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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

LIKE A HOTEL

この記事の見所ポイント

  • 壁を取り払い、広いワンルームのような間取りに
  • 白い空間を引き締める黒とグレー使いで、ホテルのような雰囲気に
  • 景色がご馳走になるオープンキッチン
  • 収納スペースは廊下に集約させ、生活感を排除

 

「わぁ、ホテルみたい!」

訪れたスタッフ一同、ドアを開けてまず飛び出したのがこの一言です。

 

この部屋に暮らすAさまご夫妻が、打ち合わせ当初からプランナーに伝えていたコンセプトとまったく同じ。床はスタイリッシュな白の大理石調で、明るく開放感のある空間に仕上がっています。

 

 

Aさまは夫婦は2人暮らし。70代に入り仕事を引退したご主人さまと一緒に、これから先のんびり家で気持ちよく暮らしていくためリノベーションを決意したそうです。

 

「このマンションに越してきたのは17年前です。長く住んで、あちこち気になる箇所が出てきました。思いきって引っ越そうかと物件を探しましたが、東京タワーが見える景色はとても気に入っていて。だったらこの部屋に手を入れて使いやすくしよう、と2人の意見が一致したんです」

 

施工会社を決めるにあたり、問い合わせをしたのはたった2件。

 

「私たちの要望を踏まえつつ、思いもよらないアイデアを提案してくれる会社に2件目で出合えたことはラッキーだったかもしれません。SHUKEN Reさんのセンスに惹かれ、早々と決めてしまいました。設計から施工まで一括して請け負っていることも、大きな安心材料になりましたね」

 

ホテルライクな部屋にしたい、というのはAさまの強いリクエスト。

 

 

「リノベーション前は床も建具もブラウン系で、少し重たく見えるのが気になっていて。白を取り入れてとにかく明るい雰囲気にしたかったのが第一。そのために、部屋の中央でリビングと寝室を仕切っていた壁をなくしたいという大きな希望がありました。壁の背面はクローゼットになっており、寝室側の窓が隠れて光が入らなかったんです」

 

Aさまが住む部屋は約64㎡。なるほど、実際の数字よりかなり広く見えるのは壁を取り払ったせいなのですね。施工後は大きなワンルームのようになっています。

 

「圧迫感がなくなり、壁の半分を占める窓からの景色も一望できるようになりました。おかげで昼間はまったく明かりがいらないんですよ。天気のいい日は本当に気持ちがいいんです」

 

壁を撤去した場所には、クリアな間仕切りを設置。空間を仕切りたい場面にも対応できるようにしています。「タチカワブラインド」のプレイススウィングです。

 

 

「この仕切りはガラスではなく、アクリル製。だから軽くてスッと開け閉めできます。それに、地震などで万が一パネルが外れても破片が飛び散らないので安心です。この間仕切りはプランナーさんのアイデアです」

 

 

 

仕切りの左側にあるのはテレビコーナー。壁を撤去してスペースにゆとりが生まれたおかげで、窓を塞ぐことなくテレビを設置できるようになりました。なんと、この壁の裏はサウナルームになっています。Aさまの健康を気遣い、ご主人さまがボックス型のサウナルームを購入したそう! 便利だけれど、圧迫感がありすぎてその存在感が気になっていたAさま。LDからは死角になる位置にさりげなく置くことができ、大満足です。

 

壁掛けテレビの背景となる壁材には、天然石を使用。

 

 

「白ベースの空間をグッと引き締めるグレー使いが素敵で、思わずため息が出ました。プランナーさんからの提案なんです。私ならこの壁も白にしていたかも? 打ち合わせ中に見た3Dでなんとなく仕上がりを想像していましたが、完成してみると想像以上に素晴らしくて驚きました」

 

土台となる要望はしっかりと伝えつつ、細かいデザインや建具のセレクトはプランナーのセンスに頼る部分が多かった、とAさま。安心して任せることができたと言います。

 

 

LDと一体感を持たせたキッチン

 

奥さまにとって、この部屋のコックピットとなるのはやはりキッチン。「本当に使いやすくなった!」とリノベの効果を強く実感している部分でもあります。向きは変えていませんが、シンクとコンロの位置を左右入れ替え、キッチンカウンターの壁を取り払ってオープンにしました。

 

 

「リノベ前はキッチンを囲うように、カウンター部分に分厚いガラスウォールが取り付けられていました。コンロの油が跳ねないようにという目的でつくられたものだと思いますが、このウォールのせいでキッチンが独立したエリアになってしまって。影で暗くなるし、調理や洗い物中は孤立しているような感覚になるのが気になっていたんです」

 

そこで壁とガラスウォールを撤去し、ウォールはコンロの前のみにリデザイン。LDとつながる空間として生まれ変わりました。キッチンの正面には大きな窓があり、オープンキッチンにしたおかげで高層階の景色を楽しみながら調理できるようにもなっています。

 

 

シンクとコンロの場所を入れ替えたのも、プランナーの発案。レンジフードを壁側に寄せることで、キッチン全体が広くゆとりのある空間に仕上がりました。

 

システムキッチンは「TOTO」のザ・クラッソを選択。ショールームに入ってすぐ、このキッチンに一目惚れしたAさまが即決したそうです。

 

 

「他のメーカーもいろいろ見ましたが、最初に見たTOTOのキッチンが一番しっくりきました。光を透過する、オリジナルのクリスタルカウンターがとても気に入っています。きれいなキッチンを保ちたくて、こまめに掃除や片付けをするようになったんですよ。これもリノベの相乗効果ですね」

 

