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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

Greige

この記事の見所ポイント

  • 社宅の入居期限がせまっていたことから、緑豊かな敷地に立つメゾネット物件を購入してリノベに着手
  • 設計のプロであるご主人。 細部を美しく仕上げるアイディアに、当社のプランナーもほれぼれ!
  • 上階フロアを広々としたLDKに変えて、家族が思い思いに過ごせる空間に
  • キッチンや床材などには奥さまの好みのグレージュカラーを採用

 

駅から数分歩いただけなのに鳥のさえずりが聞こえ、果樹や寄せ植えの花々が目を楽しませてくれる団地の一角。施主のOさまが魅了されてしまったというのも大いにうなずける、緑に囲まれた一室を訪ねました。

 

Oさまファミリーは、設計のお仕事をされているご主人と、奥さま、高校生の娘さんの3人家族です。以前は同じ市内の社宅に暮らしていたそうですが、入居期限がせまってきたことから住まいの購入を検討するようになったとか。

 

物件探しをするなかで、特にご主人が惚れ込んだというのがこちらの物件でした。築年数は経過しているものの、広い敷地にゆったりと建つ低層物件です。

 

 

Oさま邸の玄関ドアを開けると、目の前に階段が! そう、こちらは2階と3階に分かれたメゾネット物件なのです。階段を見上げた先にちょうど窓があるこの風景は、ご家族みんなのお気に入りだとか。

 

 

こちらは階段を上がった上階フロアです。中央奥に見える白い腰壁部分が階段で、手前のリビングと奥のセカンドリビングをゆるくゾーニング。実はリノベ前は、現在のセカンドリビングの場所にキッチンがあり、現在キッチンのある場所は和室でした。

 

「ひと続きの広いLDKにしたい」「セカンドリビングを設けて個室としても使えるようにしたい」という希望から、キッチンを大移動。担当プランナーによると、「排水管の移動は問題なかったのですが、換気ダクトに制約があってちょっと難しかったんです。でもがんばりました」とにっこり。

 

 

当社一択で依頼してくださったご主人

 

当社への依頼を決めてくださったのはご主人だったとか。設計のお仕事をされているご主人は、建築関係の会社をさまざまご存知だったと思いますが、「自分の望みはSHUKEN Reさんにしか実現できない」と、他社はほとんど検討せずに依頼してくださいました(ありがとうございます!)

 

 

キッチンは、ご主人の希望で「パナソニック」一択だったとか。カウンター下にキッチン家電用の収納を組み込めるのが決め手になったそう。

 

奥さまはアイランド型やペニンシュラ型の対面キッチンに憧れがあったそうですが、スペースを有効活用するために壁付けにしました。壁一面の横幅たっぷりのキッチンは、奥さまと娘さんと2人で並んで作業するときもとてもスムーズだとか。

 

「以前の社宅はキッチンが狭くて、料理をしているとお皿を置く場所がないくらいだったんです。キッチンが広くなって、調理道具もお皿も広げたい放題なのがうれしいです(笑)」と奥さま。

 

 

扉材の色は奥さまのご希望に合わせたグレージュに。取っ手のないすっきりしたデザインにもこだわりました。右上のルーバー部分にはエアコンを設置。冷暖房機能をさまたげずにさりげなく目隠ししています。

 

 

ご主人は設計のプロでいらっしゃることから、ベースの設計はご主人がされ、当社のプランナーとともに二人三脚で細部を詰めていきました。

 

プランナーにとって印象的だったのが、ご主人の細部に対するこだわり。“ノイズ”をなくし、すっきりシャープな収まりをとても大事にされていたそうで、そのこだわりを住まいのさまざまな部分にうかがうことができます。

 

 

たとえば、階段の真上にある梁の側面をミラー仕上げにしたのもご主人のアイディア。梁の存在感が薄まり、天井が奥までずっと続いているような錯覚を覚えてしまいます。

 

 

窓は厚みのない窓枠との組み合わせで壁の中にすっきり収め、室内側に出る凹凸を最小限に抑えました。このような細部のこだわりが、広く空間として見たときの美しさにつながっているのですね!

 

 

こちらは、キッチンとL字につながるリビングです。カーテンを天井から吊って、天井が高く感じられる工夫を凝らしています。ソファはリノベを機に「カリモク」で新調したもので、曲線デザインが気に入ったそう。

 

リノベ工事でテレビを壁付けにするお宅も多いですが、Oさま邸ではスタンドを購入してテレビを移動できるようにしました。おかげで、キッチンで料理をしながらテレビを見ることもできます。

 

 

キッチンもこちらのリビングも、落ち着いたグレージュの色調がとっても素敵♪ リノベ全般で色選びを担当した奥さまにはイメージソースがあったそうで、それはズバリ「麻布台ヒルズ」だったとか。

 

「これまでの“〇〇ヒルズ”は焦げ茶色のイメージがあったのですが、麻布台ヒルズでグレージュを目にしてかっこいいなと思ったんです。それをプランナーさんにお伝えしたら、いつも『そうそう、この色~』というものを提案してくださるので、とてもスムーズに進めることができました」

 

 

「ここの色も気に入っているんですよ」と奥さまがおっしゃるのは、窓辺に造作したベンチ兼収納。角をアールに仕上げたのもポイントで、ホテルを思わせるしつらいに。座ったり寝転んだりしたいというご主人の希望を叶えることができました。

 

 

こちらは、セカンドリビングから階段越しにリビング方向を見たところです。階段を逆手にとって、LDKと少し距離がありながらもつながりが感じられる間取りに。

 

 

セカンドリビングは李朝箪笥が素敵なアクセントに。こちらの部屋はゲストルームとしても使っているそうで、これまでに娘さんのご友人や奥さまのお母さまが泊まっていかれたそうです。

 

 

ゲストルームとして使うときに活躍するのが、「パナソニック」のフリーウォールという間仕切り開閉壁。

 

引き戸の場合は片側に扉の収納スペースが必要で全開できないことが多いですが、こちらは壁と一体化させる形で格納でき、開口部をフルオープンにできるのが便利。上吊り式なので、床にレールが出ないのもGOODです!

