2025-06-22
わたしの『○○な事例』vol.10
こんにちは、
浦安店の設計を担当しております
キリムラです。
このブログは、『○○な事例』をテーマに
担当者視点で事例をご紹介したり
お住まいづくりへの想いを
お伝えしているコーナーです。
私は中途入社でSHUKEN Reに入りましたが
前職では、オフィスビルの
屋上庭園のデザイン・設計や
そこで使用する什器のデザインを
手がけていました。
お施主様と一緒に1から空間を
作り上げていく過程が楽しかったですし、
何より、完成後に様々な方がそこで過ごしている
風景を見るのがとても好きでした。
今回は、そんな私が『想像を遥かに超えた』
リノベーション事例をご紹介したいと思います。
■二世帯住宅から、家族の集まるLDKへ
ご紹介するのは、
もともと二世帯住宅の戸建てのお住まい。
1階部分には、お施主様のお母さまが
地域に開かれたカフェを営まれていた名残があり、
お母様の居住空間と厨房、
カフェのお客様が足を運んだであろう
大きなテラス窓がついたホールが
備えられていました。
今回は、そのスペースを
家族が集まるLDKへと
生まれ変わらせるリノベーション。
そのご要望のひとつが
「カウンターキッチンと、親戚が集まったときに
みんなで囲める大きなテーブルが欲しい」
というものでした。
▶事例を見る:Case190 Passed down-玄関と大きなテラス窓
■「ないならつくる」設計者としての挑戦
ただ、親戚が集まるのは年に数回。
大きなテーブルは常に出しておく必要はなく
人が集まるときだけ引き出して使えて、
普段は3人が横並びで使える
カウンターテーブルで十分
というご意見がありました。
そこで、普段は長さ1800*奥行600、
人が集まるときには奥行を倍にできる
伸長式のテーブルを造作することになりました。
ただ、通常のスライド式の金具では
このタイプのテーブルに使用できるものがなく、
どのように動作させて天板を伸縮させるか
非常に悩む内容でした。
伸縮機能をもつテーブルは
世の中にもたくさん存在していますが
今回は参考になるものが少なく、本当に悩みました。
ですが、私の頭の中には
お施主様のお顔が浮かんでいて…
「なんとか形にしたい!」
その一心で、試行錯誤しながら
設計していきました。
▶事例を見る:Case190 Passed down-カウンター兼ダイニングテーブル
■みんなでつくる、一つの答え
「こうしたらできるかも?!」と思うことを
プランナーと一緒に練りながら
納まりを検討していき、
大枠の形が決まると
次は家具工場との打合せで
課題解決をしながら、家具の形状を
ブラッシュアップしていきました。
造作家具に限ったことではありませんが、
私ひとりの知識では限界があり
これまでの経験や体験してきたことだけでは
カバーできないことが沢山あります。
今回の造作テーブルのように、
私ひとりでは形にできなかったものも、
様々な方から知見をいただくことで
完成に導くことができるということを、
このお住まいづくりを通して改めて感じました。
▶事例を見る:Case190 Passed down-土間からキッチンへ
■“共感”から始まる家づくり
チームで力をあわせて知恵を出し合って
お施主様の想いを実現することも大切ですが
私がお住まいづくりで一番大切にしているのは
「共感」です。
現地調査に伺うと、お施主様から
ご要望や解決したい悩みなど
様々なご意見を賜ります。
実際にリノベーション先の物件を拝見し
その場を歩くことで、不思議と
お施主様がお話されていた
「こんな暮らしがしたい」
「ここが困っている」という内容が
スッと自分ごとのように降りてきます。
ここから図面に向き合うことで
お施主様の新しいお住まいでの暮らしを
自分ごとのように考えることができ、
より設計業務に力が入ります。
お施主様とお話をすることが少ない
「設計」というポジションですが、
プランナーをはじめとする社内メンバーと共に
これからも
影ながらお施主様に寄り添える存在で
ありたいと思っています。
▶事例を見る:Case190 Passed down-家族や親族が集まるLDK
■次回予告
次は、世田谷店 施工管理 の
カツマタさんが担当です。
カツマタさんは
クールに現場をおさめる一方で、
実は子煩悩で
休日はお子様と公園で過ごすという
意外な(笑)一面も持っています。
どんな事例を紹介してくれるのか
次回の更新も楽しみにお待ちください。
以上、設計の キリムラ でした。