Airy & Bright

この記事の見所ポイント
- お子さまが生まれ賃貸マンションが手狭になり物件購入×リノベを選択
- 内装はフレンチ風のアンティークスタイルをイメージ。希望だったかまち扉のキッチンも実現
- キッチンと寝室の間にウォークスルークローゼットを設置して、風通しのいい住まいに
- LDKや洗面室は広さにゆとりを持たせて、お子さまの見守りやケアをしやすく
グレージュのかまち扉が目をひくこちらは、関東エリアにお住まいのKさま邸のキッチン。洗練された雰囲気はまるで外国のお宅のようです♪
Kさまファミリーはご主人と奥さま、保育園に通う息子さんの3人家族です。これまでは近隣の賃貸マンションにお住まいで、特に持ち家志向があったわけではなかったとか。
「息子が生まれて住まいが手狭になり、賃貸の広い物件を探してみたのですが意外と家賃がかかるぞ…と(笑)。それから購入を考えはじめて、当初は新築マンションも検討しました。でも、どの物件も間取りが一般的で、『ここがもっとこうだったらいいのに』と思うことが多かったんです」と奥さま。
そこでKさまは、好みの間取りや内装の住まいにしたいと、中古マンション購入×リノベにシフトチェンジ。それから2年ほど物件探しを続けられ、現在のこちらのマンションを購入されました。
こちらは、キッチンの背面側に設置したオープン棚です。奥さまがコレクションされている作家さんの急須など、繊細なデザインのテーブルウエアがとっても素敵です。
立地が決め手になり物件を購入
物件探しの際は、築年数が古すぎないことや70㎡以上ある広さ、修繕積立金の状況などが判断材料になったそうですが、何より決め手になったのは立地だったとか。
以前暮らしていたエリアから近く、最寄り駅からも徒歩圏ですが、さらに「当駅始発の電車がある大きめの駅までギリギリ歩ける」という点もポイントに。朝は大きい駅のほうを使ってご主人の通勤の負担を減らしているそう。物件探しのときの参考になるお話をうかがうことができました!
物件探しと並行して、リノベ会社のリサーチをはじめた奥さま。お仕事の関係で「ネットでリサーチする」ことに慣れていらっしゃることから、好みに合いそうな会社を「しらみつぶしに(笑)」探したそうです。
「気になる会社をリストアップしたところ、関西の会社が多かったんです。でも、関東のわが家は対応エリア外なんですよね。関東の会社ではSHUKEN Reさんが気になったのですが、わが家の立地だとSHUKEN Reさんも対応エリア外で……」
その後、リノベ会社選びに迷っていることをSNSでつぶやいたという奥さま。それを見たご友人が偶然、当社のグループ会社とお取引のあったかたで、ご友人が当社に対応可能かどうか問い合わせをしてくれたのだとか。それがきっかけとなり、遠方経費をご負担いただく形で当社に依頼を決めてくださいました。
クラシカルなキッチンには、奥さまが施主支給した取っ手がマッチ。奥さまの理想のイメージはフレンチ風のアンティークスタイルだったそうで、それを実現できそうかどうかがリノベ会社選びの重要なポイントになりました。もちろん、キッチンをかまち扉にすることも最初から決めていたとか。
「SHUKEN Reさんに決めたのは、プランナーさんとの相性がよさそうだったことも理由のひとつでした。リノベの間、ずっとやりとりをさせていただくかたなので、人柄に安心感が持てたのも大きかったです」(ありがとうございます!)
奥さまがリノベでぜひとも叶えたかったのがLDと一体のオープンキッチン。お子さまに目が届きやすいレイアウトを希望されていました。ご夫妻の間で、キッチンに予算をかけることも相談済み。キッチンはセミオーダーシステムをとっている韓国発の「ハンセム」を採用しています。
「SNSで見つけたハンセムさんは、見た目がどストライクだったんです(笑)。一般的な国内メーカーだとオプションになるようなクォーツストーンのワークトップが標準仕様というのもうれしいポイントでした」
「キッチンの使い勝手もとてもよくて、シンク下をオープンにしたので足が入れられて作業がしやすいです。フロントオープンの食洗器やハンズフリー水栓などもとっても重宝。選択肢が多いとかえって迷ってしまう人もいるかもしれませんが、やりたいことがある程度決まっていたわが家にとっては、設備類を自由に選べたのがよかったですね」
キッチンに立つとリビングが正面に見えて、遊んでいるお子さまを見守りながら料理ができます。リノベ前はこちらは和室でしたが、広々としたひと続きのLDKが実現! 奥さまの希望で、壁掛けテレビとフロートタイプのテレビボードも採用しました。
和室の押し入れがあった場所はクローゼットに変更。現在はお子さまのおもちゃの収納に活用しているそうです。ハーフルーバーの扉がキッチンと好相性ですね。
床は、表面に無垢のアッシュ材が使われた床暖房対応のフローリング材を採用しました。「ヘンプベージュ」というカラーだそうで、空間全体がアンティーク風のシックな雰囲気にまとまっています。
室内ドアのうち、特にこだわったというリビングドア。「ナガイ」の製品で、型板ガラスとつや消しの塗装がアンティーク風の雰囲気満点です♪
