Growing
この記事の見所ポイント
- 壁式構造ながら間取り変更でお子さまを見守れるオープンキッチンに
- リビングの壁裏にウォークスルーの納戸スペースを造作
- ご家族4人分の持ち物がすっきりしまえる大容量の収納
- 帰宅後の生活動線がスムーズな間取り
- 広い寝室は将来は子ども部屋として2部屋に分けられる仕様に
駅近くながら、豊かな緑に囲まれ小鳥たちが憩う公園のある大規模マンション。その一角、戸建てのような低層物件が並ぶエリアにAさまのお住まいはあります。
以前から近くで生活し、暮らしやすさを実感していたご夫妻。ご家族4人がゆったり暮らせる新居を持とうと、自由度の高さと予算から中古物件のリノベーションを検討。90平方メートル程度の広さと駅近を条件に物件を探していました。「数年前にこのマンションの前を通って、“緑がいっぱいで管理もよさそうだし、閑静な雰囲気も素敵だな”と思っていたんです。私たちが新居探しをする中でちょうどこの空き物件が出て」と奥さま。運命的な出逢いだったんですね!

Aさま邸のLDK。大きな窓からはさんさんと光が入り、窓の向こうには庭園の緑が広がります。未就学児の娘さんと息子さんがいるAさまご夫妻は、当初は平屋を希望していました。「階下への騒音の心配がなく、階段を昇らなくてもいいから平屋希望でしたが、ここならば1階だからその条件も満たせるし、駐車場にもすぐ出られるのも気に入ったんです」とご主人。
言葉に出さない希望まで汲み取るプランニングに惚れ込んで
リノベのプランニングを主導したのは奥さま。当初は物件の仲介業者と提携しているリノベ業者とプランニングを進めようとしていました。奥さまは「比較のためにリノベ業者のサイトをいろいろ見ている中でSHUKEN Reさんはセンスがいいなと感じて。こういうサイトを作る会社ならリノベも素敵にしてくれるのではと思って相談してみたんです」と振り返ります。
その相談を経て上がってきたプランがAさま夫妻の心を動かしました。「事前にかなり細かく要望をお伝えしましたが、私が伝えたことだけではなく、生活動線なども私がやりたいことを汲み取ってプランに落とし込んでくれたことが伝わって。“1伝えたら5返ってくる!”と感激しました」と奥さま。
設計士である奥さまのお父さまのアドバイスも決め手に。「SHUKEN Reさんの完成現場見学会に父と参加したところ、“センスがいいし、施工もとてもきちんとされているね”と父も話していて。それでSHUKEN Reさんにお願いしよう!と決心しました」(Aさまもお父さまもありがとうございます!)
壁式構造の制限を克服し、オープンキッチンへの間取り変更を実現!
淡いグレーの壁と白い天井、オークのフローリングに、ドア取手や照明器具、ハンガーバーなどのパーツは白でまとめられたAさま邸。「見学会で見せていただいたおうちのドアの白い取手が素敵だったので取り入れさせていただいたんです」と奥さまは微笑みます。
20畳以上の広々としたLDKはオープンキッチンのある開放的な空間。奥さまがキッチンで家事をしながらお子さまたちの様子を見られるようにと考えられた間取りです。実はこちらのマンションは壁式構造であるため、この間取りをリノベで叶えるためには施工上の工夫が必要でした。

リノベ前は上写真右側の壁の向こうに独立型キッチンがある間取りでした。そこからオープンキッチンにするためにはキッチンを90度移動させる必要があります。でもこの壁は建物を支える構造壁なので動かすことができないのです。そこでパイプスペースから構造壁に沿って配管が通るための壁を造り、カウンター内と天井に配管を渡すことでこの間取りを実現しています。難しい工事だったそうですが、すっきりとしたおさまりに仕上がっていますね!

キッチンは「クリナップ」です。ショールームを4社ほど訪れて検討したそうですが、価格面と「パナソニック」の食洗機が採用できることが決め手に。キッチン背面の収納はキッチン家電をたくさん置けるようにロングサイズのカウンターを採用し、上の壁に飾り棚を造作しました。

ダイニング側から見ると、勢揃いしたキッチン家電が壮観ですね! 「共働きということもあり、オートクッカーやノンフライヤーなど便利なキッチン家電はいろいろ使いたくて。家電が増えるだろうと思ってコンセントも準備してもらいましたが既に足りないくらい(笑)」と奥さま。窓の高さと揃えた造作の飾り棚には、時計や家族の思い出のものをディスプレイしています。

キッチンスペースにはフロアタイルを採用。収納カウンターの下にはゴミ箱スペースも。リビングからは見えない高さもポイントです。

収納カウンターの奥にはオープン棚を造作してパントリーに。奥の壁にはマグネットボードを貼ってあります。ご家族それぞれの郵便物や幼稚園のプリントなどを整理して、必要なときにすぐ見られるようにするためのスペースです。
お子さまが裸足でのびのび過ごせて、片付けやすいLDK
今度はLDKをキッチン側から見てみましょう。テレビ左側の青いカーテンの後ろには…