キッチンカウンターの高さは、奥さまの身長に合わせて80cmに。以前のキッチンでは90cmと高めだったので、さらに作業しやすくなっています。こうして微調整できるのもキッチン新調の醍醐味。カウンターの奥行は、かなり広めの97cmです。これだけ広いとLD側に立って作業することもできるため、ご主人さまもちょっとした盛り付けや配膳を手伝ってくれるようになったそうです。

 

「美しい夜景を見ながら、夫と楽しく話しながらキッチンに立つ時間はかけがえのないものです。新しい部屋では料理に挑戦したいと言っていた夫。仕事を引退してゆとりが生まれたので、これからもっとそんな時間をつくれたらいいなと思っています」

 

キッチンカウンターの背面にはカップボードが。Aさまがこだわったのは、「何がどこにあるかすぐ分かるけれど、すっきり隠せる」ことでした。キッチンは家電や器だけでなく、食品類のストックなどこまごましたものの収納スペースが必要です。それらを見せないようにしたいという強いご希望がありました。

 

 

そこでカップボードと、隣接する可働棚をすべて引き戸で隠すことに。部屋の間仕切りと同じ、「タチカワブラインド」のプレイススウィングを採用しています。

 

「スモークという採光窓を選んだので、戸の奥はほとんど見えません。棚がごちゃごちゃしていても、サッと戸を引けば目隠しになるんです。パッケージが気になる食品はもちろんですが、あまり表に出したくないゴミ箱も隠せて重宝しています」

 

 

背面を丸ごと隠す引き戸なので、真っ黒だと重たい印象になってしまうのが気になるところ。でもAさまが選ばれたスモークは程よく光を通すため、圧迫感をまったく感じません。そしてリビングの間仕切りと同じくアクリル製です。

 

キッチンの天井は白い壁紙にしようと思っていましたが、プランナーさんの意見を取り入れて艶のあるダークグレーを選びました。

 

リノベの打ち合わせは、基本的にはAさまがリード。Aさまの意見を尊重される場面が多かったご主人さまですが、キッチン天井の壁紙はこの色がいいと強く希望されました。クロスの凹凸が生み出す陰影がとても美しく、Aさまも心が浮き立ったそうです。清潔感があるのに深みも兼ね備えた、大人のキッチンに仕上がりました。

 

 

収納スペースは廊下にたっぷり確保

 

こちらは玄関を入ってすぐの廊下です。LDにつながる通路の左右は、すべて収納スペースになっています。

 

 

「内部はハンガーパイプと可動棚。おしゃれが好きな夫のために、たっぷりの収納スペースを用意したかったんです。生活用品もここにまとめています。リビングにも同じような収納スペースが少しだけありますが、ほぼ廊下にまとまっているから部屋がすっきりしました」

 

リノベ以前の部屋に廊下はなく、玄関からすぐにLDがあるという間取り。クローゼットもむき出しの状態でした。今回のリノベでは、LDと玄関をつなぐ廊下に収納スペースを設けています。

 

 

こちらが収納スペースのある廊下から玄関を見渡した様子。最近は廊下のない間取りも多いですが、Aさまのケースではむしろ廊下があることで生活空間と収納スペースの区切りがしっかりとつけられています。

 

しかも、設計段階から収納をしっかりと確保したため入居後に新たな収納家具を買う必要がありません。以前持っていた箪笥はすべて処分したそうです。

 

 

廊下とリビングをつなぐドアにはミラーを採用。廊下の収納スペースを確保したぶん以前より少し狭くなったLDを、広々と見せてくれる存在です。

 

「リノベ前から寝室にある全面ミラーのクローゼットが気に入っていて、それをリビングの扉にもつけられないかと思って。このドアに窓の景色が写ったら素敵でしょう? 仕上がってみて、我ながらいいアイデアだったなと感じています」

 

 

寝室にあるミラークローゼットがこちら。ベッドや奥の窓の景色が映り込み、開放的な空間を演出しています。

 

この寝室の隣は、洗面室です。

 

 

ご主人さまがこだわったのは大きなミラー。Aさまは広い洗面台を希望されていました。2人のご要望がうまくミックスした空間となっています。浴室も洗面台も「LIXIL」のもの。バスタブからも東京タワーが見えるので、夜景を楽しみながら入浴しているとか。なんて贅沢!

 

 

洗面室にも家具は置かず、洗濯機上に吊り戸棚を設けて収納スペースを確保しています。

 

 

洗面室の隣はトイレですが、ご夫婦2人暮らしのためドアはあえて設けず開放感を優先しました。

 

 

Aさまご夫妻にとって、今回のリノベは終活の一環のつもりで行ったとのこと。暮らしやすさはもちろんのこと、どの部屋も家具の転倒や素材選びなど安全面にもできるだけ配慮して、限りなくリスクの少ない家にしたかったという思いがありました。

 

最後に、「この部屋で気に入っているところは?」とAさまに尋ねると、「全部!」というお答えが。どこを見渡してもお気に入りばかり、何をするでもなくただここで過ごしている時間が幸せだとお話しくださいました。

 

「特に、窓際のチェアに座って本を読んでいる時間はたまらなく好きですね。夫婦それぞれ好きなチェアに座り、思い思いに過ごすのもまた楽しい。以前は旅行が大好きで、今ももちろん好きですが、この部屋が快適すぎて逆に困っています(笑)。旅に出ても、やっぱりうちが一番いい。くつろぐなぁと実感しますね」

 

Aさまのように自宅がホテルのように整っていれば、外に出たくないと思うのはごくごく自然なことかもしれません。

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただきありがとうございました。

 

取材・文/佐藤望美

撮影/カメラマン清永洋