 

 

フリーウォールをすべて設置するとこんな感じに。これは完全に「個室」ですね! ゲストにも気兼ねなく過ごしてもらえそうです。

 

 

ここからは、LDKと同じ上階フロアにある水回りを見せていただきましょう。洗面台は「アイカ」のカウンター材や「パナソニック」の扉材を使って造作したもの。小窓の右側に給湯器があるため、全体を覆って前面をミラーで仕上げました。

 

洗面台エリアと身支度エリアに分かれ、ゆったりと使える洗面室に。「洗面台はちょっと狭いかなと思ったのですが、使ってみると全然気になりません」と奥さま。ミラーの下に設けた洗濯かご置き場も、目隠ししつつ洗濯物を投げ込めてスマートです!

 

 

くるっと後ろを振り向くと、そこには洗濯機置き場と白い引き戸がありました。引き戸を開けると……

 

 

左側の洗濯機置き場が隠れ、右側にトイレが登場する仕組みです。1枚の扉が洗濯機置き場の扉とトイレの扉を兼ねているんですね~。

 

 

トイレは「ここは美術館?」と思うほどの洗練空間。奥に壁を立てたのはご主人のこだわりで、トイレットペーパーなどを目に入らないようにという徹底ぶりです。壁の一部には調湿&消臭機能のある「リクシル」のエコカラットタイルを採用しました。

 

 

ユニットバスは、サイズ面から選んだ「タカラスタンダード」。もともとの浴室スペースが小さめで、さらに壁に断熱工事も施したため、少々コンパクトな広さになりました。

 

「浴槽には体育座りで入る感じなのですが(笑)、お湯がすぐたまるし、お掃除もラクです」と小さな浴室のメリットを実感している奥さま。写真では見えませんが、シャンプーボトルなどはすべてマグネットで壁につけて、限られたスペースを有効活用しています。

 

 

お次は階段を下りて下階フロアにやってきました。こちらは玄関ホールです。玄関ドアの正面にある玄関収納は扉をミラーに。広く見えるうえにお出かけ前の全身チェックもできて便利ですね。

 

その隣のフロストガラスの扉の奥は、高校生の娘さんのお部屋です。「プランナーさんがこの扉を提案してくれて、こういうのもありなんだと思ったんです。中が見えないけれど明るいのがいいですよね」と奥さま。

 

 

娘さんのお部屋は、くすみグリーンのアクセントクロスが大人っぽい雰囲気♪ 壁一面に可動棚を設置して、学習ゾーンと収納ゾーンに分けてあるのが使いやすそうです。

 

以前の社宅でも娘さんのお部屋はあったそうですが「前よりちょっと広くなって、友だちと遊びやすくなりました」と、娘さんも気に入ってくださっている様子です。

 

 

こちらはご夫妻の寝室です。建物の2階にあたるため、窓からちょうど敷地の木々が見えてとても心地よい空間に。こちらの部屋は以前は和室でしたが、高原のプチホテルのような雰囲気に生まれ変わりました。

 

押し入れだったスペースを活用したクローゼットもありますが、壁の一面にシステム収納を設置。圧迫感をなくすため扉をつけず、オープンクローゼットとして使用頻度の高いものを収めています。

 

 

ベッドのヘッドボード側には奥行きの浅い棚とコンセントを設置。スマホなどを充電しながら置いておけます。その上部はアクセントクロスとふかし壁、そしてピクチャーレールの組み合わせで、素敵なディスプレイスペースに。ご主人のセレクトというウィリアム・モリスのポスターが、寝室のインテリアにマッチしています。

 

 

断熱性能も高めて一年中快適に過ごせる住まいに

 

日ごろからお仕事で設計に携わっていらっしゃるご主人に対して、奥さまは今回が初めてのリノベ体験。ご感想をうかがうと、「決めることがたくさんあるんだなと驚きましたが、全部自分たちの好きなものを選べるということなので、すごいなって(笑)。全部希望通りになって、ここがいやだなとか、ここ残念だなっていうところがないんです」と、うれしいご感想を聞かせてくださいました。

 

これからこちらのお住まいで初めての冬を迎えますが、窓と玄関ドアは断熱性能の高いものに取り替えて、外気に触れる部分の壁と天井には断熱材を充填。温熱環境の性能アップもおこなっているので、暖かく過ごしていただけそうです。

 

 

奥さまは特にLDKが気に入っているそうで、遊びに来た娘さんのご友人が「ホテルみたい~」と言ってくれたことがとてもうれしかったとか。「住み心地はすごくよくて、ずっと家で過ごしてしまいます。外食の機会があっても、テイクアウトにしてここで食べているんですよ」

 

 

広々としたLDKが実現して、以前の社宅では個室にこもりがちだった家族が、LDKで過ごすようになったのもうれしい変化だとか。

 

「私がダイニングに座って、夫はソファでくつろいでいたり、娘はセカンドリビングで別のテレビ番組を見ていたり。3人の過ごし方はバラバラなんですが、思い思いに過ごしながらもお互いの様子をうかがえるのがいいなと思っています」と奥さま。

 

細部のデザインにこだわったご主人と、インテリアのベースカラーにグレージュを選んだ奥さま。それらの相乗効果で、大人モダンなくつろぎ空間が完成しました!

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター志賀朝子

撮影/カメラマン清永洋