こんなフリースペースが! お子さまたちがおもちゃを広げて遊んだり、急な来客時に雑多なものをさっと移動したり。このスペースでダンスをするのが娘さんの今のお気に入りなのだそう。

壁の裏はウォークスルーの収納スペースです。「子どもたちのおもちゃや本、日用品に掃除道具などを目につかないように片付けたい。でも扉や引き出しは開くアクションが面倒になるから避けたい。プランナーの森さんにそう相談したら、この納戸スペースを考えてくださったんです」と奥さま。お子さまの手の届く下の段にはおもちゃや絵本を、上の段には本や薬などを収納。地震が起きても生活スペースに物が落ちてこないのも利点です。

窓際には小さなテーブルを造作。「今は私のメイクスペースですが、将来的には子どもがリビングで勉強したいときに使えればと。そのためにスポットライトもつけてもらいました」

リビングとダイニングには床暖房も採用しています。「子どもたちは裸足で過ごすことが多いからやはり床は暖かいほうがいいなと思って。床が上がるので天井高が下がるということでしたがさほど気にならず、採用してよかったです」。天井高を確保するためにも、照明は埋め込みのダウンライトではなく吊り下げ照明やダクトレールを使っています。

「子どもたちは廊下からリビングまで裸足で走り抜けるのが大好き」と奥さま。お子さまたちがぶつかったりしにくいよう廊下側の壁はアールに。LDKの空間のアクセントにもなっていますね。

「プランナーの森さんにスイッチニッチが欲しいなと相談したら、リモコンステーションも作りましょうと提案してくださって」。リモコンが迷子になりづらくて便利ですね。転び止めのバーは「上手製作所」に白い塗装を特注したもの。「リクシル」の引き戸の白い取手やスイッチとも統一感があります。

この壁にもマグネットボードを貼って、お子さまたちの描いた絵や図工作品のディスプレイスペースに。キッチン配管のふかし壁との間のスペースには、飾り棚と扉付き収納を造作しています。
生活動線も考慮された水回りスペース
廊下も同じカラートーンで統一されています。

玄関から入ってLDKを見たところ。向かって左側が洗面台やトイレ、浴室などの水回り。右側がWICです。「洗面台で手を洗って着替えてからLDKに入るという動線が叶うのもお気に入りです」と奥さま。

水回りスペースもフロアタイルを採用。洗面台は「アイカ工業」の「スマートサニタリー」です。SNSでヒントを得て「名古屋モザイク」のボーダータイルをコーディネート。ミラーキャビネットは「パナソニック」です。「光が届きにくい場所なので、LED照明付きの3面鏡を森さんが選んでくださいました」

トイレは清潔さをキープしやすい「TOTO」の「ウォシュレット一体形便器 ネオレスト」を選んでいます。

引き戸の奥は脱衣所兼ランドリールームと浴室です。こちらにも扉は設けずオープン棚を造作。「以前の家はランドリーが狭かったんですが、お風呂を入るときに使うタオルや洗剤のストックなどもここに置けるようになって便利になりました」

システムバスは「タカラスタンダード」。テラゾー柄のアクセントウォールが華やかですね。
ご家族4人分の衣類もすっきりおさまる大容量のWIC
こちらは大容量のWIC。奥さまがリノベで叶えたかったポイントのひとつです。

廊下から寝室に至る通路の右側全面と…

左手にはウォークインの収納スペースが! 「たくさんハンガーがかけられるよう、ハンガーバーは上下2本付けてもらいました」と奥さま。

奥は1つめの寝室。4畳ほどのスペースです。「将来は夫婦の寝室にしてもいいし、子ども部屋にしてもいいなと思っています」
玄関収納も充実! 寝室は将来的に2部屋に分割も可能
玄関にも収納がたっぷり。

開き戸の造作収納はご家族の靴を収めてもまだ余裕があるのだそう。「子どもの成長とともに靴も増えそうなので」と奥さま。鍵置き場やディスプレイスペースがあるのもいいですね。

ベビーカーが置ける土間収納も造作。外遊びの道具やアウトドアグッズ、帽子類もこちらに収納できます。片側がアールになった開口部のデザインがやわらかな雰囲気です。
玄関の前には、在宅勤務も多いご主人の希望だった独立型のワークスペースもあります。その隣が2つ目の寝室です。

写真ではわかりづらいですが、7畳以上の広さがあります。「家族みんなで寝られるようにベッドが4つ置けるスペースがほしいとお願いしたんです」と奥さま。将来的には間仕切りを設けて2部屋にできるように天井に下地が入れてあります。そのためにドアが2つあるんですね。
お子さまの将来も見据えつつ、ご家族4人で仲良く快適に暮らせるように考えられた今回のリノベーション。「なにも不満がないです」と奥さまからありがたいお言葉をいただきました。近々ソファを新しくされる予定だそうですが、新しい家具を入れたりお部屋の用途を変えたりしながら、お子さまの成長とともにこのおうちもさらに心地よく育っていくに違いありません。
お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。
取材・文/ライター吉永美代
撮影/カメラマン清永洋



