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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

Relaxing

この記事の見所ポイント

  • 床と天井にすっきりした杉材を使い、目指していた和モダンな雰囲気を演出。
  • 家じゅうの明かりをキャンドル色の間接照明にして、リラックスできる空間に。
  • 壁は珪藻土で仕上げ、素朴なテクスチャーとともに間接照明の光の陰影を楽しむ。
  • キッチン収納やエアコンカバーは造作し、木のぬくもり感とモダンなデザインを両立。

 

Aさまご夫妻は国際結婚カップル。奥さまは日本人、ご主人はフロリダ州ご出身のアメリカ人です。お邪魔したこの日はご主人が対応してくださいました。

 

大きな窓のある新居のリビングは、日当たりと眺めが抜群!見下ろすと桜と落葉樹の並木が見え、季節ごとに変わる景色を楽しめます。

 

 

じつはAさまの以前のお住まいは、同じマンションのワンフロア上。眺めのよさにひかれて賃貸で暮らしていたところ、ひとつ下の階に売り物件が出たため、即決で購入されたといいます。

 

「間取りも広さもまったく同じで、そこに不満はなかったのですが、自分たちの家ができたのだからインテリアは好きなようにしたいなと。それで間取りは変えずに内装と設備だけリノベーションすることにしたんです」

 

リノベーション会社は2社をご検討に。1社は初期プランが有料だったわりにざっくりしたプランで、ちょっと不満を感じられたそう。SHUKEN ReのことはInstagramで見つけてくださり、初期プランが無料なのに丁寧だったことから依頼を決められたのだとか。

 

「アメリカに住んでいる兄が建築家なので、2社のプランを見てもらったのですが、やはりSHUKEN Reを推されました。それで安心してお願いすることにしたんです」

 

インテリアのテーマはずばり「和モダン」。Aさまの大好きな和テイストをすみずみまで盛り込んだリノベーションとなりました。

 

 

すっきりした和の素材をふんだんに

 

リビングをはじめ、家じゅうの内装は自然素材で統一しました。参考にしたのは日本の建築家のYouTubeやInstagram。日本の建築が大好きというご主人は、さまざまな建築家をフォローしてインスピレーションをもらっているのだそう。

 

 

「木に囲まれた家に住みたかった」というAさまは、天井にも床にも木の素材を採用。天井は自ら選ばれた「nojimoku(野地木材)」の杉の小幅板風羽目板です。

 

 

梁の部分はコンクリートを現しにしてグレーにペイント。木のぬくもりの中にちょっと無骨な味わいをプラスしました。

 

 

リビングの床材も、ご主人が自ら探したという無垢の杉。すっきりした見た目とともに、裸足で歩くと気持ちいい触感、空気中の湿気を吸ってくれる調湿機能、安らげる香りにも大満足だそう。

 

「杉材のなかでも、節の少ないハイグレードなものをパブリックスペースに使って、節のある手頃な材を寝室に使ったんですよ」。コストを抑えながら理想の空間を叶える賢いアイディアです。

 

 

壁は自然素材の珪藻土。「四国化成」の「けいそうフォーム」を、コストダウンのため既存のクロスの上から施工しました。こちらも素朴なテクスチャーと調湿機能を兼ね備えています。

 

 

リビングのお隣はお2人のワークスペース。引き戸で仕切ることもできますが、普段はオープンにして広々とした空間を味わっています。

 

 

大きな3枚引き戸はオリジナルで製作したもの。閉めると個室になるので、将来は子ども部屋として活用する予定だそうです。

 

 

壁際には並んで使えるデスクカウンターを造作しました。もともと梁と柱に囲まれていたスペースを生かしたことで、収まりのいい落ち着いた居場所が完成。お2人はここで仕事や勉強をするのが大好きだそう。

 

 

 

エアコンは木製の格子でさりげなく目隠し。和を感じさせる格子のデザインがインテリアのポイントになっています。こちらも建築家の手法を参考にしたそうで、Aさまの熱心な研究成果が表れていました。

 

 

使い勝手に合わせて造作した部分はほかにも。こちらはダイニングの収納で、扉を閉めたままルンバが出入りできるように工夫しました。

 

「ルンバ君はわが家のペット(笑)。ここから出動して家じゅうを掃除して戻ってくれる、かわいい存在です」

 

 

ジャパンディの家具のようなキッチン

 

 

キッチンも対面式のレイアウトをそのまま踏襲しながら、木を使った和モダンな雰囲気に生まれ変わらせました。

 

 

カウンターの周囲は「ニッシンイクス」の「リアルパネルナチュラルウッド スギ」。白木の端正な表情が、水回り設備というより美しい家具のような印象を与えます。

 

 

コンロ周りのタイルは「平田タイル」。ネイビーの深い色合いが、白×木の色の淡いインテリアカラーをきりっと引き締めています。

 

 

キッチンは「LIXIL」の「シエラ」。扉は黒と迷った結果、落ち着いたグレーを選びました。

 

ご夫妻はお2人ともお料理好きだそうで、和食はおもに奥さまがご担当に。ご主人はメキシコ料理や韓国料理、タイ料理などがお得意とのこと。お食事も国際色豊かなんですね!