そして、奥さまのこだわりが反映されているのがこちら! キッチンのすぐ隣にWTCがあり、奥の寝室とつながっているのです。
当初から通気性のよい住まいにしたいという希望があったそうで、壁を撤去して通り抜けができる間取りに一新しました。WTCは衣類だけでなく、食品ストックや掃除機などの収納にも活躍しています。
こちらはWTCを寝室側から見たところです。出入り口は開け放しておきやすい引き戸を採用しています。
寝室の床はLDKで採用したフローリング材と色味が近く、よりコスパのいいプリント合板の製品を選びました。傷のつきやすさが少し気になるそうですが、工事費のコストダウンに貢献しています。
こちらは、WTCの出入り口横のスペースを活用した可動棚。出入り口の引き戸の近くなので、扉のないオープンなつくりにして、アクセントクロスを効かせたコーナーにしました。モノトーンのボタニカル柄が大人っぽくて素敵です♪
寝室の壁の1面はシックなグリーンのクロスに。お子さまがまだ小さいこともあり、現在はこちらで家族3人、布団を使って休んでいるそうです。
こちらは、玄関横にあるもう一つの個室です。現在は、在宅勤務をされている奥さまのワークスペースとして活用中ですが、いずれ子ども部屋にする予定です。寝室とは少し趣向を変えて、こちらにはペールグリーンのアクセントクロスを採用しました。
カーテンは以前の住まいで使っていたものだそうですが、お部屋のカラーリングとぴったり! 既存のクローゼットは撤去してそのスペースを隣接する洗面室側に譲り、ゆったりした洗面室を実現しています。
こちらは玄関ホールです。たたき部分の天井埋め込み式の照明はそのまま生かしました。個室の出入り口のドアは「パナソニック」のヴィンテージ感のあるシリーズを採用。
玄関収納はキッチンと同じ「ハンセム」です。「のっぺりした印象にならないように」という奥さまの狙いに合わせて、かまちデザインの建具を選ばれているのがさすが!です。
玄関からリビングドアをつなぐ廊下の一角には、お子さまが0歳と1歳のときに撮影したプロ撮影の写真がディスプレイされていました♪ 「ヘンプベージュ」のフローリング材が帰宅した家族や来客をリビングへといざないます。
隣室のクローゼットの分だけ広げた洗面室は、洗濯物を畳んだり、アイロンをかけたり、入浴前に着替えをセットしておくのに便利なカウンターもあるゆとりの空間。落ち着いたラベンダー色のアクセントクロスが白ベースの空間によく映えますね。
取材でおじゃましたのは、花粉のため洗濯物を外に干すのを控えているという時期でした。洗って、乾燥させて、片づけて…がほぼこの場所で完結するのがとても便利だとか。
洗面台は「TOTO」、ミラーキャビネットは「ミラタップ(旧サンワカンパニー)」の製品をチョイス。ヘアカラー剤などが沈着しないように、汚れが落ちやすい陶器製のボウルにこだわったそうです。
水がかりの部分に使った「タイルパーク」のシェルモザイクタイルが、高級感のあるアクセントに♪
ユニットバスは「タカラスタンダード」の製品に一新。ホウロウ製で壁にマグネット製品をつけられることから、掃除がラクなようにミラーなどの付属品はつけずシンプルにしました。
奥さまは、傷がつきにくく、お湯をかけるとすぐに暖まる「キープクリーンフロア」がお気に入り。足を伸ばしてゆったりと湯舟につかれて、お子さまと一緒に入っても窮屈でないのがご主人からも好評だそうです。
設備類に特にこだわりのなかったトイレはマンション用の一般的な製品を入れて、内装で好みの空間に。石目調のグレージュのクロスにモノトーンの花柄のクロスを組み合わせました。
ヘリンボーン柄のフロアタイルも空間のポイントになっていますね。壁ぎわには奥さまの希望で木製の棚板も設置しました。
子どもに目が届くLDKがお気に入り
2023年12月のご入居からおよそ1年半が経過し、「住み心地にはとても満足しています」と奥さま。
「キッチンに立っているときに、リビングで息子が遊んでいる様子が目に入るのがやっぱりいいなって思います。LDKは日当たりがよくて暖かいので、晴れた日は冬でも暖房がいらないのもうれしいですね」
遊びに来たご友人たちは、クラシカルなキッチンにクギ付け! 大きなキッチンカウンターにお料理を並べて、立食パーティのようなスタイルでホームパーティを楽しんだこともあるそうです。
「以前の賃貸マンションはキッチンと洗面室が狭くて、それを解消できたこともよかったなって思っています。キッチンはお皿や調理道具を並べておける場所がなくて不便でしたし、洗面室は子どもの着替えや洗濯乾燥機のふたを開け閉めするときが窮屈だったんです」
今後は、「部屋にグリーンを置いたり、バルコニーで野菜や果樹のプランター栽培をしてみたい」と奥さま。
リノベで理想のインテリアスタイルを叶えたのと同時に、設備機器の導入で家事の負担もカット。これから暮らしの楽しみも広がりそうですね!
お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。
取材・文/ライター志賀朝子
撮影/カメラマン清永洋