に戸数が多くなるほど1戸当たりの負担額が小さくて済み、リーズナブルな傾向がありますね。

 

ただし20階建て以上の高層マンションの場合、面積に関わらず338円/㎡・月です。

 

タワーマンションには高級設備が付いていることが多いため、維持費が掛かってしまうことが原因です。

 

修繕積立金は年々上がっていく

積み立て方にも種類がある

毎月集められる修繕積立金には、以下の2種類の積み立て方法があります。

 

  1. ①均等積み立て方式
  2. ②段階増額積み立て方式

 

まず「均等積み立て方式」は、最初にマンションが生涯必要な修繕費用を計算して、それを均等に割る方式を指します。

 

負担額がずっと変わらないため、いつ購入しても同じという安心感がありますね。

 

一方で「段階増額積み立て方式」は、築年数が進むにつれて徐々に積立金が上がる方式となります。

 

多くのマンションで一般的に採用されているのは、こちらの方式です。

 

「住み始めた時点から必要な修繕積立金を負担する」という考え方のため、新築マンションのように築年数が浅いと負担額が少なく設定されています。

 

築年数が古くなるとその分修繕費用も上がってしまうため、修繕積立金も値上がりしてしまうのです。

 

管理組合の決議で変更もできる

【管理組合とは】

 

そもそも「管理組合」とは、マンションの建物や敷地を共同管理する組織を指します。

 

それぞれの住戸の購入者は必ず加入しなければならず、共有の財産を住みやすい状態に管理する目的のために活動するのが特徴です。

 

各住戸はそれぞれの住人が管理しますが、エレベーターやエントランスホール、メールボックスなどは共有の資産ですよね。

 

こういった部分を共同管理していく業務がメインとなります。

 

【管理組合で住民の要望を主張できる】

 

修繕積立金はマンションの長期修繕計画で決定されているもので、あまり頻繁に変更するものではありません。

 

しかし管理組合による決議で協議し、住民の過半数の賛成があれば修繕積立金の変更も可能です。

 

自分たちがずっと暮らしていくマンションなので、修繕費用について気になる点があれば積極的に協議するのもよい方法ですね。

 

ただし管理組合によっては独自のルールが設けられている場合もあるため、購入するマンションの管理規約を確認しておきましょう。

 

中古マンションでの注意点

修繕計画のしっかりした物件を選ぶ

一般的には、10年程度での長期修繕計画が組まれているマンションが大半です。

 

しかし2018年の調査では、全体の7%のマンションで長期修繕計画を作成していないというデータが出ています。国土交通省サイトより)

 

一見修繕積立金が節約できてリーズナブルなため好ましく見えますが、かなり危険な物件です。

 

このような管理状況だと、欠陥が見つかってから突然高額な一時金を請求されたり、根拠がない金額を修繕積立金として徴収されることがあります。

 

思わぬトラブルにも繋がりかねないため、中古マンションの購入前に管理状況をしっかり確認するのがおすすめですよ。

 

また管理がしっかりしていても、修繕積立金が低すぎる物件にも注意が必要です。

 

あまりにも低いと修繕費用がまかなえず、結局追加費用を請求される場合があります。

 

購入を検討している物件と平均費用を比較して、大きくかけ離れていないかチェックするのがおすすめです。

 

入居直後に一時金徴収になることも

中古マンションを購入する時期によっては、「大規模修繕工事検討中」のタイミングに丁度重なってしまう場合も。

 

入居してすぐに大規模修繕が行われると、一時金が徴収されてしまうケースがあります。

 

購入前には、一時金の徴収予定や値上げの可能性についても確認するのがおすすめですよ。

 

マンションの「重要事項説明書」に記載されているため、注意して見てみましょう。

 

長く大切に住み続けられる物件を探そう

中古マンションの人気が年々高まりつつあり、リノベーションすることで理想の住まいを作りたいという方も増えています。

 

しかしマンションは購入して終わりではなく、その後の管理状況も大切です。

 

マンションの購入時には、毎月の支払いに加えて管理費・修繕積立金が掛かることを念頭に置いておきましょう。

 

とくに修繕積立金は高額な費用としっかりした計画が必要になるため、マンションの管理状況をよく確認する必要があります。

 

できればプロの力を借りて、総合的な視点で物件選びができると安心ですね。

 

ハウズライフでは、お客様の小さな声に耳を傾け、言葉に表現できない思いをくみ取り、形にするお手伝いをしています。

 

どんな些細なことでもいいのです。あなたの頭の中にある思いを、声にしてみましょう。

 

それがリノベーションの第一歩です。ぜひお気軽にご相談ください。

 

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SHUKEN Re 編集部

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