 

 

「リノベーションしてよかった点の1つが、収納家具を置かなくてすむこと。カップボードを造作してもらったので、スペースをすみずみまで使えて見た目もすっきりしました」

 

 

カップボードには引き出して使えるパントリーも。「ここは妻のお気に入り。旅客機の中のギャレーみたいでしょ?」。調味料やスパイスのキャニスターがきれいに並び、奥行きの深いスキマ空間を有効活用できました。

 

 

間接照明でリラックスできる空間に

 

 

内装とともにAさまがこだわったのが、家全体の照明計画。すべてのスペースに間接照明を採り入れたことで、照明器具そのものが目に入らず、あかりそのものを満喫できます。

 

珪藻土の壁に広がる間接照明の光は癒し度満点♪フラットなクロスと違い、塗り壁には微妙な凹凸があるため、壁面全体に美しい陰影が生まれます。

 

 

採用したライン照明は、すべて「大光電機」の製品。光の強さや色合いの中でも、もっとも照度が低いキャンドル色を選び、さらに調光できるようにして、明るさとともに暗さも味わえるようにしました。

 

 

 

玄関や廊下の照明は、天井材に段差をつけて裏側に設置。壁に沿って落ちてくる光が空間をやさしく包みます。Aさまはそこに行灯風のスタンドをプラス。和紙を通した柔らかな光も楽しんでいます。

 

「昼白色の蛍光灯と違って、この光だと本当にリラックスできて、夜は早く眠くなるんですよ(笑)。暗くなってから家に帰ってくると、マンション全体の中で、わが家だけ窓から黄色い光が漏れているのも気に入っています」

 

 

個室や水回りも間接照明で演出

 

トイレや洗面室も、元の間取りから動かさず、設備と内装のみリニューアルしました。なかでもスタッフが驚いたのはトイレ!ドアを開けるとインパクト大の空間が…!

 

 

 

赤茶色の塗り壁と間接照明が、神秘的でエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。ご主人いわく「ニューメキシコやユタに広がる砂漠や洞窟みたいなイメージ」。「Uセレクト」の「SUNSET」というカラーの珪藻土を使い、まさに砂漠に夕日が沈むような情景を再現しました。

 

 

トイレは既存のものを使い、手洗い器は「ミラタップ」の製品に交換。マットブラックのカラーは奥さまが選ばれました。洗面台の黒の水栓も奥さまのセレクトとのことで、シックな色合いがお好みなのだそうです。

 

 

洗面室は一転して明るくさわやかな空間。洗面台は造作し、カウンターに手洗いボウルを置いたモダンなデザインに仕立てました。ここでもミラーの上下に光が広がる間接照明が効果的に使われています。

 

 

手洗いボウルと水栓、ミラーボックスは「ミラタップ」。カウンター下は収納スペースとして役立てています。

 

 

寝室の照明もため息が出るような美しさ。落ち着きのある光がベッドヘッド側の壁に広がり、まるでリゾートホテルのような印象に。和紙のスタンドのほのかな明かりも引き立ちます。

 

ワークスペースと同様に、ここでもエアコンを跳ね上げ式の格子戸で目隠し。設備機器が目に入らないことでリラックス度が高まります。

 

 

寝室の奥には、なんと日本庭園を模した坪庭が!北側のバルコニーを生かしてご主人が造り上げたもので、本格的な灯籠が主役になっています。直射日光が当たらない方角も、しっとりとした和風のお庭にぴったり。

 

「日本に移り住んだきっかけのひとつが、日本庭園が大好きになったことなんです。フロリダ州にも日本庭園があって、アメリカにいた頃もよく訪れていたんですよ。ここはクローゼットのそばなので、毎日着替えをするたびに眺めて楽しんでいます」

 

 

すべてのスペースにこだわりが生かされていたAさまのリノベーション。いま人気のジャパンディを思わせる、すっきりした和洋折衷のインテリアが素敵でした。

 

「わが家の和洋折衷は、和がアメリカ人の僕の好み、洋が日本人の妻の好みなんです(笑)。国際結婚のカップルはそういうパターンが多いんじゃないかな」

 

このお話にはスタッフ一同「なるほど~!」と納得。ユーモアいっぱいの楽しいお話をありがとうございました!

 

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

 

取材・文/ライター後藤由里子

撮影/カメラマン清永洋